愛犬が臆病かどうかを見極めるチェックポイント
犬の性格にはかなり個体差があります。明るくてものおじしない犬もいれば、飼い主さん以外近づけない臆病な犬も…。
そんな気弱な性格の犬には、接し方も配慮する必要があります。
そこで今回は、愛犬が臆病かどうかを見極めるチェックポイントについて解説します。強気に見えても実は意外と…ということもあるかもしれませんよ。
1.吠えることが多い
日常生活をしているなかで、ちょっとした刺激に対して吠えることが多い犬は、憶病な傾向を持っていることがあります。
例えば、電話やインターホンが鳴ったとき、家の外から車やバイクの音が聞こえてきたとき、散歩で見知らぬ人や犬とすれ違うときなど、何かあるたびに吠える犬は、不安や恐怖を感じている可能性があります。
犬が吠えると攻撃的だと思われることもありますが、実際には不安やストレスで吠える犬は非常に多くいます。
臆病なため、びっくりして反射的に吠えてしまうこともありますし、人や犬を自分に寄せ付けないようにしていることもあります。『弱い犬ほどよく吠える』という言葉があるように、怖がりな犬ほど虚勢を張って吠えることはとても多く見られるものです。
特に、不安感や警戒心によって吠えている場合、自分は攻撃される心配のない安全な場所に身を置くことがあります。家の中やケージの中、飼い主さんの腕の中にいるときはよく吠える犬も、地面にひとりで下ろすと全く吠えなくなることはめずらしくありません。
2.飼い主さんから離れようとしない
臆病で自信のない犬は、飼い主さんのそばを離れようとしないことがよくあります。
家の中にいるとき、いつも飼い主さんの足元にいたりひざの上に乗りたがったりします。単純に飼い主さんのことが大好きで甘えん坊な犬もいますが、信頼できる人に体をくっつけることで守られているという安心感を得ようとしていることもあるでしょう。
また、散歩や外出のときに自分で歩こうとせず、すぐに抱っこをせがんでくる犬や、他の犬と会ったときに飼い主さんの後ろに隠れたりする犬も臆病な気質を持っているといえます。
初めての場所や人が苦手
初めての場所にお出かけしたときや、知らない人に会ったときなど、緊張した様子を見せたり吠えて警戒したりする犬は、憶病で慎重な気質を持っていると考えられます。
見知らぬものに対して警戒心を抱くことは、動物としてごく自然なことですし、徐々に慣れていくのであれば特に問題ないでしょう。
しかし、いつまで経っても慣れなかったり、緊張でパニック状態になったりする場合は、社会化トレーニングに力を入れることをおすすめします。初めてのものでも受け入れられるように、様々な場所に連れて行って経験を増やしてあげることが大切です。
気弱な性格の犬と接するときの注意点
臆病な気質を持つ犬と接するときには、その傾向を強くしないように注意しましょう。
何かを怖がっているときに、「大丈夫!」と無理強いして怖がっている対象に近づけたり、嫌がっていることがわかる場所に強引に連れて行ったりすることはやめてください。
確かに少しずつ慣らすトレーニングは必要ですが、犬の気持ちを無視して進めてしまうと、余計に不安や嫌悪を感じるようになったり、恐怖心から攻撃行動を起こしたりすることもあります。
そのようなトラブルを防ぐために、犬自身のペースを守って適応させていくことが大切です。
また、犬が怖がっているときに、一緒になって怖がったり必要以上に過保護にしたりするのも逆効果です。そのような行動を取ると、怖がっている行動を強化することになってしまい、ますます臆病になっていってしまいます。
犬がどんな反応をしていたとしても、飼い主さんは穏やかで冷静な対応を心がけましょう。
まとめ
犬が臆病さを持っていることは、決して悪いことではなく、安全に生きていくために大切な要素でもあります。
しかし、犬自身のストレスになったり日常生活に支障が出たりするほど臆病な場合は、自信を持って行動できるようにしてあげましょう。
時間はかかるかもしれませんが、多くの経験をさせることで自信をつけて、愛犬がいつでもどこでも楽しく過ごせるように育ててあげてください。