犬が「おもちゃを振り回す」理由
愛犬が口にくわえたおもちゃをブンブン振り回す姿に、(いったいどんな気持ちなのだろう?)と気になっている飼い主さんも多いのではないでしょうか。あまりにも激しく振り回すため、楽しく遊んでいるとは到底思えないときもありますよね。
そこで今回は、犬が「おもちゃを振り回す」理由について解説します。犬の年齢やシーンなどによって理由は異なるので、当てはまるものがどれか考えてみましょう。
1.単純に遊んでいる
犬が口に何かをくわえて振り回す行動は決して珍しくはなく、単純に「楽しく遊んでいるだけ」ということはよくあります。
とくに問題行動でもなく、タオルやぬいぐるみなどをボロボロにしても、犬ならよくあることなので大きな心配はいりません。
2.遊びに誘っている
飼い主の目の前でおもちゃを振り回す場合は、「一緒に遊ぼう!」と遊びに誘っている可能性が高いです。
帰宅するとお気に入りのおもちゃをくわえて出迎える犬もいるように、その犬にとって、おもちゃを見せる行為がコミュニケーションのひとつなのでしょう。
また、犬によっておもちゃを見せて逃げるのを楽しんだり、おもちゃを引っ張り合ったりなど、遊び方はさまざまです。
3.狩猟本能を満たしている
犬がおもちゃを激しく振り回して遊ぶのは、狩猟本能を満たしていることが多いです。
もともと狩りをして暮らすルーツを持つ犬は、口にものをくわえて狩りごっこをするのが大好きです。
愛犬の野生的な姿に不安を感じるかもしれませんが、決してよくない行動ではないので、そっと見守ってあげましょう。
4.歯がかゆいから
子犬であれば、歯が生え変わる際に生じる違和感やむずがゆさから、おもちゃを噛んで振り回すことがあります。
家具をボロボロにしてしまうことも多く、飼い主さんとしては悩みが多い時期ですよね。しかし、歯が生え変わる成犬になれば、ある程度の落ち着きを見せるでしょう。
5.ストレス発散
犬がおもちゃをブンブンと激しく振り回すのは、ストレス発散のためかもしれません。犬は散歩や運動などが不足するとストレスがたまりやすい性質を持っています。
もし、どこか不満そうに見えるなら、一緒に遊ぶ時間を増やしたり、いつもと違う散歩コースを回ったりなど、対処をしてあげましょう。
6.さみしさや不安がある
飼い主の留守番中におもちゃなどをボロボロにする場合は、さみしさや不安が原因となることがよくあります。犬はひとりで過ごすのが苦手なので、留守番に慣れないうちは不安になりやすいです。
テレワークなどで家にいた飼い主さんが、急に外出が増えたなど、環境に変化があったときは、愛犬の様子を注意深く観察しましょう。
また、飼い主さんと片時も離れられなくなる分離不安という症状の中にも破壊行動が含まれるため、様子がおかしいと感じた場合は獣医師に相談してみてください。
犬がおもちゃを振り回す際の注意点
犬がおもちゃを振り回して遊ぶ理由はさまざまなことが分かりましたが、実はいくつか気をつけたい注意点があります。
おもちゃを振り回している愛犬を目にしたら、以下のポイントを確認しておくことをおすすめします。
目を離さずに見守る
犬がおもちゃなどの物をくわえたときは、片時も目を離さずに見守ることが大切です。
その理由は、万が一ぬいぐるみの中綿やプラスチック破片などが口に入ってしまうと、誤飲誤食の危険性があるからです。
ぬいぐるみなどのおもちゃを振り回しながらボロボロにするなどの破壊行動が見られたときは、早めにやめさせるようにしましょう。
興奮しすぎるとつい噛みついてしまうなどの危険性も出てくるため、適度にクールダウンさせることを心がけてくださいね。
安全な犬用のおもちゃで遊ばせる
犬には、口にくわえても安全に遊べる犬用のおもちゃを選びましょう。とくに犬に留守番をさせる際は、安全な犬用のおもちゃ以外は置かないようにすることが重要です。
犬を叱る機会を減らす工夫をしながら、愛犬が快適に過ごせる環境を整えてあげてくださいね。
まとめ
愛犬が一心不乱におもちゃを振り回すの姿を見ると、ちょっと不安になるかもしれません。
しかしたいていの場合、大きな心配はいりません。ただし、ヒートアップさせないように、またおもちゃが壊れていないか、見守ってあげてくださいね。
今回の記事で解説したような注意点を守りながら、愛犬が安全に遊べる環境を提供してあげましょう。