️朝になると犬が吠えてしまう原因
犬の無駄吠えは飼い主さんの持つ悩みの中でも上位を占める、重要な問題です。日本の住宅事情ですと、小型犬の吠える声も反響して大きく聞こえてしまいますし、長く続けばご近所トラブルにもなりかねません。
そんな無駄吠えですが、特に朝になると集中して吠えるようになるタイプもいるようです。子犬、老犬の区別なく、成犬にも見られる行動なのですが、一体どうして犬たちは朝の時間に集中して吠えるようになってしまうのでしょうか。
1.なんらかの要求がある
朝、犬たちが吠える理由として多いのが何か要求することがあって吠えるというパターンです。夜の間はサークルの中で寝かせている場合などは、「出して」「散歩に行きたい」「遊んで」「トイレに行かせて」などの理由があるようです。
また夕食から時間が空きすぎている場合、空腹を訴えていることもあります。
2.警戒している
犬たちは人間より遥かに聴覚、嗅覚が発達しています。そのため室内であっても屋外の様子にとても敏感です。しかし夜間から明け方などはカーテンが閉まっていて実際に見て確認することができないと、警戒心が高まり不審な気配に対して吠えてしまうことがあります。
人が寝静まった深夜から明け方になると、新聞配達員さんが玄関先を移動したり、早朝に仕事や学校に行く人が出歩くようになります。また、朝早い時間に犬の散歩にでる方も多いでしょう。
しかし犬にしてみれば、自分の家の周りに、見えないけれど何か知らないものがウロウロしていると感じてもおかしくありません。敏感な子の場合、鳥がさえずる声やその影も気にしてしまうことがあるようです。
このような屋外の気配に対して警戒心が高まった結果、大きな声で吠え出してしまうという犬は多いものです。
要求している場合や警戒している場合、吠えることで要求が叶えられたり「敵がいなくなった」と学習してしまったりするとそれが成功体験となってしまうことがあります。
吠えたら願い(「○○が欲しい」「怖いからあっちへいけ」等)が叶ったと誤って学習した犬は、次からもっと激しく吠える様になるでしょう。
3.病気によるもの
犬は体が不調でも、人間の言葉で言い表すことができません。さらに痛みにも我慢強いため、なかなか体の不調を表に出すことがありません。しかし、痛みやストレスなどが高まると、それらを吠えることで表すことがあります。
また近年では、栄養状態の向上や医学の進歩からペットの長寿化が進み、認知症の犬も増加傾向にあります。
犬が認知症になった場合昼夜逆転生活になることも多く、「黄昏鳴き」ならぬ「明け方吠え」がみられることも多くなるそうです。
️朝に吠えてしまうのをやめさせるためにできること
犬が朝になると吠える原因がなんらかの要求である場合、要求に応じないことがとても大切です。
しかし、明け方の要求吠えを無視し続けるということは、飼い主にとってもかなりストレスがかかります。この場合、要求をさせないようにすることに注目しましょう。
夜たっぷり散歩をさせて疲れさせる、食事の回数を増やして夜間に空腹を覚えにくくする、寝る前にしっかりトイレを済ませておくなど、朝までしっかり眠っていてもらうための対策が有効です。
警戒吠えをする場合、犬に外の気配を感じにくくしてあげることが良いでしょう。カーテンを遮光性の高いものにして影を見えにくくする、犬の寝場所を道路から遠い部屋にする、ハウスやクレートにタオルをかけて外を見えにくくする、などの対策が有効なようです。
病気や体の不調で吠えている場合は、その不調の原因を調べるべくしっかり診察してもらい、治療をしましょう。
認知症の場合は、なるべく夜間にしっかり眠ってもらえるよう、日中の活動量を増やす工夫が必要です。
️まとめ
愛犬の声で朝起きるのは、飼い主にとっては目覚ましがわりになるものかもしれません。しかし、ご近所迷惑になってしまってはいけません。
しかも吠えるから起きて遊んであげる、などと成功体験を積ませてしまうと、尚更吠える様になってしまいます。
犬が朝に吠える理由に合わせて、まずは吠えずに済む様な対策をとってあげることが大切ですね。