犬が「へこんでいる」ときにする仕草や行動
犬は自由気ままに過ごしているように見えますし笑顔の印象も強い動物ですが、実は気分が落ち込んでしまうこともあります。
そこで今回は、犬が「へこんでいる」ときに見られる仕草や行動をご紹介します。頻繁にみられるようであれば、次項に述べる原因やタイミングも合わせて確認してください。
1.背中を丸めうつむく
犬はへこんでいると、背中を少し丸めて顔を下げたうつむくような姿勢をとります。飼い主さんが見ても分かりやすい仕草といえます。怒られたり、何か失敗をしたときにあらわれやすい仕草です。
わたしたちも落ち込むと猫背のように背中が丸まり、何だかひと回り小さくなったように見えますよね。そう考えるとその時の犬の気持ちも理解できるものです。
2.上目遣いに見る
前章ので説明した「背中を丸めうつむく」体勢と一緒に見られることが多いのが「上目遣い」です。
いたずらをしていたところを叱ったときに、愛犬の上目遣いをよく目にする飼い主さんも多いのではないでしょうか。この表情のと気の犬は、人間の顔色を窺って(怒られたくない…)(嫌だなぁ)という感情をあらわしています。
一見可愛らしい仕草で、反省しているようにも見えてしまうため、この仕草をして飼い主さんに怒られなかった経験がある犬は、「こうすると許してくれる」と間違った方向で覚えてしまうこともあるので、この表情をしているときは対応に注意が必要です。
3.呼んでも来ない
いつもは呼びかけに喜んで駆け寄ってくる犬も、へこんでいると反応が鈍くなることが多いです。他にも、普段は寝ない玄関や廊下で横たわったり、ケージから出てこない犬もいます。物理的に飼い主さんと距離をとっているのです。
これは「自分の要求が無視された」「構ってもらえなかった」という時によく見られる行動で、拗ねたりいじけたりする気持ちのあらわれです。
4.常同行動をとる
犬は落ち込んだことで不安やストレスを感じると、同じ行動を執拗に繰り返してしまう「常同行動」をとる場合があります。
よく見られる症状は以下の通りです。
- 手足を舐め続ける
- しっぽをグルグルと追いかけ回す
- 地面の匂いを嗅ぎ続ける
不安やストレスから気を紛らわせようと、これらの行動をとることが多いとされています。
犬の常同行動を放置してしまうと、問題が大きくなってしまうこともあります。声をかけてもやめない場合は、一度かかりつけの獣医師に相談してみましょう。
犬がへこんでしまう原因やタイミング
犬がへこんでいる仕草や行動をご紹介しました。では、どのようなことが落ち込む原因となり得るのでしょうか。よくある具体例はこちらです。
- 飼い主に怒られた
- 飼い主に構ってもらえない(長時間の留守番含む)
- 期待したことが叶わなかった
- できていたことができなくなった
飼い主さんに怒られることはもちろん、なかなか構ってもらえない、留守番時間が長いと寂しさや不安から落ち込みやすくなります。愛犬の寂しさを取り除くために、意識してスキンシップをするようにしてください。
「おやつをもらえると思ったのにくれなかった」「散歩に連れていってもらえなかった」といった、期待していたことが叶わなかったときも犬はへこみます。「いじける」といった表現が適切かもしれません。多くは一時的ですが、何度も要求が叶わないと悪化することもあります。
シニア期に入ると今までできていたことが、身体機能の低下などによりできなくなります。自然なことですが、自信喪失してしまう犬もいます。注意深く観察しこまめにケアしてあげましょう。
まとめ
今回は、犬が「へこんでいる」ときにする仕草や行動について解説しました。
犬がへこんでしまうとき、その多くには落ち込んでしまうもともとの原因がありますし、犬自身もそのへこんでいる気持ちを仕草や行動でアピールしています。
もちろん飼い主さんの事情やしつけなどの理由で仕方ないケースもありますが、大切なことは、愛犬のちょっとした変化にも敏感に気付いてケアをしてあげることです。
大好きな愛犬にはいつも健やかに暮らしてもらうためにも、日頃からできる限り不安やストレスを取り除いてあげるようなケアをしてあげましょう。