犬が『老犬』になってきた時のサイン4選…愛犬に起こる変化と日々の暮らしで改善すべきポイント

犬が『老犬』になってきた時のサイン4選…愛犬に起こる変化と日々の暮らしで改善すべきポイント

いつまでも子どものように天真爛漫で可愛いわんこたちですが、老いはどの子にも訪れます。今回はわんこが老犬になってきた時のサインと、わんこの変化に気づいたときに改善すべきことをまとめました。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

受け止めて!愛犬が老犬になってきたサイン

老犬

1.眠っている時間が長くなる

わんこはそもそも成犬でも1日の半分ほどを眠って過ごすほど、よく眠る動物です。ですがシニア期に入ると体力の低下からその睡眠時間がさらに増え、1日のうち18〜19時間ほどを眠って過ごすようになります。

ごはんを食べているときとお散歩に出かけているとき以外は、ほぼ眠っているといっても過言ではないかもしれません。

2.被毛の状態が変わる

人間も歳をとると白髪になったり頭髪が薄くなったりするように、わんこも老犬になると被毛の状態に変化が現れます。

もともと濃い色の被毛の子の場合、被毛の色が薄くなっていったり白い被毛が目立つようになったりします。ヒゲやまつ毛が白くなるのも特徴です。また皮脂の分泌量も減るため、全体的に被毛がパサつきやすくなったり毛艶が悪くなることもあります。

3.歩き方がゆっくりになる

老いの傾向が極端に現れるのが歩き方です。若い頃には地面を蹴るように軽快だった足取りが徐々にゆっくりになり、やがて一歩一歩地面を踏み締めながら歩くようになります。

これは筋肉量の減少によるものですが、さらに筋力の衰えが進むと踏ん張りが効かなくなりフラつく姿が見られるようにもなります。

4.トイレの失敗が増える

トイレトレーニングは完璧だったはずなのに、トイレからはみ出すようになってしまったり、トイレではない場所で用を足してしまったりといった、いわゆる粗相が増えてくるのも老化のサインです。

これは泌尿器の機能が低下したことや、筋力が低下したことが原因。本人にとっても不本意な状況の可能性が高いため、粗相をしてしまっても決して叱らないようにしましょう。去勢手術を受けていない男の子であれば前立腺肥大の可能性や膀胱炎の疑いもあります。もちろん老化現象が原因である場合もありますが、老化で片づけてしまわず、必ず動物病院で診てもらうようにしましょう。

要改善!愛犬の穏やかな老後のために

女性と老犬

1.シニア用のフードに変える

シニア期に入ると運動量が減るため、必要な摂取カロリーや栄養バランスが変わります。また噛む力や飲み込む力も衰えることから、フードの硬さや大きさにも配慮が必要になる場合もあります。

今はさまざまなメーカーからシニア用のフードが発売されていますから、愛犬の嗜好に合ったものに変えてみましょう。

2.段差を見直す

若い頃には軽々と乗り越えられていた段差も、老犬には大きなハードルとなることがあります。また現状では問題がない場合でも、段差を上る、飛び降りるという動作は思った以上に足腰の負担になります。

ソファやベッドに上るくせがある子の場合はステップを設置するなど、生活スペースに危険が潜んでいないか段差を見直してみましょう。

3.室温調整に気を配る

老化が進むと体温調整が苦手になってきます。そのため今まで以上に室温調整に気を配り、愛犬が快適に過ごせる温度・湿度をキープできるようにしましょう。特に夏の暑い時期の熱中症には格段の注意が必要です。

4.健康診断の頻度を上げる

加齢とともに健康トラブルが増えるのは、わんこも人間も一緒です。愛犬がシニア期に入ったら健康診断の頻度を上げたり、メニューを手厚いものに変えるなど、健康トラブルの早期発見ができるように努めましょう。

まとめ

女性とソファに座っている老犬

いかがでしたでしょうか?飼い主さんにとって愛犬はいつまでも子どものような存在。それだけにわが子の「老い」を認めるのは難しい面もあるかもしれません。

ですが「老い」のサインを認めたら素直に受け入れ、これまでの暮らしを見直す準備を始めることが大切です。いつまでも受け入れることができずに若い頃のままの暮らしを続けていると、思わぬトラブルに発展することもあるからです。

愛犬と少しでも一緒に暮らしていくためにも、ライフステージに合わせた対応をしていきましょう。

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