犬が部屋のニオイを嗅ぎまわる理由
犬の嗅覚が人間の嗅覚よりもはるかに優れていることはご存じですよね。犬の嗅覚は、人間の嗅覚の100万倍から1億倍とも言われています。その優れた嗅覚を持つことで、飼い主には感じ取ることのできない部屋のニオイのちょっとした変化にも犬は敏感なのです。
部屋のニオイを嗅ぎまわっているときの愛犬はどんな気持ちなのか、ぜひ一緒に探ってみましょう。
1.見知らぬニオイを感知したため
犬が部屋のニオイを嗅ぎまわるのは、見知らぬニオイを感知したためです。
部屋のどこからか見知らぬニオイが発せられていることを感知し、そのニオイの発信源を探し出し、ニオイの正体を突き止めたいと考えています。
見知らぬニオイは、飼い主が外出したとき、持って帰って来てしまうようです。また、窓を開けていると、空気と一緒に見知らぬニオイが侵入してくることもあるのではないでしょうか。
発信源を特定するまでニオイを嗅ぎまわると思いますが、愛犬が満足するまで嗅がせてあげてよいのではないでしょうか。
2.ストレスを発散させるため
犬が部屋のニオイを嗅ぎまわるのは、ストレスを発散させるためです。
優れた嗅覚を使い、部屋のニオイを嗅ぎまわることで様々な情報を集めます。この行動が脳への良い刺激となり、ストレスが発散されるのではないかと考えることができます。
悪天候などを理由にお散歩や運動でストレスを発散させてあげられないときは、部屋のニオイを嗅ぎまわる行動が、愛犬にとってのストレス発散になることがあります。
誤飲誤食を防ぐために片づけや掃除を済ませたり、階段やキッチンや書斎などの立ち入ってもらいたくない場所に対策をしたり、安全確認をした上で、愛犬が満足するまで嗅がせてあげるとよいと思います。
3.食べ物や有機物のニオイがする
犬が部屋のニオイを嗅ぎまわるのは、食べ物や有機物のニオイがするからです。
床に落とした食べ物の汁や欠片は人間の目には見えないことがありますが、犬の優れた嗅覚では感知することができるようです。部屋のニオイを嗅ぎまわりながら床やテーブルを舐めることがあるのは、このためなのではないでしょうか。
幼い子供がいる家庭では、とくにお菓子のカスが落ちています。愛犬が満足するまで嗅がせてあげるためには、床の拭き掃除も習慣化する必要があるかもしれません。
有機物のニオイとは、動物性のタンパク質のニオイ、飼い主の汗や皮脂のニオイです。犬は汗や皮脂のニオイで飼い主を見分けることができるとされています。
不安やストレスがあるとき、大好きな飼い主のニオイを探して部屋のニオイを嗅ぎまわるのでしょう。ストレス性の異常行動と言えるかもしれません。
4.パトロールをするため
犬が部屋のニオイを嗅ぎまわるのは、パトロールをするためです。
犯罪やトラブルを防止するため、自宅の中を巡回しているのでしょう。警察官が巡視するかのようですね。
我が家では愛犬のことを「自宅警備員」と呼ぶことがあるのですが、窓の外に怪しい者を発見したとき、吠えて追い払おうとしたり、吠えて飼い主に知らせようとしたりします。小さな虫が侵入しているときも吠えて知らせてくれます。あなたの愛犬も同じような行動をすることがあるのではないでしょうか。
愛犬にとっては縄張りであり、生活をする場所です。最も安全で安心できる場所であるべきです。満足するまでパトロールさせてあげてよいと思います。
まとめ
犬が部屋のニオイを嗅ぎまわる理由を4つ解説しました。
- 見知らぬニオイを感知したため
- ストレスを発散させるため
- 食べ物や有機物のニオイがする
- パトロールをするため
犬が部屋のニオイを嗅ぎまわるのは、基本的には情報を集めるためです。犬にとっては自然な行動であり、脳にもよい刺激を与える行動です。
ニオイを嗅ぎまわり、ウロウロと歩きまわることで、老犬にとってはよい運動不足の解消にもなるのではないでしょうか。