1.「嬉しい!」「楽しい♪」と感じている
犬が嬉しそうに目をキラキラと輝かせていたり、口角を後ろに引き上げるようにして口を開いていたりしているとき、犬は楽しさや喜びを感じていることが考えられます。
おもちゃ遊びをしているときや、大好きな飼い主さんが帰ってきたときなど、家庭でも様々な場面でこうした表情が見られるのではないでしょうか。
嬉しい、楽しいと感じて嬉しそうな表情をしているとき、尻尾を振っていたり前足をピョンピョン跳ねさせたりという様子が見られることもあります。
2.緊張している、ストレスを感じている
犬は強いストレスを感じたり、緊張したりしているときにも、嬉しそうな笑顔に似た表情を見せます。口角を後ろに引いたり目を細めたりするため、まるで笑顔のように見えるため「ストレススマイル」と呼ばれる表情です。
しかし、心から喜んでいるときの笑顔とは異なり、口や頬が引きつっていたり、耳の根元に力が入っていたり、「ハッハッ」と短く荒い呼吸をしていたりします。また、全身の筋肉もこわばっていたり、尻尾を丸めて後ろに重心をかけていたりする様子が見られます。
かなり緊張状態が強い場合、目を見開いていることもあり、こうした場合は平常心を保てていない可能性が考えられます。そのため、不用意に近づいたり体に触れたりすると、反射的に噛まれてしまうことなどもあるので注意してください。
3.「服従します!敵意はありません!」
犬の口角が後ろに引かれていると、嬉しそう表情に見えてしまうこともありますが、争いを避けるためにこのような表情を見せることもあります。
自分の気持ちや対峙している相手を落ち着かせるために、犬は「カーミングシグナル」と呼ばれるボディランゲージ(仕草や行動、表情)を見せます。これは約30種類あるとされていますが、口角を後ろに引く表情もそのひとつです。
また、相手への服従心や「敵意がない」ということを伝えるためにもこのような表情を見せます。愛犬を叱っているときなどに笑顔のような表情を見せた場合は、決して喜んでいるのではなく、飼い主さんに「もうやめて」「争う気はないよ」と伝えようとしているのかもしれません。
4.飼い主さんと同じ気持ちだと伝えたい
飼い犬は近くにいる人間、つまり飼い主さんの表情を真似することがあると言われています。犬は人の表情や声のトーンなどから感情を読み取ることもできるとされていて、非常に優れた観察力を持っているのです。
そのため、飼い主さんが嬉しそうにしているときや楽しそうにしているとき、その表情を見て感情と表情の関係性を学習していることが考えられます。そして、大好きな飼い主さんに自分の感情を伝えるために、同じ表情を見せることがあります。
まとめ
愛犬が心から嬉しそうな表情を見せてくれると、飼い主さんも同じように嬉しい気持ちになるのではないでしょうか。
犬は他の動物よりも顔の筋肉の動きが細かく、表情もとても豊かです。そのため、嬉しいときや楽しいときに人間と同じような笑顔を見せることがありますし、緊張しているときにも「引きつり笑い」のような顔をすることがめずらしくありません。
犬の感情をきちんと読み取って理解するためには、表情とあわせて全身の仕草や行動もチェックするようにしましょう。