愛犬が急に甘えなくなった原因
いつも甘えてくる愛犬はとても可愛いのですが、ある日を境に急に甘えてこなくなったとしたら…?
飼い主としては当然とても心配になると思いますし、実際そういうお悩みを持つ方は少なくないようです。
急に甘えてこなくなった原因が前向きなことであれば良いのですが、もしそうでなかった場合は急ぎ対処すべきかもしれません。
そこで今回は、愛犬が急に甘えなくなった原因について解説します。見逃すべきではない原因もありますので、飼い主としてしっかり覚えておきましょう。
1.成長したから
小型犬の場合は生後十か月、中型犬の場合は生後一年、大型犬の場合は生後一年半以上経過すると、身体の成長が緩やかにとまるため「成犬」になります。もちろんこれは身体の成長であって、精神面ではまだまだ子犬のままという事も少なくありません。
精神的な成熟は犬種やサイズによって時期がずれますが、およそ四歳を迎えるころになるとずいぶんと落ち着いて見えるようになります。これは、犬の四歳頃というのが人間でいうところの三十歳前後に相当するため、と言われています。
犬は精神的に落ち着くと、それまでのように思い切り甘える場面が減り、頻度や甘え方にも変化が見られるのが一般的です。
また飼い主との生活に慣れたり、しっかりとした信頼関係が出来ていたりすると、犬は甘えてこなくなる傾向があります。
甘えというのは愛情表現でもありますが、飼い主に対する試し行動でもあります。甘え方が落ち着いてきたということは、すなわち愛犬が「飼い主を十分信頼している」度合が増してきた、という意味でもあるのです。
2.叱られたから
それまで甘えていたのに急に甘えてこなくなった、という場合、もしかすると以前、愛犬が甘えてきたときに強く叱ったり怒鳴ったりしてしまったことはないでしょうか。
犬は「これをやったら飼い主はいつも喜ぶのに急に叱られた」「急にいやなことをされた」と混乱して、同じ行動をするのをやめてしまったのかもしれません。
その可能性がある場合は、愛犬と積極的にスキンシップを取ったり、遊ぶ時間や甘えさせる時間を増やすなどして、愛犬の気持ちを安心させてあげましょう。
3.ケガや病気の可能性
犬はケガや病気で痛みを感じていても、あまりそれらを表に出しません。ただ大人しく丸まっていたり、じっと耐えようとしていたりします。
つい昨日まではあんなにはしゃいで甘えていたのに急に甘えてこなくなった、スキンシップを求めてこなくなったという場合は、もしかしたらケガや病気の可能性があるかもしれません。
そのような場合は、犬が「甘えてこなくなった」のではなく、痛みや苦しさで動きたくないのだと考える方が妥当でしょう。
愛犬が水を飲んだり、排泄をしたりするときの動きや様子をよく観察しましょう。どこかを庇うように歩いている、下痢や嘔吐が見られる、食欲がない、動かない、呼んでも聞こえていなさそう、などの兆候はないでしょうか。
反対に、呼んでもいないのにずっとまとわりついてくる、ひんひんと鼻を鳴らして落ち着きなくうろうろしているというような場合は、不安であったりお腹などの不快感であったりを表していることがあります。
いずれの場合も、甘えてこないという状態とは別に「いつもの落ち着いている時の様子とは違うな」と感じたら、速やかに動物病院で検査をしてもらいましょう。
まとめ
犬が急に甘えてこなくなると、飼い主としてはそれがどんな理由であれ、寂しく感じてしまいますよね。
しかし急激な態度の変化があった場合、そこには必ず何らかの原因があると考えられます。
いつもと様子が違うな、いつもとは違う行動をしているなと思ったら、愛犬をしっかりと観察してあげてください。病気やケガ、ストレスなどがある場合、早めに対処してあげたいものですね。