犬の飼い主がしがちな『勘違い』3選 認識の違いが愛犬に及ぼす悪影響とは?

犬の飼い主がしがちな『勘違い』3選 認識の違いが愛犬に及ぼす悪影響とは?

『犬の飼い主がしがちな勘違い』についてまとめました。飼い主の小さな「勘違い」が、愛犬に大きな悪影響を及ぼすことがあります。犬の飼い主がしがちな「勘違い」、身に覚えがありませんか?

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犬の飼い主がしがちな「勘違い」

抱きしめられて笑顔の犬

愛犬との日々も長くなってくると、飼い主として様々な知識も入手しているので最初の頃と比べて落ち着いて安心した気持ちで愛犬に対応できますよね。

しかし、実はどんなベテラン飼い主さんんでも、「勘違い」してしまっていることがあるようです。ささいな勘違いでも、愛犬に大きな悪影響を及ぼしてしまう場合もあります。

そこで今回は、犬の飼い主がしがちな「勘違い」について解説します。愛犬のためにも、この機会に今一度確認しておきましょう。

1.去勢手術・避妊手術をすれば長生きできる

オス犬に去勢手術をすることで、前立腺肥大や精巣腫瘍などの予防できる病気があります。メス犬に避妊手術をすることで、子宮蓄膿症や乳腺腫瘍などの予防できる病気があります。予防できる病気があることから「長生きできる」と考えてしまう飼い主が多いようです。

去勢手術や避妊手術のデメリットをあげるとしたら、「全身麻酔をしなければならないことへのリスクがある」、「食欲が増しやすく肥満になりやすい」、「子孫を残せない」ことでしょうか。

しかし実際、犬の死因として最も多いのは「腫瘍(がん)」です。次に「循環器(心臓病)」、「泌尿器(腎臓病)」、「消化器(胃拡張・胃捻転)」と続きます。つまり、犬の死因として多い病気の中に、前立腺肥大や精巣腫瘍、子宮蓄膿症や乳腺腫瘍など、去勢手術や避妊手術によって予防できる病気は含まれていないのです。

死因に関係ない病気をいくら予防しても、健康ではいられますが死因をなくすことはできません。にもかかわらず「予防できる=長生きできる」と勘違いしてしまう飼い主さんが少なくないようです。

認識の違いが愛犬に及ぼす悪影響があるとすれば、去勢手術や避妊手術をしているから病気にはならないのだと過信し、定期的な健康診断を受けることや病気の予防医療を怠ることがあるということでしょうか。

2.去勢すればマーキングをしなくなる

電柱にマーキングのあと

犬がマーキングをする理由は、オス犬のホルモンの影響による本能的な行動ばかりではありません。マーキングはメス犬もします。

去勢されたオス犬にも、メス犬にも、自分の縄張りを主張したい気持ちがあります。仲間だと認識している犬への挨拶代わり、見知らぬ犬への名刺代わりに、おしっこを残すことがあります。

自宅の室内でマーキングをすることには、運動不足・不安・不満などによるストレスが関係していることがあります。自分の気持ちを落ち着かせるためにマーキングをするのです。

犬には、マーキングをしてOKな場所・NGな場所の区別はできません。気になるニオイがする場所であるほど、マーキングをしたくなります。

オス犬のホルモンの影響による本能的な行動に限り、去勢すればマーキングしなくなると言えるのではないでしょうか。

その他にも犬がマーキングをする理由があるということを理解することができると、「去勢すればマーキングしなくなる」という考えは、犬の飼い主がしがちな勘違いと言えるかもしれません。

認識の違いが愛犬に及ぼす悪影響があるとすれば、マーキングしたことを叱られたり怒鳴られたりし、さらにストレスが高まり、これまで以上にマーキングをしてしまい、また叱られて怒鳴られて…を繰り返すということでしょうか。

マーキングそのものは犬の自然な行動であるため、去勢手術や避妊手術で完全に無くすことは困難です。しつけで抑えつけることができる行動でもないということを理解する必要があると思います。

3.犬は歯磨きしなくても虫歯にならない

舌を出す犬、歯ブラシと歯磨き粉を持つ手

獣医師によると、臨床現場で犬の虫歯を目にすることはほとんどないそうです。

犬の唾液はアルカリ性で、pHという数値が高く、虫歯菌が繁殖しづらいことが理由です。また、犬の唾液には、虫歯菌のエサとなる糖分を作り出すアミラーゼが含まれないことも理由のひとつです。

しかし、「犬は虫歯にならないから歯磨きしなくていい」「たまに歯磨きすれば十分」という考え方でいると、ひどい歯石と口臭に悩まされることになります。

歯石を放置していると、歯周病になります。歯周病が悪化すると、「口腔鼻腔瘻」といって、鼻腔と口腔が貫通してしまうことがあります。また、「歯瘻」といって、皮膚に穴が開いてしまうこともあります。

歯周病の菌が体中を回ると、心臓病などの病気の原因になることもあります。脳にも達することができ、認知症の原因になることもあります。

「犬は歯磨きしなくても虫歯にならない」という考えは、犬の飼い主がしがちな勘違いと言えるのではないでしょうか。

虫歯にならないのではなく、なりにくいだけです。認識の違いが愛犬に及ぼす悪影響があるとすれば、歯周病・口腔鼻腔瘻・歯瘻を患う可能性が非常に高いということです。

成犬の8割が歯周病であると言われるほど、愛犬への歯磨きが不足していると言えるのではないでしょうか。

まとめ

女性2人とシーズー

犬の飼い主がしがちな勘違いを3つ解説しました。

  • 去勢手術避妊手術をすれば長生きできる
  • 去勢すればマーキングをしなくなる
  • 犬は歯磨きしなくても虫歯にならない

あなたにも、犬のことで勘違いしていること、当てはまるものはありませんか?

もしもその勘違いが愛犬に悪影響を及ぼしているとしたら…と考えると不安になってしまいますよね。

何か悪影響を及ぼしている可能性があるのであれば、愛犬の心身の健康状態を確認してみましょう。

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