犬が肥満になりやすいタイミングは?
1.寒い季節
「冬太り」という言葉を耳にしたことはありますか?犬も人間も体温調節の能力を持つ恒温動物です。恒温動物は気温が低くなると、脂肪を燃やすことでエネルギーを作り出し体温が下がらないように調節します。
体温維持するために寒い季節には脂肪を蓄える必要があるので、自然と食欲が増すという生理現象があるのです。
また寒い季節になると夏の暖かい時期に比べると、どうしてもお散歩の時間が短くなり室内でのんびり過ごす時間が増える傾向にあります。
寒い時期は運動量が減ってしまうことも、「冬太り」してしまう原因のひとつ。寒い季節は犬も肥満になりやすいタイミングと言えるでしょう。
2.去勢・避妊手術後
犬は去勢や避妊の手術をすることで、性ホルモンの影響が出やすくなります。繁殖に必要な性ホルモンが減少し、基礎代謝が下がることで必要な摂取カロリー自体は少なくなるのですが、性ホルモンにはある程度食欲を抑制する働きがあるため、手術によって性ホルモンの量が減少してしまうと、食欲は増加してしまうのです。
術後は、たくさん食べたがる愛犬のご飯の量やカロリーにひと工夫する必要があります。ご飯の量自体を減らすのが難しい場合は、低カロリーのフードを選んで与えてあげましょう。
また術後は、ホルモンの変化の影響で周囲への関心が薄くなってしまい、お散歩に行きたがらなかったり動くことが面倒になるなど、運動量が減り肥満になることがあります。
犬が肥満になる原因2つ
1.運動不足
犬も当然ながら、消費カロリーよりも摂取カロリーが多くなれば太ってしまいます。その期間が長ければ、どんどん太り続けて肥満になってしまうことも…。
ほとんどの犬はお散歩が大好きですが、中には外に出たがらない、または外には出たものの歩きたがらないという個体もいるかと思います。
犬のお散歩の時間の目安は小型犬で1日2回、それぞれ20分程度、中型犬から大型犬で1日2~3回、それぞれ30~60分程度と言われています。もちろん個体差も大きいのですが、愛犬に合わせた最低限の運動量はしっかりと確保して、肥満を防いであげましょう。
2.高カロリーなご飯やオヤツ
しっかりと愛犬に合わせた運動量を確保出来ているにもかかわらず、愛犬が太ってしまう場合は、与えているご飯やオヤツのカロリーが高すぎる可能性があります。
人間同様、脂質や糖質の多い食べ物を中心に与えていると太りやすくなってしまうので注意してください。
市販のフードやオヤツを与えている場合は、今一度しっかりとパッケージに表示されているカロリーを確認し、愛犬に適切な量を与えるようにしましょう。
手作りご飯を与えている場合、犬の健康維持に重要なたんぱく質(肉や魚)を減らしすぎることは良くありません。極力脂肪の少ない肉や魚を選ぶ、また脂肪の部分を除く、鶏肉であれば皮は取り除いて調理しましょう。
タンパク質以外の食材は白米、ジャガイモ、カボチャ、サツマイモなども比較的太りやすい食材になるので、与えすぎには注意しましょう。
愛犬の健康のために飼い主さんができること
犬の肥満は、様々な病気の引き金になってしまいます。まず関節に負担がかかり痛みが生じることで、歩くことが億劫になります。歩くことが億劫になると、お散歩を嫌がり運動量が減ることで、更に太ってしまうという悪循環になることも。
どんどん太り続けると、内臓疾患や心疾患などを患ってしまう危険性も…。愛犬が太りすぎてしまわないよう、飼い主さんがしっかりと管理してあげましょう。
1.カロリーコントロール
日頃から食欲旺盛の食いしん坊で食べすぎている傾向があるようであれば、カロリーコントロールをしっかりとしてあげましょう。
ご飯やオヤツなど、与える量を減らすことが出来るのであれば簡単ですが、難しい場合はふだん与えているご飯を減らしたうえで、低カロリーな野菜や豆腐などでかさましして、満腹感が得らえるようにしてあげましょう。
おすすめの食材は大根やキャベツ、ブロッコリーなど。全て柔らかくなるまで加熱して小さく刻んで与えてください。アレルギーの心配もあるため初めて与える場合は、ごく少量から与えて愛犬の体調をしっかり確認しましょう。
2.太らない生活を心がけよう
また太らせないようにするには、適切な運動が重要です。肥満になってしまってからダイエットするのは、人間でも大変ですよね。
犬も突然食事内容が変わる、急に運動量が増えるなどの変化はストレスを感じてしまう可能性があります。日頃から適度な運動と愛犬に合わせた食事を与え、肥満にならないように管理してあげましょう。
まとめ
ややポッチャリした犬は可愛らしく見えますが、やはり健康のことを考えると肥満は当然良くありません。ダイエットは犬も人も大変なもの。犬が肥満になりやすいタイミングで太りすぎないよう注意しましょう。
また愛犬が急に太った場合は、病気が隠れている可能性もあるので動物病院で診察してもらいましょう。