1.理想通りのドッグライフが送れない
一目惚れしたり映画やアニメに憧れたりして、「犬を飼いたい!」という熱が高まることもあるでしょう。また、ペットショップなどで触れ合って、衝動買いしてしまうというケースもあります。
しかし、犬を飼うときに楽しいことばかりを思い描くのは危険です。ドッグランやドッグカフェに行ったり、旅行や趣味のアウトドアを一緒に楽しんだり、部屋でゆったりとくつろいだりというように、愛犬との楽しいドッグライフを夢見るのは悪いことではありません。
実際、犬を飼うと楽しいことも幸せなこともたくさんありますが、それだけではないのが現実だということを忘れてはいけないのです。
犬の気質によっては、飼い主さんが思い描くようなドッグライフを送れないこともあります。人や他の犬に対してフレンドリーになれずお出かけが難しい場合もありますし、なかなか落ち着いてくれずに家の中でいたずらばかりされてしまうこともあるでしょう。
もちろん、しつけや接し方次第で犬の問題行動やトラブルはある程度改善できますが、生まれ持った気質や性格があるため、すべて飼い主の思い通りの犬になってくれるわけではありません。
また、犬との楽しい時間がある一方、日常生活では大変なことも少なくないでしょう。暑さや寒さに関わらず散歩が必要ですし、疲れて長く寝ていたくても犬のお世話のために動かなければいけません。
さらに、犬を飼い始めたら気軽に長時間の外出や外泊はむずかしくなります。犬に負担をかけないようにしっかりと準備をしたり、預け先を見つけたりする必要があります。時には犬のために何かを諦めなければならないこともあるでしょう。
犬を家庭に迎えたら、良くも悪くも人間だけで生活をしていたときとは異なるライフスタイルになることを忘れないでください。自分の生活を見直して、犬がいる場合のシミュレーションをして、問題なく飼えるかをきちんと考えてみてくださいね。
2.経済的な負担を感じる
ぬいぐるみのように愛らしい犬ですが、実際にはおもちゃとは全く異なるものです。前述した通り、飼い主さんにお世話の負担がかかるだけでなく、経済的な負担も大きくかかります。
犬は私たち人間と同じように、日々食事をして外出やおもちゃ遊びで楽しみ、ときには病気や怪我をすることもあります。そうした毎日には少なからずお金がかかるということは、わかるでしょう。そしてそれは、約15年間続くのです。
食費も医療費も、節約すればいいというものではありません。ドッグフードはあまりにも安価なものは原材料の品質が悪く、栄養も十分ではない場合が多いと考えられています。また、健康を維持するためには定期的な健康診断やワクチン接種が必要です。
経済的負担を理由に、日々の健康管理を怠ると結果的に犬が重篤な病気にかかることもあります。動物の医療費に公的な保険はないため、手術や高度医療には非常に高額な費用がかかります。
犬を飼うためには最低限どの程度の費用が必要かということを考えるとともに、病気や怪我のときにかかる費用などについても飼育前に一度調べてみることをおすすめします。
3.犬を不幸にしてしまう
犬の衝動買いによるリスクとして、最も懸念されるのが犬の飼育放棄です。
犬を飼う前と飼い始めてからのギャップに対応しきれないと、犬を飼ったことを後悔してしまうことがあります。その結果、愛犬を可愛いと思えずに邪険に扱ったり、最終的に飼育放棄したりということもめずらしいことではありません。
一昔前よりはずっと減りましたが、現在でも動物愛護センターに飼い主によって持ち込まれる犬はいます。理由は「思ったより大きくなった」「しつけができず飼育が大変」「引っ越しや離婚」など様々ですが、それはとても残念で悲しいことです。
飼育放棄までいかずとも、犬を飼う大変さを考えずに衝動買いしたことで、家計が圧迫されて苦労したり、家族間での諍いやご近所トラブルがおこったりすることもあります。
犬を飼うことで苦労する飼い主さんや不幸な運命をたどる犬を生み出すことのないように、犬を飼う前には必ず時間をかけて考え抜いてください。
まとめ
犬を飼うときには、絶対に事前の勉強と準備、そして覚悟が必要です!確かに可愛い子犬を見たり触れたりすると、「このまま連れて帰りたい」と思ってしまう気持ちもわかります。
しかし、犬を飼うということは簡単なことではありません。衝動買いしたくなる気持ちをぐっと抑えて、本当に自分が犬を飼えるかということを考えてください。
そして、どんなことがあっても犬の寿命が尽きるまで大切に育てる覚悟ができたら、素敵なドッグライフに足を踏み入れてみてくださいね。