1.「信頼しています」
犬がおしりをぶつけてくる行為に対して、何となく失礼な意図があるのでは…と思う人もいるかもしれません。しかし、犬がおしりをぶつけてくるのは、相手に対する信頼や愛情を示す行動だと考えられています。
犬は元々群れ社会で暮らしていた動物の本能や習性を受け継いでいます。眠るときや休憩するときは、群れの仲間や家族とお尻をくっつけ合って背後を守るようにしていました。
つまり、おしりをつけて休んだり、ぶつけてきたりしてくるときは、その相手に背後を見せても問題ないと思っていることになり、信頼している証拠となるのです。
2.「うれしい!楽しい♪」
犬が留守番していて飼い主さんが帰ってきたときや、散歩に行くことがわかったときなど、テンションが上がったときにもおしりをぶつけてくることがあります。
うれしくなったり楽しくなったりすると、犬は興奮する気持ちを抑えきれずに思い切り走り回ったり飛び上がったりします。気持ちを爆発させるように体やおしりをぶつけてきますが、時には興奮しすぎて、相手をケガさせたり物を壊してしまったりすることもあるので注意が必要です。
テンションが上がりすぎてしまうタイプの犬の場合は、飼い主さんが気持ちや動きのコントロールをして、トラブルが起こらないようにしてあげてください。
3.「なでて!かまって!」
飼い主さんがテレビを見ているときや家で仕事をしているとき、家事をしているときなどに犬がおしりをドンッとぶつけてくるときは、気を引きたいのかもしれません。
犬がおしりをぶつけてきたら、たいていの飼い主さんは驚いたり、「どうしたの?」と声をかけたり抱き上げたりすると思います。犬がそのような飼い主さんの反応を求めて、おしりや体をぶつけてくることがあるのです。
さらに、なでてもらいたくておしりをぐいぐいと押してきたり、なでてもらえるまで何度も座り直しておしりをぶつけてきたりすることもあります。
そうした行動をするときの犬は、退屈だったりかまってもらえないことに寂しさを感じていたりすることが多くあります。日頃のコミュニケーションが不足していないかなどを考えてみましょう。
4.「大好きー!そばにいたい」
犬がおしりをくっつけて眠ったり休んだりするとき、信頼とともに愛情も伝えていると考えられます。
犬は好きな人のそばにいたり、体をくっつけたりすることに喜びを感じるので、大好きな飼い主さんにおしりをつけて甘えるというのはごく自然な行動だと思います。
愛犬が体を密着させて甘えてきたら、その気持ちを受け入れてあげてくださいね。
5.「不安だから守って」
犬は不安なことがあると、飼い主さんのように信頼している人のそばにいようとします。
特に、知らない場所に行ったときや見知らぬ人や犬に会ったときは、何が起こるかわからない不安感から、飼い主さんに守ってもらおうとして、おしりや背中を飼い主さんにくっつけることがあります。
不安を感じて飼い主さんにおしりをくっつけているときに、「邪魔だから」といって雑に扱ったり、その気持ちを無視したりすると犬はさらに不安になりますし、飼い主さんへの信頼が崩れてしまうことも考えられます。
まとめ
犬が「おしりをぶつけてくる」行動のほとんどが、飼い主さんに対する信頼や愛情に基づいたものだと考えられます。
基本的に動物は、信頼できない相手に対して自分の背後を見せようとはしないので、おしりをぶつけたりくっつけたりするということは、その相手を信用しているということになります。
さらに細かい心理としては、甘えや不安が混ざっていることもあるので、犬の表情や状況を見極めて適切な対応を取るようにしましょう。