犬が「大好きな人」にしか見せない反応
犬は感情表現がストレートな生き物です。苦手な人には距離を取る一方、大好きな人には真っすぐに愛情を伝えます。
そんな「大好きな人」にしか見せない愛犬の反応には、どのような愛情表現があるのでしょうか?
1.顔や口周りを舐める
子犬は、母犬の口元を舐めて食べ物をねだって甘えます。
これは犬の祖先であるオオカミの習性の名残ですが、人に対しては食べ物をねだっているのではありません。あくまでも愛情表現のひとつとして、人の口元や顔を舐めて甘えます。
そしてこの反応は、特に「甘えたい」「かまってほしい」という気持ちが強い表現といえます。もしこの反応を愛犬がしてくれたら、あなたを母犬のように心から慕っているのでしょう。
2.動きを目で追う
犬は大好きな人がどこにいて何をしているのか、気になって目で追ってしまう動物です。
中には、必ず飼い主の視界に入るように移動する犬もいます。視線を感じて振り向いたら愛犬と目が合った…そんな経験はないでしょうか。可愛らしいストーカーですよね。
また、相手との関係性が希薄だと感じ、警戒心からじっと見ていることもあります。その場合の犬は、表情や体がこわばり、緊張している状態です。大好きな人を見ているときは、穏やかな柔らかい表情をしているので、その違いは一目で分かるはずです。
3.呼ばれると反応する
愛されて育った犬は、自分の名前が大好きです。名前を呼ばれると、褒められたりおやつをもらえたり…そのような良いことがあると分かっているからです。「おいで」などのトレーニングとして行っている飼い主さんもいると思います。
犬は苦手な人や興味がない人の呼びかけには、ほとんど反応しません。どんなに遊びに夢中になっていても、大好きな人に呼ばれると反応してしまうなんて健気で可愛いものです。
4.リラックスした様子で寛ぐ
犬は大好きな人の前では非常に無防備です。「ホントに祖先はオオカミなのかな…」そう思うほど、リラックスした様子で寛ぎます。あなたの愛犬は以下のような仕草をしませんか。それは大好きな人にしか見せない反応です。
- お腹を見せて寝転ぶ
- お尻や背中をくっつける
- 前足やあごを飼い主さんに乗せる
お腹を見せてひっくり返る仕草は、俗に「ヘソ天」と呼ばれる親愛の証です。自分の急所であるお尻や背中をくっつけて寛ぐことは、相手を信頼していなければ見せない反応です。
前足やあごなど体の一部を乗せてきたら、それも大好きな人にしか見せない仕草です。「自分を見て」「遊んで」とアピールをしていることが多いでしょう。いずれも大好きな人への深い愛情と、揺るぎない信頼がなければ見せない行動です。
愛犬が愛情表現をしてきたときの適切な対応とは?
では、上記のような特別な愛情表現を愛犬からされた場合、飼い主としてどのような対応をしてあげるべきなのでしょうか。
- 「大好きだよ」と言葉で伝える
- アイコンタクトをとる
- スキンシップの時間を増やす
- 意識的に褒める
愛犬が愛情表現を示してきたら、しっかり受け止めて同じように愛情表現として返してあげましょう。上記に挙げたことをぜひ意識してみてください。
犬は言葉の意味は分からなくても、あなたの表情や口調から感情を読み取ることができるといわれています。常に優しく穏やかに接することがポイントです。愛犬は「愛されている」と嬉しく思ってくれるはずです。
ひとつだけ注意するとすれば、「ハグ」は控えたほうがよいということです。
犬は抱きしめられると、身動きがとれない不安や警戒心からストレスを感じることが分かっています。わたしたちとは認識が異なることを理解してあげましょう。
まとめ
犬は大好きな人に、あらゆる反応で親愛の情を見せています。
今回紹介した「大好きな人」にだけする反応を見せてくれた犬には、ぜひ愛情を込めたコミュニケーションで愛を返してあげてください。
その積み重ねが、愛犬との絆を深めることは間違いないでしょう。