犬は暗闇でも目が見える?
寝ていた犬が夜中に迷いなくトイレをしたりお水を飲んだりする光景を目撃したことはありませんか。犬は暗闇でも目が見えているのでしょうか。答えは「イエス」です。
犬の目は、人間と比べてその構造はほとんど変わりません。唯一異なるのは犬の目には「タペタム」という反射板の役割を担う組織が存在します。この組織により、光を効率よく利用して暗闇であっても空間が認識出来ているのです。
暗闇の中でもハッキリ物を認識できる、というほどではありませんが、ほんの小さな光を利用してお水やトイレの場所を見つけることができるのです。
犬がいる部屋の照明はどうしたらよい?
端的にお伝えすると、犬がいる部屋は「昼は明るく」「夜は暗く」するのが良いでしょう。ですので、昼間は特に照明をつける必要はありません。
現在の家庭犬は、人と同じリズムで生活するようになっているので、朝に起きて夜に寝るという習慣がついています。
確かに犬の祖先であるオオカミは夜行性です。かつては薄暗い穴ぐらを掘り寝床として使っていました。その名残も残っているので、暗く狭い場所を好む犬が多いことも事実です。
ただし、だからといって明るく広い場所が苦手なわけではありません。明るい場所と暗い場所を比較すると、暗い場所を好む傾向がある、というわけです。
昼間は飼い主さんが普段生活している明るさで問題ありません。日当たりが良ければ電気を点けなくてもOKです。ちなみに、LEDライトも犬の目を傷つけることはありません。
そして、夜寝る時は電気を消して暗くしてあげましょう。前述の通り、犬は飼い主さんのライフスタイルに順応しているので、いつも通り電気を消して愛犬をグッスリ眠らせてあげましょう。飼い主さんが夜更かしだと、犬も寝不足になることがあるので気を付けてくださいね。
愛犬を家で待たせるときは暗い方がいい?
では、愛犬を留守番させるときの照明はどうしたら良いのでしょうか。
特に夜遅い時間は照明を点けるべきか悩みますよね。
ここからは、愛犬を家で待たせるときの照明について、留守番中のポイントと合わせて解説します。
留守番中は照明を点けなくてOK
前述の通り、犬にとって暗いことはさほどストレスにはなりません。そのため、留守中に照明を点けても、または消しておいてもあまり影響はないでしょう。
帰りが遅くなる場合「暗くて怖がるかも…」と思う気持ちも分かりますが、犬はいうほど気にしていないと考えられます。
ただし、留守番に慣れていない犬は普段と同じ環境を作ってあげることを優先しましょう。「帰宅する頃にはいつも電気が点いているな」と思う場合は、外出するときに照明を点けていくと良いですね。
犬はほとんどを寝て過ごします
犬は「飼い主さんは必ず帰ってくる」ことを理解しているので、留守番中は意外と落ち着いて過ごしている子が多いものです。ほとんどを寝て過ごすという視点をもとに、留守番中の環境を整えてあげると良いでしょう。
普段テレビやラジオをつけることが多い、何かしらの音がある中で生活しているのならば、留守中も同じ状況を作ってあげると愛犬も落ち着くはずです。
犬は突然の変化への対応が苦手な動物です。帰宅が遅い時だけ照明を点けていると、いつもと違う環境に不安になる犬もいます。愛犬に合わせて柔軟に対応してください。
留守番前の一工夫
留守番前に一工夫することで、愛犬の不安やストレスを軽減することができます。参考にしてみてください。
- 清潔でリラックスできる寝床
- 留守番前に長めの散歩に行く
- ネガティブな言葉をかけすぎない
安心できるキレイな寝床の準備はもちろんですが、留守番前に長めの散歩をしたりおもちゃで思いっきり遊んだり…とエネルギーを発散させてあげると、案外コテンと疲れて寝てしまうものです。
「留守番させてごめんね」「お利口にしててね」など、愛犬の不安を高めてしまうような言葉をかけることは控えたほうが良いでしょう。あくまで「いつも通り」を犬は好みます。普段と同じ態度で接してくださいね。
まとめ
今回は、犬がいる部屋の「照明の明るさ」について解説しました。
犬が暗い場所を好むことは本能です。しかし、長くわたしたちと暮らしてきた犬は、人間の生活スタイルにすっかり適応しています。
そのため、あまり神経質にならずに「いつもと同じ」環境で過ごすことを前提に、照明の点灯も行ってください。
留守番中は見守りカメラ等で愛犬の様子を確認しつつ、都度対応を変えてみるなど、柔軟性をもって愛犬の過ごす場所の環境を整えていきましょう。