犬の散歩で使う「ダブルリード」とは
愛犬の散歩のときに、1本のリードでお散歩する飼い主さんが多いと思いますが、このときの散歩方法は「シングルリード」と呼ばれるものです。
一方「ダブルリード」とは、文字通り2本のリードを犬に繋いで散歩させる方法です。こちらの方法では、一般的には首輪とハーネスの両方にリードを取り付け、飼い主さんは2本のリードを持って散歩を行います。
ダブルリードは散歩時のトラブルを未然に防ぎ、愛犬の命を守ることができます。近年、この方法は多くの保護団体でも取り入れられ、注目を集めています。
犬の散歩で「ダブルリード」を使う意味
愛犬家の間にも広まりつつある「ダブルリード」ですが、この方法を使うことには一体どのような意味や効果があるのでしょうか。
そこで今回は、犬の散歩で使う「ダブルリード」について具体的に解説します。気になっている方や今までダブルリードで散歩をしたことが無い方もぜひ参考にしてください。
犬の逃走や事故を防げる
愛犬との散歩中に、首輪やハーネスがスポッと抜けて慌てた経験はないでしょうか。
このような事態でも、ダブルリードをしていれば、首輪かハーネスどちらかはリードと繋がっています。片方が外れてしまっても、もう片方が残っているので安心です。
首輪やハーネスが抜けて犬が逃走してしまうと、交通事故や迷子の危険性があります。逃走中は犬自体も興奮状態のため、通行人に噛みついてしまうかもしれません。
これらを未然に防げることが、ダブルリードを使う最大のメリットと言えるでしょう。
予想外の動きに対応できる
実はダブルリードは、犬の保護団体が散歩のときに取り入れた方法が始まりです。
信頼関係を築けていない保護犬の散歩は、途中で何が起こるか分かりません。予想外の動きに対応できるようにと、ダブルリードで散歩をしているのです。
例えば、人慣れしていない保護犬をお迎えしたときや、力の強い大型犬、興奮しやすい子には動きを制御しやすいダブルリードがおすすめです。
散歩の練習やしつけに最適である
散歩のしつけには犬に指示が伝わりやすい首輪が良いですが、首や気管へ負担がかかります。反対に、ハーネスは犬の体に優しい反面、リードコントロールなどのしつけには向いていません。
ダブルリードだと首輪とハーネス両方を装着しているので、体への負荷は減らしたまま、首輪とつながっているリードを使ってしつけも可能です。特に、愛犬の引っ張り癖を直したい飼い主さんにおすすめです。
飼い主さんの不安を軽減できる
ダブルリードを使用すると散歩中のあらゆる不安を軽減できます。首輪やハーネスから首が抜けてしまう懸念はもちろん、「リードがちぎれたらどうしよう」「フックの部分が壊れるかも…」といった不安を和らげることが可能です。
また、経年劣化により、ちょっとした刺激で壊れる可能性も十分考えられます。その場合、シングルリードだと非常に危険です。
ダブルリードは愛犬を守るだけではなく、飼い主さんの不安も軽減できる素晴らしい散歩方法です。
ダブルリードをおすすめするシーンとは?
上記で「ダブルリード」を使用する意味について解説しました。
では、このダブルリードは、どのようなシーンで使用すると、より効果的なのでしょうか。
- 力が強く引っ張り癖のある犬
- 首輪やハーネスが抜けやすい犬種
- リードを持つ人の力が弱い
- 人ごみを歩くとき
このような状況で散歩をする場合に、ダブルリードが非常に効果的です。
力が強い大型犬や引っ張り癖のある犬はもちろん、首と頭の太さが近い柴犬やコーギーは首輪が抜けやすい犬種です。
ダックスフンドなど足の短い犬種は体の構造上、ハーネスが抜けやすい犬種ですのでダブルリードがおすすめです。
また、女性や子供は力が弱いためシングルリードでは犬の制御が難しいことも。観光地など人が多い場所を歩く場合は、しっかりコントロールする必要があるのでダブルリードを使用しましょう。
まとめ
散歩のたびに首輪とハーネスをして…と、「ダブルリード」での散歩は、慣れるまでは少々面倒に感じるかもしれません。
しかし、愛犬の安全を第一に考えると、積極的に取り入れてほしいものです。飼い主さんの心理的負担も軽減できるので、実は一石二鳥だと思います。
今回の記事で、犬の散歩で「ダブルリード」を使うことの意味がお分かりいただけたら、ぜひ挑戦してみてくださいね。そして事故なく安全に愛犬とのお散歩を楽しんでいただければ幸いです。