犬が人に「頭突き」をする心理
犬が自分の気持ちを人に伝える方法はいろいろあります。
体を擦り寄せてくることはよくあることですが、なかでも「頭突き」をしてくる場合も。愛犬にいきなり頭突きをされてしまうと(えっ?!ず、頭突きしてる?なんで??)と一瞬焦ってしまいますよね。
そこで今回は、犬が人に「頭突き」をする心理について解説します。愛犬が頭突きをしてきたときのために確認しておきましょう。
1.耳の中に痒みや痛みがある
犬が人に頭突きをするのは、耳の中に痒みがあるからです。
犬は外耳炎になりやすいです。少しの炎症でも痒みが起こります。炎症がひどくなればなるほど痒みは強くなります。外耳炎を放っておくと、内耳炎や中耳炎へと進行し、痛みが起こる場合もあります。
犬が人の頭突きをするときは、耳の中の健康状態をチェックしてみましょう。
耳垢は出ていませんか?白っぽい耳垢、または薄茶っぽい耳垢、薄黄っぽい耳垢で、サラサラとしていれば正常です。少しのベタつく程度でも問題ありません。
外耳炎など、犬耳の中に炎症が起きると、耳垢がベタベタとします。濃い茶や濃い黄、黒っぽい耳垢が出ていれば、細菌に感染している可能性が高いです。その場合、耳の中のニオイもきつくなります。
2.口の中に痒みや痛みがある
犬が人に頭突きをするのは、口の中に痒みや痛みがあるからです。
歯茎に炎症が起こると、「腫れる」「膿が出る」「歯茎から出血する」「膿に血が混じる」「歯がグラグラする」「歯が抜ける」などの症状がみられることがあります。
これらの症状によって痒みや痛みが生じ、取り除きたくて人に頭突きをすることがあります。ちなみに、3歳以上の犬の約80%が歯周病を患っている、とされています。
愛犬の口臭は気になりませんか。犬にも毎日の歯磨きと定期的な歯科検診をすることで、お口の中のトラブルを予防しておきましょう。
3.マーキングがしたい
犬が人に頭突きをするのは、マーキングがしたいからです。
飼い主が外出から帰宅したとき、お風呂から上がったとき、頭突きをすることでマーキングすることがあります。
外から持ち帰ったニオイを消したくて、シャンプーやボディーソープのニオイを消したくて、自分のニオイを上書きしているのでしょう。
もしくは、「この人は私の飼い主だぞ!」と主張するために自分のニオイをつけ、独占したいという心理も働いているのではないかと思います。
4.甘えたい
犬が人に頭突きをするのは、甘えたいからです。
飼い主の体にコツンッと優しく頭突きをしてくることがあるのですが、安心して落ち着いている状態であると言えます。
また、そのまま飼い主に自分の体を預けるようにして、寝る体勢になることがあります。
コツンッと優しく頭突きをしたまま頭を預けているときは、「撫でてほしい」というサインであることもあります。
5.構ってほしい
犬が人に頭突きをするのは、構ってほしいからです。
飼い主の体にドスンッと強めに頭突きをしてくることがあるのですが、“もっと私を見てほしい”、“僕のことだけを見てほしい”というサインでもあります。
飼い主がスマートフォンに夢中になっているときなど、自分ではない他の何かに嫉妬し、寂しさや不安を感じているのではないでしょうか。
6.気づいてほしいことがある
犬が人に頭突きをするのは、気づいてほしいことがあるからです。
- トイレが汚れたままになっているよ
- 飲み水が空っぽだよ
- お散歩の時間を過ぎているよ
このようなことに気づいてほしいとき、犬が飼い主に頭突きをし、ジッと目を見つめてくることがあります。うっかり忘れていないことはないか、確認してみる必要がありそうです。
まとめ
犬が人に頭突きをする心理を6つ解説しました。
- 耳の中に痒みや痛みがある
- 口の中に痒みや痛みがある
- マーキングがしたい
- 甘えたい
- 構ってほしい
- 気づいてほしいことがある
言葉を話すことができない犬は、様々な仕草や行動で気持ちを伝えようとします。今回解説した「頭突き」も、まさにその方法をひとつなのです。
愛犬に頭突きをされたときは、その他の仕草や行動、しっぽや耳の動き、表情などから気持ちを読み取ってみましょう。