犬が「寝たきりになる病気」とは
1.ガン(癌)
犬のガンは初期での発見が難しく、進行が早いため、寝たきりになりやすいとされている病気です。
初期症状で見られるのは、ごはんを食べ残すようになった、お散歩中ゆっくり歩くようになった、元気がなくボーッとしている時間が増えたなど、老化現象とも捉えられるような症状ばかりです。
若い犬であれば、季節の代わり目だから体調を悪くしているのかも、夏バテかも…などと捉えられてしまうことがあるかもしれません。
リンパ節が腫れている、黄疸が出ている、しこりやイボのようなものができているなど、飼い主にも気づきやすい症状もあります。
ガンが進行すると、全身状態が悪化する「ガン性悪液質」という状態になることがあります。また、ガンの種類によっては痛みを伴ったり、全身のだるさが重度になる場合があります。このような状況になると、寝たきりになってしまうことがあります。
犬は6歳を過ぎた頃からガンの発症率が高くなるとされています。早期発見と早期治療のためにも、年齢に関係なく、定期的な健康診断を受けるようにしましょう。
2.心臓病
心臓病は、犬が寝たきりになりやすいとされている病気です。
寝たきりとまではいかない場合でも、活動量は圧倒的に減り、寝て過ごす時間が多くなります。トイレをするとき、水を飲むとき、ごはんを食べるとき以外は寝て過ごすようになります。
犬が心臓病になると、安静時の呼吸数が異常に多くなります。走った後のような呼吸が続くため、息苦しく、寝たきりになることがあります。
心臓病によって運動能力が低下すると、安静にしているにも関わらず、常に疲れやすい状態であり、寝たきりになることがあります。
心臓病の末期症状では、腹水や肺水腫など、水が溜まる症状が見られるようになることがあります。
心臓病とは言っても、病気や症状は様々になります。愛犬がどの心臓病であるのか、どのような治療やケアが必要なのかを十分に把握することが大切です。
3.免疫介在性多発性関節炎(関節リウマチ)
免疫介在性多発性関節炎は、犬が寝たきりになりやすいとされている病気です。
- 強い痛みを伴うこと
- 関節が固まって動かなくなること
主にこの2つが寝たきりになる原因です。
初期症状では、動くのを嫌がったり、散歩を嫌がったり、手足を引きずるなどの症状が見られることがあります。痛みから元気や食欲がなくなることもあります。
我が家の愛犬も関節リウマチと診断されましたが、初めは左の後ろ足を痛がる程度でした。進行すると、四肢の全てに症状が現れ、関節が固まって動かせなくなり、介助が欠かせなくなりました。
治療や投薬によって痛みを取り除いてあげることができたため、手足に不自由はあるものの、自由に動き回ることができ、寝たきりにはなりませんでした。
痛みを取り除くことができない場合、筋力が落ちて自分の体を支えることができなくなってしまった場合では、寝たきりになる可能性が高いでしょう。
犬の寝たきりを未然に防ぐための対処法
病気は遺伝であることも多く、完全に防ぐことが難しい場合があります。
寝たきりを未然に防ぐためには、やはり病気の早期発見と早期治療が何より重要なことです。そして、リハビリを続けることも大切です。
ガンや心臓病は、肥満や生活習慣の乱れが原因で起こる病気でもあります。食生活を見直し、おやつの与えすぎに注意し、愛犬を肥満にさせないようにしましょう。
免疫介在性多発性関節炎の発生の原因は、いまだ特定されていません。何らかのイベント(投薬やワクチン接種など)に伴って起こることもあり、何らかの外部からの刺激が発症を誘導しているのではないかといわれています。しかし、はっきりしないこともまだ多く残されています。
まとめ
犬が寝たきりになる病気を3つ解説しました。
- ガン(癌)
- 心臓病
- 免疫介在性多発性関節炎(関節リウマチ)
健康であれば、老犬になっても元気にお散歩できますし、寝て過ごす時間は増えても、寝たきりになることはほとんどありません。
愛犬は予防医療や定期的な健康診断を受けていますか。
愛犬が寝たきりになると、飼い主や家族のライフスタイルも変えなければならなくなる場合があります。心身共に疲れきってしまうことがあります。
愛犬を寝たきりにさせないため、生活習慣や食生活を見直す機会にしてみてくださいね。