犬がリードをぐいぐい引っ張ってしまう…なぜ?
散歩中、犬がグイグイとリードを引っ張るように先へ行ってしまう光景は、街中でよく見かけます。しかし、犬の散歩では飼い主が犬の隣、あるいは半歩先を歩くことが理想的とされています。
犬がリードを引っ張ってしまうのは、そもそも隣を歩くことを教わっていないからという理由が大半です。
リーダーウォークを飼い主と一緒にトレーニングしていない場合は、先を歩いてはいけないことを知らないため、本能のまま好奇心に突き動かされて先を歩いてしまう犬が多いでしょう。
また、好奇心旺盛で活発な性格の犬は、好奇心や興味をそそられるものを見つけると興奮しやすいため、我を忘れて「早く行きたい」という欲求からグイグイと引っ張ってしまうことがあります。
犬がリードを引っ張る時にしてはいけないNG行為3選
犬がリードを引っ張っている時に飼い主がしてしまう行為から、危険性が生じたり今後のしつけに悪影響を与える場合があります。ここではそのNG行為を理由とともに紹介するので、当てはまる方は改善していきましょう。
1.強引にリードをグイッと引っ張る
犬が前へ前へとグイグイ進んでいる時、「先に行かないで!」と強引にリードを自分の方へとグイッと引っ張って止めようとすることはありませんか。
たしかに犬の好き勝手に歩かせることは避けるべきですが、犬が前へとリードを引っ張っている時に反対へ強引に引っ張り返してしまうと、犬の気道が圧迫され窒息してしまう恐れがあります。
また、小型犬などの体の軸が細い犬の場合、首〜肩にかけて骨に圧力がかかり、骨折やヒビなど重大な怪我につながる危険性も。強引に引っ張り返すことはせず、立ち止まるなど優しく歩行停止を促しましょう。
2.リードを片手で持つ
犬がリードを引っ張っている時、リードの長さが足りないからと両手で持っていたリードを片手持ちに切り替えることは控えてください。
リードを片手で持ってしまうと、グイグイと引っ張る犬がより強い力で引っ張った時、うっかりリードを手放してしまうリスクが高まります。
また、リードを長めに持ってしまうと、余計に犬のリードを引っ張る癖を助長してしまう恐れも。リードは必ず両手で持ち、安全性を確保しましょう。
3.飼い主が犬についていく形で歩く
犬がリードを引っ張っている時、飼い主側が愛犬についていく形でペースを合わせてしまうことがあります。つい「可愛い愛犬に合わせてあげよう」と思ってしまうかもしれませんが、これはNGです。
飼い主が犬についていく形で歩いてしまうと、引っ張り癖を助長してしまうだけでなく、その他の問題行動につながるリスクも高まります。
犬が「飼い主は自分の言うことをなんでも聞いてくれる」という感覚に陥りやすくなるので、散歩中もコントロールが難しくなってしまうでしょう。
犬がリードを引っ張る時に飼い主がすべき対応は?
犬がリードを引っ張る時、飼い主はどのように対応すべきなのでしょうか。まずは、リードの長さや持ち方を正しく調整することが重要です。
犬が隣に並んで歩けるくらいの長さにリードを調整して必ず片手を輪っかに通し、もう片方の手でリードの途中を持つようにして、両手を使って愛犬をコントロールしてください。
また、犬がグイグイ引っ張るときは強引にリードを引っ張り返すのではなく、その場で立ち止まったりしゃがみ込むことで先に行き過ぎている状況を制止します。
あるいは来た道をUターンしたり、飼い主主導で別の道へと進むという方法をとることで、愛犬の興奮状態を一旦落ち着かせることができるでしょう。
まとめ
犬がリードを引っ張るように先をグイグイと進んでしまう行為は、事故や窒息のリスク、さらにしつけの面でも悪影響を与えます。今回紹介したように、飼い主の隣を歩くように正しい対応で促し、少しずつリーダーウォークを習得していきましょう。