犬になんのためにおすわりを教えるのかを考えよう
まずそのおすわりという反応をなんのために犬に教えるのかを考えてみてください。
「しつけといえばおすわりだよね」という考えがあったとして、ではなぜしつけのためにおすわりが必要なのでしょうか?
まずはそれを飼い主さん自身が理解していなければ犬に教える意味は特段ありませんし、おすわりをしてもしなくても困ることはないはずです。
犬が生活するなかでおすわりをするメリット
犬におすわりを教えることがしつけなのだとすれば、必ずおすわりをすることで犬と人の双方にとって生活がしやすくなるメリットが存在するはずです。
例えば私なら犬におすわりをしてほしい場面として、少し待っててほしいときにおすわりの姿勢なら助かることが多いためおすわりをした方がメリットが多いようにしています。
これは私が助かるからという理由ではありますが、犬自身にとってもおすわりという反応をした方がメリットが大きいと感じてもらっているため、特に私から「おすわり」といった声掛けをしなくても自分で勝手にしてくれます。
一方でお散歩などでは特におすわりをしてもらおうと思ったことはありませんしそんな合図を送ったこともありませんが、私が止まると「どうしたの?なんだろう?」といった様子で見つめてきて「すわるといいことある?」と考えるのか自らおすわりをして何かを期待している様子すらあるのです。
つまり、おすわりができるからいいのではなくおすわりをすることに双方メリットがあるからおすわりをするのであって、おすわりという形さえできていればしつけができているということではありません。
犬のしつけとは何なのかを考える必要がある
犬のしつけとは何なのか?なんのためにそれをして誰にメリットがあるのか?を考える必要があります。
そしてしつけがなぜ必要なのかと言われると人も犬も困らないように、また困ったことが起こってもすぐに対応できるようにするためだと考えます。
しかしそのためには犬に対してもしつけと言われるものに対してメリットを感じてもらわなければ、誰のため?と考えたときに犬の気持ちは無視されたものとなってしまうでしょう。
それでは動物福祉の向上という目的を見失ってしまうことになるため、人も助かるけど犬にとってどうなのか?それは福祉の向上に繋がるのか?というところまで考えていくようにしなければなりません。
まとめ
犬にしつけでおすわりを教えるということ自体はいいと思いますが、そのおすわりはなんのため?誰のため?というのを考えましょう。
そしてしつけとはあくまでも人間にとって都合がいい状態の結果ですので、それに対して犬の気持ちを無視していいわけではありません。
人間の都合に付き合ってもらうからこそ犬にとってメリットを用意し、さらにそれは犬にとっての福祉の向上に繋がるものなのかまで考えなければただの共生ではなく強制になってしまいます。
何をするにも目的は動物福祉の向上であることを忘れず、飼い主として考えながら接していきましょう。