犬の『幸せ』ってなんだろう?
愛犬と一緒に過ごしていると、時折「この子は本当に幸せなのだろうか」「犬にとっての幸せってなんだろう」と考えることはありませんか。
犬は言葉で「幸せ」と教えてくれるわけではありませんし、人間とは別の動物なので『幸せ』を感じる出来事が私たちと同じとは限りません。
犬にとっての『幸せ』を考えれば考えるほど、どのような生活が幸せなのか、果たして幸せな生活を送ることが出来ているのだろうかと悩んでしまう人もいるでしょう。
犬を『幸せにする』ために大切なこと
犬の『幸せ』に関しては、さまざまな国でも研究が進められています。例えば、元々祖先の動物は群れで行動していたと考えられている犬たちにとって、「仲間」や「社会」で暮らすことが幸せの条件に含まれると言われています。
現代では「飼い主」や「家族」が当てはまるでしょう。そのため人間と共に信頼し合い、お互いに愛情を注ぎ合いながら暮らすことが、まず幸せの第一条件です。
他にも犬としての本能的欲求(遊びや探究心、好奇心など)を満たしてあげたり、健康的な生活を送らせてあげること、他の犬や人と交流することなどが挙げられます。
また、飼い主が正しい信頼を得てルールを作ってあげることも重要です。信頼できる仲間と築いたルールを守ることで「自分の身を守れる」「安全に生活できる」と認識し、生活環境に安心感を得ることにつながると考えられています。
愛犬からのメッセージを受け取って欲求を満たしてあげて
愛犬に幸せな生活を送ってもらうためには飼い主が犬のことを学習し、愛犬の本心を正しく理解してあげることも必要です。ここでは、愛犬から送られているメッセージ(ボディランゲージ)の一例を紹介します。
1.「甘えたい」「かまってほしい」
犬は信頼している大好きな飼い主にかまってもらうことで、幸福度が上がるという研究結果が既に発表されています。
「甘えたい」「かまってほしい」時には以下のような行動をとることが多いです。
- 視界に入りじっと見つめる
- 前足でちょんちょんと合図を送る
- 頭や体を擦り付ける
- 飼い主や家族の後ろをついてまわる
主に以上のようなボディランゲージでアピールしているので、飼い主はこのサインに気付いて、愛犬との時間を作ってあげましょう。
2.「不安だよ」「怖いよ」
犬は警戒心の強い動物なので、不安なことや恐怖を感じることが起こると強いストレスを感じてしまいます。「不安だよ」という気持ちを察して不安を和らげてあげることも飼い主にできることの1つです。
- ぎゅっと体を密着させるようにくっついてくる
- ブルブルと小刻みに体を震わせている
- 飼い主や家具に隠れるような行動
- 背中を丸めて自分の身を守るような体勢をとる
このような行動が見られたときは、愛犬が不安や恐怖を感じる原因を突き止め、原因を排除したり気持ちを落ち着かせてあげるような行動を取りましょう。
3.「お腹すいたよ」「散歩に連れて行って」
「お腹がすいたよ」「散歩に連れて行って」など、要求してくる犬も少なくありません。毎日同じ時間帯にご飯や散歩を行っている場合は、体感で覚えている犬も多いでしょう。
犬によってアピール方法は異なりますが、食器を叩いてみたり、リードを持ってきたり、ドアの前に座り込んでみたり、さまざまな行動でアピールしています。「いつもの時間だ!」と早めに気付いてあげましょう。
ただし全ての要求に応える必要はありません。「わがままを言っている」と感じる要求には、メリハリをつけて「NO」と伝えてあげてください。きちんとルールを教えることも犬との信頼関係につながります。
4.「なんだか体調が悪いよ」
犬は言葉で体調不良を訴えることができないため、普段と違った行動や異変で飼い主に訴えかけていることが多いです。
- 長時間同じ場所から動こうとしない
- 体をブルブルと震わせている
- 食欲がない
- 歩き方がおかしい、立ち上がることができない
- いつもとは違う姿勢で過ごしている
- 悲しそうな声を出している
このように明らかに普段とは違った様子が見られる場合は、体調不良を訴えている可能性があります。少しでも「おかしい」と感じたら、すぐに動物病院へ連れていきましょう。
病気は早期発見、早期治療によって治すことができたり、辛さや痛みを早めに取り除いてあげることができます。
まとめ
いかがでしたか。犬を幸せにすることは簡単ではありません。なぜならば、犬と人間では考え方や習性、欲するものが異なるからです。
愛犬の行動や嗜好を把握して、何を訴えているのか、本当は何を欲しているのか本心を理解できるよう意識してみましょう。また、愛犬の欲求を少しでも多く満たしてあげられるよう対応してください。