犬が不安になる「留守番環境」のチェックポイント
犬を飼うなかで、買い物や仕事など何かと家を空ける時間がありますよね。犬をひとりで過ごさせると、物や家具へのいたずら、誤飲誤食、吠え続けるなど何かとトラブルが起こりやすいです。
そもそも犬は留守番をするのが苦手なので、精神的な負担を軽減させる工夫をしなければなりません。
そこで今回は、犬が不安になる「留守番環境」のチェックポイントについて解説します。もしかしたら、留守番中に愛犬が不安を感じているかもしれません。
1.隠れる場所があるかどうか
犬は本来ほら穴で暮らしていたので、本能的に狭くて暗い場所を好みます。留守番をする環境に隠れる場所がないと、犬は落ち着くことができません。
フリーな状態で留守番をさせる場合でも、部屋の一角に犬が落ち着く環境がないと休まることができなくなります。
日ごろから犬が寝ている場所を活用し、外部の刺激を遮られる環境を用意する必要があるでしょう。
2.寝床とトイレが近すぎていないかどうか
鋭い嗅覚を持つ犬は、寝床とトイレの距離が近いとニオイが鼻について落ち着くことができません。犬も人間と同じように、不衛生な環境は嫌がります。
留守番をさせる際に愛犬をサークルに入れる方は多いですが、寝床とトイレの距離が近すぎる場合は改善してあげましょう。
3.音や室温、光の差し込みに配慮されているかどうか
犬を留守番させる際には、音や室温に配慮しなければなりません。窓やベランダの近くに犬の居場所を設置すると、外の喧騒や眩しい光が入りやすいので改善が必要です。
車の音や人の声が聞こえてくると、犬はゆっくり休むことができません。
また、犬を留守番させる際の温度管理は注意しなければならず、夏場は熱中症の観点からも直射日光が当たる場所は避けるべきでしょう。
4.いつもと同じ環境・場所かどうか
「愛犬に落ち着いてもらうために」と、留守番のときだけ別の部屋に移動させる方もいますが、実はその行動が犬を不安にさせている可能性があります。犬にとって普段と違う環境は不安要素となるため、留守番の場所には向いていません。
また、外出するたびに犬の居場所を移動すれば、犬は「留守番は嫌なこと」として覚えてしまいます。
まずは、いつも愛犬がくつろぐ場所を観察しましょう。その場所で留守番をさせると、不安要素を取り除ける可能性があります。
犬に安心して留守番をしてもらうためにすべき対策
ここからは、犬に安心して留守番をしてもらうためにすべき対策を解説します。先ほどのチェックポイントで気になる点があった方は、ぜひ参考にしてください。
クレートやサークルで過ごさせる
短時間の留守番ならクレートでもかまいませんが、広めのサークルで過ごさせるのがベストです。クレートは狭くて窮屈そうに見えますが、慣れれば犬にとって落ち着くスペースになります。
留守番中もフリーにさせると暇を持て余した犬がいたずらをしてしまい、ケガや誤飲誤食の危険が出てきます。犬の行動を制限させて安全を確保する意味でも、サークルを利用しましょう。
クレートを使わない場合は、サークルの一角をバスタオルなどで覆い、落ち着いてくつろげるスペースを作ってあげるといいですね。
寝床とトイレは分ける
クレートとトイレは、ある程度の距離を置いて分けましょう。留守番中のトイレの失敗が気になる場合は、トイレトレーをサークルで囲い、さらに壁をトイレシーツで覆っておくのがおすすめです。
犬が留守番中にトイレシーツをボロボロにして困る場合は、いたずら防止対策が施されたメッシュつきのトイレトレーを利用してみてください。
エアコンと照明はつけておく
普段通りの環境で留守番させると、犬が不安になりにくいです。エアコンは自動設定にし、照明はできるだけつけておくのがおすすめです。タイマー付きの照明を使って、夕方に点灯させる方法もおすすめです。
少しづつ留守番に慣らすこと
犬に不安を与えないためには短時間の留守番から慣らすこと、外出する直前まで愛犬とスキンシップを取らないことが大切です。犬に外出を悟られないように行動することを、いつも心がけてください。
見守りペットカメラで様子を伺いながら、犬が留守番中も快適に過ごせる環境を目指しましょう。留守番中に吠え続けたり、どうしても落ち着かない様子が続く場合は、知り合いやペットシッターに預けることも視野に入れてみてください。
まとめ
飼い主にとって、犬をひとりで留守番させるのは不安ですよね。だからこそ、愛犬には安心して留守番できる環境を整えてあげましょう。
無理のない範囲で留守番をさせることを忘れないでください。もし不安が解消されない場合は、ペットシッターなどのプロの力を借りることをおすすめします。