犬を「リラックスさせる」方法
初めての場所に出掛けたり、初めての人に出会ったりしたとき、人間でも緊張してしまいます。しかし実は、犬も同じように緊張してしまうのです。
そこで今回は、そんなときに犬を「リラックスさせる」方法について解説します。
1.体を撫でる
飼い主さんに体を撫でられるのが好きな犬は多いです。普段は素っ気ない犬もいますが、知らない場所に来たら頼れるのは飼い主さんだけなので、そのようなときに撫でられるとやはり安心するようです。
首から背中は撫でやすく、犬が撫でられると落ち着く部位です。わしゃわしゃと早いスピードではなく、毛の流れに沿ってゆっくり撫でるのがポイントです。
犬が立った状態でも抱っこでも効果があります。まずは飼い主が落ち着いて犬の体を撫でてあげてください。
2.落ち着くツボを押す
犬にも人間の中医学と同じように、押されると気持ち良いツボがあります。犬が緊張したときにその場で簡単にできるので、ぜひ試してみましょう。
犬の頭を撫でると同時に、耳のつけ根の「風池」を指の腹で押してみてください。このとき犬が落ち着いているようであれば、耳の内側も毛の流れに沿って撫でます。
眉間にある「攅竹」も、リラックスできるツボです。位置も人間とほぼ同じで、犬が嫌がっていなければ押してみましょう。
3.対象物から離す
愛犬が向かい側から来る犬や人に緊張している、知らない場所に緊張しているなど原因ははっきりしていたら、犬を一度対象物から離してみてください。
他の犬や人からは少し距離をとって、まず飼い主同士で話をすることから始めます。相手の犬に触れるようであれば撫でて、手についたニオイを愛犬に嗅がせます。
場所に緊張していたら無理に歩かず、その場でニオイを嗅いだり景色を眺めたりして愛犬に観察させます。
どうしても緊張しやすい犬であれば、お出かけにも時間に余裕をもって行動してあげてください。
4.地面のニオイを嗅がせる
犬は知らない場所に来たときや緊張しているとき、地面のニオイを嗅ぎます。これは情報収集をして自分を落ち着けようとする行動です。
地面を嗅いで問題ない場所であれば、犬の気が済むまで嗅がせてあげましょう。拾い食いの可能性があればやめさせてください。
5.水を飲ませる
飼い主が帰宅したときなどに犬が大喜びしたと思ったら、急に水を飲みに行ったという経験はありませんか。これは犬が自分から興奮を落ち着かせるために見せる行動です。
外出先で犬が緊張した際にも、水を飲ませるのは効果的です。緊張からハアハアと呼吸が早くなり、熱中症を起こしやすくもなります。
犬が暑がりで緊張しやすい性格であれば、短い外出や散歩にも水を持ち歩き、こまめに水分補給をしましょう。
犬のペースに合わせることが大事
犬は緊張すると相手に噛みつく、脱走することがあります。他の犬や人にケガをさせる、交通事故に遭う、迷子になるなどの危険性があるので注意しなくてはいけません。
犬好きな人の中には、「かわいいね~♪」とズンズンとこちらに近づいてきて触る人がいます。愛犬の緊張がひどい場合は「うちの子は仲良くできなくて…」と声をかけ、離れてもらいましょう。
また、飼い主が(うちの子大丈夫かな?)と緊張していると、その緊張が犬にも伝わってしまいます。犬を安心させるためにも、できるだけ飼い主は落ち着いて行動してください。
まとめ
犬と生活していると『この子は頭の上から撫でられるのが苦手』『大きな音が苦手』など、犬が緊張しやすいシチュエーションやタイミングがわかってきます。とはいえ、いつまでも苦手なままというわけにもいきません。
苦手なものを克服するためにも、普段から愛犬と飼い主でスキンシップをとって、ある程度慣れさせておくことは必要です。
また、犬の体を触る機会が多いと、犬が撫でられて気持ちの良い部位がわかります。犬が緊張した際にすぐに落ち着かせてあげられるよう、普段からよくふれあっておきましょう。