犬が悲しい気持ちになる原因とは
犬は一般的に明るく元気な印象の強い動物かと思いますが、そんな犬でも悲しくなってしまうことがあるようです。
では、犬はどのようなことがきっかけで「悲しい」と感じてしまうのかご存じでしょうか。
- 飼い主に構ってもらえない
- 長時間の留守番
- 期待していたことが叶わなかった
- 飼い主が悲しそうにしている
このような理由で犬は悲しい気持ちになるといわれています。
犬はスキンシップを好む動物です。飼い主さんに構ってもらえなかったり、留守番の時間が長いと寂しさや不安から悲しみを感じ心が沈んでしまいます。飼い主さんも色々と忙しいでしょうが、意識的に愛犬と向き合う時間を作ってあげてください。
また、「散歩」や「おやつ」など犬が好きなことができると思ったのに、叶わなかった場合も悲しさを感じます。さらに、犬は共感能力が高いので飼い主さんと同じような気持ちになることも分かっています。
犬が「悲しい」と飼い主に伝えているサイン
前章で、犬が悲しい気持ちになる原因が分かりました。では、悲しくなってしまった犬は、その気持ちをどのように飼い主に伝えているのでしょうか。
そこでここからは、犬が「悲しい」と飼い主に伝えているサインについて解説します。犬が悲しんでいるサインにいち早く気づいて、適切に対応してあげたいですね。
1.表情や尻尾に元気がなくなる
悲しい気持ちになったとき、分かりやすく表情にあらわれる犬がいます。
少しうつむき加減で上目遣いに見つめ、その目も覇気があまり感じられません。無表情のこともありますし、反対に今にも泣きだしそうな顔で飼い主さんを見つめてくる子もいるでしょう。
また、犬の尻尾は感情を表現する分かりやすい部位です。ご存じのように、嬉しいときにはブンブンと大きく振ります。一方、悲しいときには力なくだらんと垂れ下がります。さらに表情もどこか悲しげになることが多いです。
2.悲しそうに鳴く
犬は悲しいと「クンクン」「キュンキュン」と、か細い声で鳴いたり、「アオーン」と遠吠えすることがあります。特に子犬は母犬や飼い主さんが側にいないときに自分の元へきてほしくて鳴くことが多いです。
飼い主さんに構ってもらえなかったり、甘えたいときに悲しそうな声で鳴くこともあります。
愛犬が悲しそうに鳴いているときは何をしてほしいのか、よく観察してみましょう。
3.食欲がなくなる
わたしたち人間も、悲しいことがあると食欲が落ちますよね。犬も同じです。中には元々食の細い子もいますが、犬は基本的に食べることが大好きです。生きるために備わっている本能ともいえます。
それにもかかわらず、普段は大喜びで食べていたごはんやおやつに興味がない素振りをみせた場合は注意が必要です。
なにか悲しませるようなことをしてしまっていないか、ご自身の行動を振り返ってみてください。体調不良からくる食欲不振も考えられますので、合わせて愛犬の様子も注意深くみてあげてください。
4.問題行動が増える
犬の心があまりにも沈んでストレスへ繋がってしまった場合、問題行動へと発展してしまうことがあります。
たとえば、ゴミ箱を漁る、ソファを齧るなどの破壊行為や無駄吠えなどとして表面化します。さらに、これらのサインを見逃してしまうと、手足を必要に舐め続けるなどの「常同障害」を発症してしまうかもしれません。
愛犬にとってショックなことがなかったか、長時間の留守番で寂しい思いをさせなかったかなど、ひとつひとつ原因を探ってみましょう。行動治療の専門家に相談することも検討してください。
5.仮病を使う
驚くべきことですが、犬も仮病を使います。
厳密にいうと『病気のフリをする』ではなく、「こうすれば飼い主さんが構ってくれる」と学習した結果、仮病のように見えるということです。具体的には、痛くないのに鳴いたり、治ったはずの足を引きずったりします。
「構ってほしい」という裏側にある愛犬の悲しみに気付いてあげることが大切です。コミュニケーション不足からくる場合が多いので、愛犬と向き合う時間を意識的に作りましょう。
まとめ
犬は人間との相性が最も良いといわれている動物です。古来より生活を共にするなかで、相手の感情に共感することもできます。
もし愛犬が「悲しい」と伝えてくるサインをしていたときは、その原因を取り除くことはもちろん、愛犬に優しく寄り添ってあげてください。
また、自分自身が悲しい表情をしていないかも、一度振り返ってみてください。犬は飼い主の感情の変化にとても敏感です。
愛犬からのささいなサインを見逃さないよう、普段から注意深く観察してくださいね。