犬が「反抗期」になっているときのサイン
実は、『犬の反抗期は、獣医学的には耳にすることがほとんどない』そうです。
人間の反抗期は、幼児期の2歳~3歳頃と、思春期の5歳~10歳頃と、思春期の10歳~15歳頃の3回あると言われていますが、犬の反抗期は明確な時期や年齢が定められていません。
ある時期から急に反抗期のような態度や行動を取るようになることがあります。限られた場面のみで反抗期のような態度や行動を取るようになることもあります。
子犬や成犬の頃は全く反抗期はなかったけれど、シニア犬になった急に反抗期のような態度や行動を取るようになった、なんてこともあります。
犬の反抗期は、様々な経験を積み上げたことで、嫌なことから逃れるため、要求を通すため、反抗期のような態度や行動を取るようになることがあるようです。
犬が反抗期になっているときのサインが分かれば、飼い主にも適切な対処ができるでしょう。
1.わざとトイレを失敗する
犬がわざとトイレを失敗するのは、反抗期になっているときのサインです。
飼い主の怒った顔を見てもヘラヘラとした態度を見せることがあります。後始末をする飼い主の姿を横目に、カーペットやマットに堂々とおしっこをすることもあります。
壁紙や家具にマーキングをするようになってしまうこともあります。このような反抗期サインが見られたときは、トイレトレーニングをし直すことで対処しましょう。
大事なことは、イライラした態度を見せないこと、叱らないことです。怒ってしまいそうになったときは、目を閉じて深呼吸しましょう。
2.待てをしなくなる
犬が「待て」をしなくなるのは、反抗期になっているときのサインです。
犬だって、待つことに苦痛や不満を感じていないわけではありません。反抗期になると、自分の思い通りにならないことに不満やストレスを感じ、飼い主の言うことを聞かなくなることがあります。
おやつを食べる前の待てをしなくなることに支障はないかもしれませんが、危険を回避するために出した「待て」の指示に従うことができないことは大問題です。
お散歩中、しっかり待てができなければ道路を横断しないなど、トレーニングをやり直すことで対処しましょう。
言うことを聞かない愛犬にイライラしてしまうことがあるかもしれませんが、グッと耐えるべき頑張りどころです。
3.飼い主にグルーミングをさせなくなる
犬が飼い主にグルーミングをさせなくなるのは、反抗期になっているときのサインです。
日々のお手入れではブラッシングが当てはまりますが、ブラシを持った飼い主の姿を見ただけで威嚇したり、ブラッシングしようとする飼い主の手を噛んだりすることがあります。
適切なお手入れができない状態が長く続くと、皮膚病になったり、外耳炎になったり、愛犬の健康に悪影響を及ぼすことがあります。
無理強いをしても反抗的な態度や行動を強めるだけですので、トリミングサロンや動物病院でグルーミングをしてもらうなど対処しましょう。
爪切りや耳掃除や肛門絞りは、動物病院なら予約なく処置してもらうことができます。
まとめ
犬が反抗期になっているときのサインを3つ解説しました。
- わざとトイレを失敗する
- 待てをしなくなる
- 飼い主にグルーミングをさせなくなる
反抗期だから…と、反抗期を理由に愛犬の態度や行動をただ見守るだけではいけないこともあります。
エスカレートさせてしまわないためにも、適切な対処をするためにも、「反抗的な態度や行動を取る理由は何なのか」ということを深く探る必要があると思います。
スキンシップやコミュニケーションが不足し、飼い主の愛情を感じられなかったり、不安になったりしているのでは…ということも考えてみるとよいのではないでしょうか。