犬の写真を撮ると目が光る理由
撮った写真を見ると、愛犬の目が赤や緑に光っていることがありますよね。オレンジや白、黄に光ったりすることもあり、何度も撮り直したことがあるのではないでしょうか。
犬の写真を撮ると目が光る理由について、防ぐ方法の有無や愛犬を撮影するときに注意すべきこととあわせて解説します。
1.タペタムによって光を増幅させている
犬の写真を撮ると目が光るのは、「タペタム」という輝板によって、光を増幅させているからです。
タペタムが弱い光を増幅させることで強い光になり、犬は暗闇の中でも物を見ることができたり、行動することができたりするのです。
写真の中の犬の目が光っているのは、弱い光が強い光になった瞬間が写ったものなのではないでしょうか。
犬の目と人の目の構造はよく似ていて、目に入る光は、角膜・水晶体・硝子体・網膜・視神経の順番に、最後には脳へと伝達されます。
構造として異なるのは、犬の目には瞬膜とタペタムの存在があるということです。人の目には存在しません。
瞬膜には瞼と似た役割があり、眼球を外部刺激から守っています。タペタムの役割は、弱い光が強い光へと増幅させることです。
2.目の病気の可能性
愛犬の写真を撮ったことがきっかけで、(目の色がいつもと違うように見えるかも…)と気づくことがあります。
「ピカッ!」と明るく光っているわけではないけれど、白っぽく見えたり、緑っぽく見えたり、愛犬の目の色に違和感があるときは、目の病気の可能性を疑ってみることも必要です。
犬の目が白っぽく光って見える目の病気には、「白内障」があります。水晶体に白い濁りがあらわれることで、肉眼で見るよりも、撮った写真で見たときの方が白く光って見えることがあります。
白い濁りの範囲が広がったり、濃くなったりすると、視覚障害があらわれます。視力が低下し、物にぶつかるようになったり、上手く歩けなくなったりすることがあります。
もうひとつ気をつけたいのが「緑内障」です。眼圧が異常に上昇し、視神経や網膜を圧迫します。視力の低下だけではなく、痛みを伴う目の病気です。
白内障と緑内障のどちらなのかを飼い主に判断することは難しいです。愛犬の写真を撮ったら目の色に異変を感じるような…というときは、なるべく早く動物病院で診てもらいましょう。
愛犬を撮影するときに注意すべきこと
愛犬を撮影するときに注意すべきことは、「カメラのフラッシュ」を使うことです。
できれば、犬にカメラのフラッシュは使わない方がよいです。タペタムの存在によって、光が強く感じられてしまっている可能性があります。
カメラのフラッシュは、私たち人間の目にも強く、眩しく感じられますよね。光を増幅させるタペタムを持つ犬には、何十倍にも何百倍にも強い光に感じられているかもしれません。
また、犬の写真を撮ると目が光る理由は、カメラのフラッシュにもあります。カメラから放たれた光がタペタムによって増幅され、強く光って写ってしまうのです。
犬の写真を撮ると目が光ってしまうことを防ぐためにも、愛犬の目に強い刺激を与えてしまわないためにも、カメラのフラッシュを使うことには十分な注意が必要です。
まとめ
犬の写真を撮ると目が光る理由を2つ解説しました。
- タペタムによって光を増幅させている
- 白内障や緑内障など目の病気の可能性
犬の目にはタペタムという輝板があり、弱い光を増幅させることで強い光となり、写真を撮ると目が光って見えることがあります。
犬の目が光って見えることには、白内障や緑内障などの目の病気を発症している可能性もあり、少しでも視力の低下を防ぐためのケアが必要です。
ほんのちょっとでも違和感があるときは、飼い主の不安を解消するためにも、愛犬の眼科検診に行かれてみてくださいね。