犬にとっての「散歩」のメリットや効果
犬には散歩はつきものですが、実際どのような意味があるのでしょうか。
そこで今回は、犬にとっての「散歩」のメリットや効果を解説します。絶対に外に出るべき理由について、正しく理解しておきましょう。
1.外の世界の刺激に慣れること
犬にとっての散歩には、「外の世界の刺激になれること」のメリットや効果があります。
- 嗅覚:空気のニオイ、他の犬のニオイ、街のニオイなど
- 視覚:初めて目にするもの、動くもの、光るものなど
- 聴覚:人の声、犬の声、野生動物の声、車の音など
外の世界には、犬を刺激するものが山ほどあります。刺激を受けると、警戒したり、不安や恐怖を感じたりします。
受けた刺激によって犬がパニックになったり、興奮してコントロールできなくなったりすることがないよう、外に世界の刺激に慣れる必要があります。
散歩は抱っこでも構いません。慣れるまではペットカートに乗っても構いません。初めは家の周りだけでもいいので、少しずつ距離を延ばし、色んな場所を散歩してみましょう。
2.筋力を維持すること
犬にとっての散歩には、「筋力を維持すること」のメリットや効果があります。
シニア犬や老犬になると、散歩に行きたがらなくなることがあります。抱っこ散歩やペットカートに乗ることは好むけど、自分で歩くことは億劫だ…ということがあります。
だからと言って、運動不足にさせてしまうと、筋力が衰え、立つ・座る・寝る・起き上がる・歩くなどの基本的な動作さえできなくなってしまう恐れがあります。
ごはんを食べることにもお水を飲むことにも筋力が必要で、散歩や遊びなど、活動することによって維持されています。
庭があれば、庭を歩かせるだけでもOKです。散歩の途中で疲れたら抱っこしてもOKです。疲れるまで歩かせる必要はありませんので、愛犬のペースで、なるべく毎日の散歩で筋力を維持できるようにしましょう。
外に出ることが難しい場合には、家の中を散歩する(歩かせる)のもいい運動になりますし、筋力の低下を防ぐ対策になると思います。
3.社会を学ぶこと
犬にとっての散歩には、「社会を学ぶこと」のメリットや効果があります。
子犬には社会化が必要だ!とよく言いますが、成犬にも老犬にも同じことが言えます。社会を学ぶことは、犬の一生涯に必要なことです。
まずは、人間社会を学び、飼い主や家族以外の他人に慣れること。トリミングを受けるとき、動物病院で診察や治療を受けるとき、他人に慣れている必要があります。
そして、犬社会を学び、同居する犬以外の他犬になれること。他に犬に吠えたり、攻撃したり、不安や恐怖を感じないために必要なことです。
大切なことは、「慣れてもらう」ということを意識することです。慣れるまでにかかる時間や期間は犬によって異なります。社会を学ぶこと、他人や他犬に慣れることを無理強いしてはいけません。
犬が他人や他犬を受け入れることができるまで、社会に慣れることができるまで、根気強く学びの機会を与えてあげましょう。
4.犬らしい行動ができること
犬にとっての散歩には、「犬らしい行動ができること」のメリットや効果があります。
- 人とスキンシップをすること
- 犬とコミュニケーションをすること
- ニオイを嗅ぐこと
- 縄張りのパトロールをすること
- 運動すること
- 遊ぶこと
これらは、犬が犬らしくあるための行動です。制限されることで、強いストレスを感じることがあります。
室内でも可能な行動ですが、慣れてしまいます。飽きてしまいます。新しい刺激を受けることができなくなってしまいます。ですから、外の世界を散歩したがるのです。
まとめ
犬にとっての散歩のメリットや効果を4つ解説しました。
- 外の世界の刺激に慣れること
- 筋力を維持すること
- 社会を学ぶこと
- 犬らしい行動ができること
散歩は、自分の足で歩かなければ意味がない、なんてことはありません。事情があり、ペットカートで散歩をする犬もいるでしょう。
犬が自分の足で歩くことに越したことはありませんが、どんな形でもいいので、なるべく毎日散歩をさせてあげましょう。