犬の性格が変わってしまうNG行為は?
犬の性格は、遺伝的要因と環境的要因によって形成されます。遺伝的要因とは、親から引き継いでいる性質や犬種などのことです。そして環境的要因とは、飼育環境や飼い主の接し方、子犬の頃からの経験などのことです。
飼い主の接し方は犬の性格形成に少なからぬ影響を与え、間違った接し方、すなわちNG行為によって犬の性格を変えてしまうこともあるので、注意しなくてはいけません。そこで今回は、犬の性格が変わってしまうNG行為をご紹介します。
1.体罰を与えたり怒鳴ったりする
体罰や怒鳴るしつけは犬との信頼関係を損ないますが、それだけでなく犬の性格を変えてしまう可能性もあります。
犬に対して叩いたり蹴ったり、または怒鳴ったりしていると犬が萎縮してしまい、おどおどした性格に変わってしまうことがあるのです。また自分を守るために、攻撃的な性格になってしまうこともあります。
犬のしつけにおいて、体罰や怒鳴ることは厳禁です。今は褒めるしつけが主流になっています。愛犬がよい行動をしたら、すかさずに褒めて学習させていきましょう。
2.甘やかしすぎる
しつけをしないで犬の要求を受け入れてばかりいるなど、甘やかしすぎるとわがままな性格の犬になってしまいます。そしてわがままな性格がエスカレートすると、自分の要求を通すために噛みつくような攻撃的な性格に変わっていくこともあります。
愛犬に愛情を注ぐことは非常に大事ですが、しつけやルールも必要です。甘やかしすぎず、メリハリをつけて愛犬に接するようにしましょう。
3.散歩に行かない
犬の心身の健康を維持する上で、毎日の散歩は欠かせないものです。散歩によって運動不足やストレスを解消することができ、また外部の刺激(他人や他犬との交流、さまざまな音やにおい、風景など)を受け、社会性を身につけることもできます。
もし飼い主が「忙しいから」「面倒だから」などと言って、長期に渡って散歩に行かないでいると、犬は運動不足によるストレスから攻撃的な性格に変わってしまう可能性があります。また散歩に行かないことで社会性が低下し、臆病な性格になってしまうことも。
運動不足の解消だけが散歩の目的ではないため、たとえ必要な運動量が少ない小型犬でも散歩は必要です。愛犬や飼い主の体調が悪い場合や、天気が悪い場合は無理をする必要はありませんが、できる限り毎日散歩へ連れて行くようにしましょう。
ワクチンプログラムが完了していない子犬や歩行が難しくなった老犬は、抱っこやカートで散歩するのがおすすめです。
4.頻繁に家族のケンカを見せる
家族のケンカを見ることは、犬のストレスの一因になります。怒鳴り合う声や険悪な雰囲気が、犬に恐怖や不安を与えるからです。
そして家族のケンカを頻繁に目撃していると大きなストレスとなり、攻撃的な性格や落ち着きのない性格に変わってしまうことがあります。愛犬のために家族円満を心がけ、もしケンカになりそうになったら愛犬のいない部屋に移動するようにしましょう。
5.叱ってばかりいる
犬にはしつけが必要ですが叱ってばかりだと犬が自信をなくし、その結果いじけた性格になってしまうことがあります。
逆にほめられることが多いと犬は自信を持つことができ、明るく積極的な性格に育ちやすいです。犬と信頼関係を築くためにも、叱ることよりもほめることを意識するようにしましょう。
老犬になると性格が変わることも
犬が歳を取ったことで、性格が変わることもあります。歳を取ると聴力や視力が衰えてくるため、犬が不安を感じやすく、甘えん坊や怖がりに変わることが少なくありません。また体力も衰えるため、活発な性格だった犬が老犬になると大人しくなることも多いです。
さらに、人もそうですが犬も歳を取るにつれて柔軟な考え方ができなくなり、頑固な性格になることもあります。
老犬になった愛犬の性格が変わったとしても、飼い主はそれを受け入れ変わらぬ愛情を注ぎ続けましょう。
まとめ
今回は、犬の性格が変わってしまうNG行為として、以下の5つをご紹介しました。
- 体罰を与えたり怒鳴ったりする
- 甘やかしすぎる
- 散歩に行かない
- 頻繁に家族のケンカを見せる
- 叱ってばかりいる
今の愛犬の性格が変わってしまうことがないように、これらのNG行為は避けるようにしましょう。
また老犬になると性格が変わることもありますが、それを飼い主が理解して受け入れ、愛情を持って寄り添っていくことが大切です。