犬が不快に感じる褒め方に要注意!
犬は行動と結果の関連性を学習するため、何か行動をしてよいことが起きるとその行動を繰り返します。犬のしつけは、この学習メカニズムを利用すると効果的に行えます。
犬が好ましい行動をしたときに、すぐに褒めてご褒美を与えることで「この行動をするとよいことがある」と犬は学習し、同じ行動を繰り返すようになるのです。
さらに、犬にとって飼い主に褒められるのは非常にうれしいことなので、犬をたくさん褒めるほど絆も深まっていくでしょう。
このように、しつけを効果的に行うためであったり絆を深めるためにも、愛犬を褒めることはとても大切です。しかし愛犬を褒める際には、不快な褒め方をしないように注意が必要です。
せっかく愛犬を褒めてもそれが不快な褒め方だと、褒めていることがうまく伝わらない可能性があります。褒めていることが伝わらなければ、効果的にしつけを行うことも絆を深めることもできません。
犬が不快に感じる褒め方は?
愛犬を褒める際、不快に感じる褒め方は避ける必要があります。そのような褒め方をしてしまうと、褒めていることが愛犬にうまく伝わらない可能性があるからです。
では、犬はどのような褒め方をされると不快に感じるのでしょうか?以下では、犬が不快に感じる褒め方を5つご紹介します。
1.嫌な場所を撫でる
愛犬を褒めるときに、褒め言葉をかけながら撫でてあげる飼い主は多いでしょう。愛犬が撫でられるのが好きなのであれば、撫でられることはご褒美の一つとなります。
しかし、犬には触られてうれしい場所と嫌な場所があります。嫌な場所を撫でられながら褒められても愛犬は不快に感じ、ご褒美にはなりません。
犬は背中や首周り、胸を触られるのを喜び、口周りや足先、尻尾の先を触られるのは嫌がることが多いです。また、頭を撫でられるのがあまり好きでない犬も多いです。
愛犬にとって嫌な場所を撫でるのを避けるには、撫でられているときの愛犬の反応をよく観察することが大切です。犬は嫌な場所を撫でられると、手をよけようとしたり後ずさりしたりします。
反対にうれしい場所を撫でられると、「もっと撫でて」と言わんばかりに体をグイグイ寄せてきたり、気持ちよさそうに目を細めたりします。
2.嫌な撫で方をする
愛犬を褒めるときに撫でる場合、撫でる場所だけでなく撫で方にも注意が必要です。多くの犬はゴシゴシと強く撫でられたり、毛並みに逆らって撫でられたりするのを嫌がります。こうした撫で方をすると、愛犬に不快感を与える可能性があります。
犬の撫で方の基本は、指の腹や手のひらを使ってゆっくりと優しく毛並みに沿って撫でることです。ただし撫でる強さは犬によって好みがあるので、愛犬の様子を見ながら調整しましょう。
3.大声を出す
犬は優れた聴覚を持っているため、大きな音が苦手です。褒めるときの声が大きいと、愛犬が驚いたり不快に感じたりする可能性があります。
愛犬を褒めるときは大声を出さずに、落ち着いたトーンで褒めてあげましょう。高いトーンでオーバーに褒めると、愛犬が興奮してしまうことがあるので注意しましょう。
4.うれしい表情をしていない
愛犬を褒めるとき、あなたはうれしい表情をしていますか?
犬は、人間の表情を読み取ることができます。飼い主は褒めているつもりでも、その顔が険しかったり、目が笑っていなかったりすると、愛犬は「飼い主は怒っている」と勘違いしてしまうかもしれません。
そのように勘違いした場合、愛犬は不安や緊張を感じてしまい、それが精神的な不快感に繋がることがあります。
愛犬を褒めるときは笑顔を心がけましょう。飼い主がうれしい表情で褒めることで、愛犬は自分が褒められていることを理解しやすくなります。
5.無理やり抱きしめる
愛犬が指示通りに行動できたりすると、飼い主はうれしくて愛犬を抱きしめながら褒めたくなるかもしれません。しかし、抱きしめられるのが苦手な犬は多いです。
もし愛犬が抱きしめられるのが苦手な場合、無理やり抱きしめられると不快に感じる可能性が高いです。抱きしめたときに体をこわばらせたり、逃げようとしたりするなど、愛犬が嫌がっているサインを見せる場合は、無理に抱きしめるのはやめましょう。
そして抱きしめる代わりに撫でたりおやつを与えるなど、愛犬が喜ぶことをして褒めてあげましょう。
まとめ
今回は、犬が不快に感じる褒め方を5つご紹介しました。愛犬を褒める際は、ご紹介した不快に感じる褒め方は避け、愛犬が喜ぶ褒め方をすることが重要です。日頃から愛犬とのコミュニケーションを大切にし、愛犬にとって最高の褒め方を見つけて絆を深めていってくださいね。