犬に絶対NGな「マテ」のやり方
ほとんどの犬の飼い主が愛犬に教えている「マテ」。必ずしつけなければ…と考えているのではないでしょうか。「オテ」「オカワリ」「オスワリ」「マテ」から覚えた、という犬も多いと思います。
我が家の愛犬たちも「マテ」ができます。犬たちの姿を見て育ったからか、しつけていない愛猫までマテをするようになりました。それほど、「マテ」の合図は毎日必ず使う場面のあるしつけです。
みなさんは、どんなとき、愛犬に「マテ」をさせているでしょうか。何のために、愛犬にマテをさせるのでしょうか。意外にも、犬に絶対NGな「マテ」のやり方をしてしまっている飼い主がいらっしゃるようです。私にもうっかりNGな「マテ」のやり方をしてしまっているときがあります。
犬に「マテ」をさせることは、どんなときに必要なのでしょうか。なぜNGな「マテ」のやり方が存在するのでしょうか。ぜひ一緒に考えてみましょう。
1.SNS用の写真や動画を撮るための「マテ」
「こっち見て~!そのまま動かないで!『マテ』よ~!」
SNSに投稿するための写真や動画を撮るとき、こんなセリフ、言っているのではないでしょうか。実は、私もつい…。カメラを見てくれないとき、言い方もきつくなってしまうことがあります。
NGなマテである理由は、犬にとって不快で退屈なマテだからです。不安や緊張や恐怖を感じる犬もいます。
カメラを向けるとそっぽを向いたり、不機嫌な表情になったり、全然可愛い写真や動画が撮れないというときは、不快で退屈な思いをさせているのではないかと思います。その場から逃げ出す犬もいるでしょう。
いつも笑顔で可愛い写真や動画を撮らせてくれるという場合では、犬も楽しんでくれているのではないかと思います。短時間でサッと撮り終えてしまえば、犬に不安な思いをさせずに済むでしょう。
2.ごはんの前の「マテ」
ごはんの前の「マテ」は、ほとんどの飼い主が愛犬にさせているのではないでしょうか。では、その「マテ」は一体何のために…と考えたことはありますか?
食事をするということは、犬が生きるための権利です。犬は生きるためにごはんを食べています。欲求を満たすためではないんです。
待たされれば待たされるほど、早食いや丸飲みの原因になってしまうこともあるので要注意です。
「マテ」が上手にできるまで食べさせない、なんてことがあっては絶対になりません。どれくらい「マテ」ができるか、などと遊びのように「マテ」を使うのも絶対にいけません。
愛犬とのスキンシップやコミュニケーションとして「マテ」を使いたいのであれば、おやつを与えるときに行ってみてください。ご褒美がもらえるので、犬にとっても楽しい遊びの時間になると思います。
犬の「マテ」の正しい方法
愛犬に「マテ」をさせる必要があるのは、犬と人の安全と命を守るときです。
お散歩のときは、車道に飛び出してしまわないための「マテ」。他の犬や人に飛びかかったり吠えたりしないための「マテ」。狭い道で車やバイクや自転車と安全にすれ違うため「マテ」。
道路や歩道でうんちをしてしまったとき、飼い主が後始末をしている間も「マテ」をしてもらえると安心ですよね。
玄関や窓から飛び出してしまったとき。高い場所からジャンプしようとしているとき。いけないものを口にくわえてしまったとき。人間の食べ物を盗み食いしようとしているとき。興奮してしまったとき。
愛犬に危険が及びそうなとき、「マテ」の合図を出してあげましょう。
マテはいつから教えたらいい?
いつでも大丈夫です。子犬のときでなければ意味がない、なんてことはありません。成犬からでも覚えることができます。
老犬になり、ちょっとわがままが出てきちゃったかな?というときなど、「マテ」を教え直すタイミングもあります。
「マテ」が犬にとって、強制されて苦しいものになってしまわないようにすることが大事です。
飼い主の「マテ」に従うと安心できる、楽しい、嬉しい、などの気持ちになってもらえるよう、トレーニングしてみてくださいね。
そして、「マテ」は「ヨシ」と一緒に教えるとよいと思います。いつまで待てばいいの?と犬が混乱してしまわないように「マテ」が解除される「ヨシ」の言葉も覚えてもらいましょう。
もちろん、コマンド(言葉)は、飼い主さんのお好きなものでOKです。
まとめ
犬の飼い主がやりがちな、愛犬に苦しい思いをさせているかもしれない、犬に絶対NGな「マテ」のやり方を2つ解説しました。
- SNS用の写真や動画を撮るための「マテ」
- ごはんの前の「マテ」
私の対処法ですが、写真や動画は、愛犬の何気ない仕草や行動を撮らせてもらうようにしています。ごはんの前は勝手にオスワリをして待っているので、ただ「どうぞ♡」とお皿を置くようにしています。
今回の記事を参考に、愛犬が苦しい思いをしているかもしれない「マテ」のやり方について、今一度確認するきっかけになれば幸いです。