老犬がおもらしをしてしまう「3つの理由」
犬も人間と同様、シニア期を迎えると若い頃とは同じようにいかなくなります。これまでスムーズだったトイレを愛犬が失敗したのを見ると、飼い主さんは少なからずショックを受けるかもしれません。
だからといって、愛犬のためにはすみやかに適切な対策をする必要があります。
愛犬がおもらしをしてしまったら、まずはその理由を確かめることが大切です。場合によっては、病気の早期発見につなげることができるかもしれません。
そこで今回は、老犬がおもらしをしてしまう3つの理由について解説します。愛犬のいざというときのために、しっかりと確認しておきましょう。
1.筋力の低下
ある日突然、愛犬がトイレに失敗することは決して珍しくはありません。シニア期を迎えた犬であれば、足腰の筋力低下の影響によりトイレに間に合わなくなった可能性があります。
尿道や膀胱の筋力も衰えてしまうと尿漏れが生じやすくなり、思わぬ尿失禁を起こしてしまうことも珍しくはありません。
ほかにも、目や耳が衰えている可能性も考えられます。不本意のおもらしであれば、犬としても少なからずショックを受けているはずです。
2.認知症
認知症を患っている犬の場合、トイレの場所がわからなくなったり、排泄のコントロールが効かなくなったりなどの今までできていたことができなくなることが目立つようになります。トイレ以外にも、食事を何度も欲しがったり夜中に吠えたりなど、生活上でさまざまな影響が目立つようになるでしょう。
これまでのように言うことを聞かなくなった愛犬に、飼い主として苛立ちや寂しさを感じるかもしれません。しかし、これはあくまでも病気が原因なのです。そのことをしっかりと受け止める必要があります。
3.病気による多飲多尿
腎臓病やホルモンの分泌異常などの病気を発症していると、多飲多尿がみられるケースが増えてきます。食欲があるのに痩せて行く場合は、糖尿病の可能性も考えてみてください。
ほかにも膀胱炎やクッシング症候群、腎不全などの何らかの病気により水をがぶ飲みにしたり、おもらしを繰り返すことがあります。
少しでも異常がみられるときは、早めに獣医師に相談するようにしましょう。
老犬のおもらし対処法
ここでは、老犬のおもらし対策として、いくつか有効な方法をご紹介します。尿漏れが目立つようになってきたら、以下のような対処法をお試しください。
トイレの回数を増やす
愛犬がおもらしをする前に、排泄をさせるのがお互いにとっての最善策となります。1日を通して観察をするとある程度の回数やリズムを把握できるので、しばらく観察をしてみましょう。
トイレの回数や尿のにおいや色などはできるだけ記録しておくと、病気の原因を突き止めやすくなります。
トイレを介助する
身体的な衰えが見え始めたら、愛犬がトイレをしやすい体勢を保てるようにサポートをしましょう。筋力が衰えると思うように踏ん張れなくなるため、マッサージをしながら排泄を促します。
トイレが成功したらしっかり褒めて、失敗をしても決して叱らないでくださいね。
ペットシーツやおむつを利用する
愛犬のおもらしが目立ち始めたら、寝床とトイレの距離を近づけましょう。ペットシーツを敷き詰めておくと、お手入れが楽になりますよ。
もし体が汚れたら濡れタオルで清潔に拭き取ってあげてください。尿漏れの改善が見られない場合は犬用のおむつも検討するとよいでしょう。
まとめ
今回は、老犬がおもらしをしてしまう「3つの理由」について解説しました。
元気だった愛犬の姿を思うと、少なからずショックかもしれませんが、犬も人間と同じように年を取ります。そして犬自身も、今までのように何もかもがスムーズにいかなくなったことに人間以上にストレスを感じているはずです。
老犬になりおもらしをする回数が増えたら、その都度対策を考えて快適な環境を整えてあげてください。また、体調や様子に異変がみられるときは、早急に獣医師に相談を行ってくださいね。