愛犬の死を乗り越える方法
ペットロスは、起こる人もいれば、起こらない人もいます。だからといって、ペットロスになることはおかしなことではありません。
ペットロス症候群という言葉があることから、病気として捉えてしまう人もいらっしゃるようです。
しかし、ペットロスになるということは病気ではありません。愛犬を失ったとき、体と心に起こる正常な反応なのです。愛犬を亡くした悲しみが、生活に支障を生じさせてしまうこともありますが、病気として捉える必要はありません。
愛犬の死を乗り越えるためには、ペットロスから起こるかもしれない「心の症状」と「体の症状」を把握しておくとよいと思います。
また、状況を悪化させないためにできることも事前に考えておきましょう。愛犬が元気であるうちに対策しておくことも大切なことだと思います。
ペットロスの主な症状
では、人はペットロス状態になったとき、具体的にはどのような症状が見られるのでしょうか。
心に起こるかもしれない症状
愛犬に対し、(もっとこうしていれば…)(なぜあの時に…)などの後悔の気持ちが押し寄せてくることがあります。
ひとり暮らしであると、愛犬の存在がなくなったことによって、不安や孤独を感じることがあります。
意外かもしれませんが、ペットロスで怒りや憎しみの感情を抱いてしまうこともあります。災害で愛犬を亡くしたとき、預かり先からの脱走で愛犬を亡くしたときなどです。
愛犬を病気で亡くしたときは、「どうして治してくれなかったんだ!?」と、獣医師に対して怒りの感情を向けてしまうこともあります。
無気力になり、家中が荒れてしまうことがあります。掃除や片づけをすることができなくなってしまうのです。
体に起こるかもしれない症状
睡眠障害と摂食障害は、ペットロスが原因で体によく起こる症状です。
睡眠障害が起きたときは、市販の睡眠薬を使用しても大丈夫です。薬に頼ることは悪いことではありません。
摂食障害では、過食症と拒食症のどちらか、もしくはどちらも起ることがあります。過食することで、愛犬を失った悲しみを埋めようとし、ストレスを発散させようとするのです。
状況を悪化させないためにできること
ペットロスに陥ってしまうと、他人の力を借りようとしてもうまくいかないことも。自分で自分を労わる必要があるのです。
では、その状況を悪化させないためにできることは一体なんなのでしょうか。
泣くのを我慢しない
気丈に振る舞う必要はありません。悲しみを抑える必要はありません。泣いてスッキリすることもあります。思いっきり涙を流しましょう。
人と話しをする
一人になりたいと思う時間が多いと思いますが、ペットロスのときほど人と話をしましょう。
愛犬に対する素直な気持ちを聞いてくれる人、心から理解してくれる人、あなたが話を聞いてほしいと思える人に話しましょう。
SNSで知り合った犬友達でもOKです。家族や友人よりもあなたの気持ちを理解してくれる可能性があります。ペットロスを経験した人もいらっしゃるでしょう。
無理に心療内科を受診しない
睡眠障害や摂食障害が起きたとき、周りから心療内科の受診を勧められることがあるかもしれません。
心療内科の医師は、ペットロスの専門医ではありません。犬を飼ったことがないかもしれません。ペットを失う悲しみを知らないかもしれません。
医師の何気ない言葉が、愛犬を亡くしたあなたの心を傷つけることがあります。あなた自身が望まないのであれば、無理に受診しなくても大丈夫です。
まとめ
愛犬が元気なうちは、自分がペットロスになるなんて考えもしないでしょう。私もそうでした。
残念ながら、ペットロスを予防する方法はないと言えます。愛犬との別れは、何度経験したって悲しいものだからです。
ただ、少しでも症状を和らげるための対策はできるのではないかと思います。そのためには、自分の正直な心に寄り添うことが必要です。
愛犬を失って悲しい気持ちを否定しないようにしましょう。