犬の上下関係は都市伝説!犬は人と横つながりを求めている
まず犬の上下関係というものは、実際に存在しないということを知っておいてほしいと思います。
犬には上下関係があるというのは、太平洋戦争時代に流行した都市伝説のようなものです。
もとは各地から寄せ集めた狼を一箇所に集め、狼がどのように生活し行動するのかを研究した結果から、犬の上下関係の説が広まりました。
しかし、この研究方法に問題があり狼本来のあり方ではなく、本来狼も親子関係で成り立っていることがわかっています。
これまで犬は狼の先祖だから上下関係を築くと言われていたのは、誤った研究の結果によるもので、その誤った情報を先祖という理由だけで犬に当てはめているにすぎません。
むしろ近年の研究によって、犬は親子関係のような横つながりを求めていると言われているため、「愛犬と上下関係を築き下剋上されないようにしなければ!」というのは気にしないようにしましょう。
犬が膝の上に乗ってきたらどう対処したらいい?
では、愛犬が実際に飼い主さんの膝の上に乗ってきたとき、どのように対処すればいいのかご紹介します。
- 犬の求めるままに受け入れる
- 撫でられるのが好きな子であれば撫でてあげる
こんなことでいいの?と思ったかもしれませんが、ありのまま受け入れていただいて大丈夫です。
ときどき、膝に乗るのに触ると噛んでくるという話しも聞きますが、触られることと膝に乗ることはまた別なので、触られるのが好きではない子であればそのままそっとしておきましょう。
また、痛みで噛むといった行動を示す場合もあるため、今までは噛まなかったのに噛むようになった…ということであれば、一度動物病院で異常がないかを診察してもらうことをおすすめします。
犬と良好な関係を築くために厳しさは必要ない
愛犬と良好な関係を築きたいのであれば、決して罰したりするなど厳しくする必要はありません。
むしろ、愛犬が求めることはなにかをよく観察し、どうすれば心身を満たしてあげられるかを考えてください。
そして愛犬が日々退屈することなく、穏やかに楽しく過ごせるよう工夫をしましょう。
これを甘やかしだと考える人もいるかもしれませんが、甘やかしたからといって問題が起こるわけではありません。
逆に厳しくしたからといって問題がなくなるわけではありませんし、むしろ新たな問題を生み出だし、確実に飼い主さんとの関係は悪くなります。
さらに厳しくすることも大切だという考えでしつけられた犬は、学習性無力感という抑うつ状態である可能性が高く、決して健全とはいえない状態です。
まとめ
愛犬を迎えたとき、「かわいい、守りたい、大切にしたい」といった気持ちがあったはずです。
しかし、いまだ根強い上下関係の都市伝説がプロも素人も関係なく信じられているため、それに惑わされて誤った対応をしてしまう人があとをたちません。
そうした都市伝説に惑わされるのではなく、近年活発になってさまざまなことがわかっている研究と、それに伴う適切な関わり方を知って、ぜひ愛犬と楽しい日々を送ってください。