犬が「不快に感じている」飼い主の行動
飼い主さんのことが大好きで仕方がないような犬であっても、どうしても「不快に感じている」面はあると言われています。
愛犬のために良かれと思ってしていたことが、実は犬にとっては大迷惑だった、ということも…。
そこで今回は、犬が「不快に感じている」飼い主の行動について解説します。愛犬を不快に感じさせていないか、今一度この機会に確認しておきましょう。
1.過度に構ってくる
犬はスキンシップが好きな動物ですが、四六時中構われるのは、犬からすると行き過ぎた行為です。
犬の性格にもよりますが、ひとりでいることを好む子もいます。特に、寝ているときやリラックスしているときにずっと触られていると(そっとしておいてほしいな…)と感じる子も多いでしょう。
また、過度に構われてしまうデメリットとしては、ずっと一緒にいることで、飼い主さんと離れることを極端に怖がる「分離不安」になってしまう危険性もあります。
愛犬の性格を正しく理解し、メリハリをつけて接することを心がけましょう。
2.大きな音や声を出す
犬は音にとても敏感なので、近くで大きな声や音がすると、わたしたち人間が思う以上にストレスを感じています。
たとえば雷や工事音など、自分たちでは避けることが難しいような騒音の場合は仕方がありません。
しかし、掃除機やドライヤーなどの家庭内での電化製品の音が苦手なケースもあります。このような生活音はある程度聞き流せるようになったり、最近では比較的音の静かな製品が販売されてもいますのでそのような対応をすることもできます。
ただし、ドアの開け閉め等の突然の衝撃音や飼い主さんの大声などには、犬はとても驚いてしまいます。「犬は音に敏感」であることを意識して、日々の生活を改めてみてください。
3.イライラした雰囲気
犬は言葉を理解できませんが、人の喜怒哀楽の雰囲気は察知します。飼い主さんが笑顔だと犬は喜びますし、その一方で悲しそうな様子であれば犬も気分が沈みます。
中でも犬にとってよくないのは、飼い主さんのイライラした雰囲気です。飼い主さんのイライラしたその様子を犬は敏感に感じ取り、怯え、不快に感じてしまうのです。
そのため、犬の目の前で口論するのは控えましょう。不穏な空気にストレスを感じ、部屋の隅へ移動したり、反対に家族の間に入って喧嘩をとめようとする子もいます。
愛犬が不快に思わないよう、飼い主さん自身が穏やかでいることを心がけてください。
4.他の犬と仲良くさせる
犬は社交性の高い動物なので「他の犬と仲良くさせたい♪」と思う飼い主さんもいるでしょう。
どんな犬とでも仲良くなれる子がいる一方で、ドッグランで追いかけ回された経験から、他の犬が苦手になった子もいるかもしれません。そもそも、元々の生まれ持った性格や犬同士の相性もあります。
しかし無理やり仲良くさせようとしてしまうと、(嫌なのに!仲良くしたくないのに!)と不快に感じてしまう犬もいます。トラウマがある犬以外にも、そもそもひとりが好きな犬もいます。
たとえばどうしても仲良くさせたいのであれば、少しずつ段階を踏んで触れ合うようにし、どうしても難しい場合はきっぱり諦めることも必要ではないでしょうか。まずは愛犬の気持ちに寄り添って対応してあげることが必要です。
5.長時間の撮影
犬と暮らしていると、スマホの中は愛犬の写真だらけ…という飼い主さんも珍しくないでしょう。大好きな愛犬の可愛い瞬間や成長記録を残しておきたいと思うのは当然です。
しかし犬は、レンズが光ったり体の近くで音がすることに苦手意識を持ちやすいといわれています。何度も撮影していれば慣れもあるかもしれませんが、写真や動画を長時間撮影することは控えたほうが良いでしょう。
撮影のたびに洋服を取り替え、ポーズを撮り直し…などSNSを意識しすぎると愛犬の大きな負担になります。
愛犬の撮影は、できるだけ短い時間で、おやつなどのご褒美を上手に取り入れて行うと良いでしょう。
愛犬に気持ちよく過ごしてもらうポイント
愛犬を不快に感じさせることなく気持ちよく過ごしてもらうには、愛犬の性格を理解し、不快に思うことを取り除いてあげることが必要です。
一般論にはなりますが、これらのポイントに目を向けて見てください。
- 適度なスキンシップ
- 快適な環境を整える
- 初めてのことは少しずつ慣らす
- イライラせず穏やかでいる
前述の通り、過度なスキンシップは犬の負担となることがあります。愛犬の気持ちを尊重し、丁度良い距離感を保つことが大切です。
また、愛犬のベッドやケージは清潔にして、床には滑り止めを施すなど、愛犬が快適に暮らせるように環境を整えてあげましょう。あわせて温度管理も重要です。
初めてのことをするときは、どんな事柄でも少しずつ無理のない範囲で行いましょう。愛犬の様子を注意深く観察し、ストレスを感じているようならすぐに中断しましょう。回数を重ね根気強く行うことが求められます。
最も大事だといっても過言ではないのが、飼い主さんの感情が安定していることです。振り幅が大きいと犬も振り回されて心が落ち着きません。負の感情はなるべく見せないようにし、穏やかでいることで愛犬も安心できます。
まとめ
飼い主さんの何気ない行動でも、犬は不快に感じることがあります。コミュニケーションもタイミングや接し方によって愛犬の気持ちは変わってきます。
そのため、どんなときでも愛犬の気持ちを一番に尊重し、寄り添ってあげることがとても大切です。そんな飼い主さんの思いは、きっと愛犬にも伝わるはずです。
犬もに人間も、いつもお互いが気持ちよく過ごせるような環境にいられたら最高ですね!