犬が自分の体をペロペロ舐めるときの心理
愛犬が自分の体をペロペロと舐める光景はよく目にするかと思います。これは犬にとって自然な行動なのですが、中には注意しなければならない場合も。
そこで今回は、犬が自分の体をペロペロ舐めるときの心理について解説します。
1.体をキレイにしたい
犬が自分の体をペロペロ舐めるのは、体をキレイにしたいからです。
トイレに行ったとき、おしり周りをペロペロ舐めることがあります。皮膚や被毛に付着した排泄物を舐め取って、キレイにしたいのです。
お散歩から帰ったとき、手足をしきりにペロペロ舐めることがあります。土や砂埃などで汚れた手足の裏や肉球の間をキレイにしたいのです。
お散歩中、他犬の排泄物などの汚物が手足に付着することがあります。感染症にご注意ください。冬であれば、融雪剤が撒かれている場合もあります。
犬が自分の手足をペロペロ舐める前に、拭いたり洗ったりなどの飼い主によるお手入れが必要な場合もあるでしょう。
2.退屈を紛らわせたい
犬が自分の体をペロペロ舐めるのは、退屈を紛らわせようとしていることもあります。
おもちゃやひとり遊びにあまり興味を持たなくなる年齢になると、ただ何となく体を舐めて退屈しのぎをすることがあります。
暇さえあれば舐めてしまうという状態です。
暇つぶし対策として、中にフードやおやつを入れて遊ぶことができる知育玩具を与えるなどし、犬が退屈しないよう、工夫してあげるとよいと思います。
長時間、体をペロペロ舐めることがあれば、皮膚に炎症が起きていないかどうか、見てあげてくださいね。
3.気持ちを落ち着かせたい
犬が自分の体をペロペロ舐めるのは、気持ちを落ち着かせようとしているかもしれません。
飼い主に叱られた後、しきりに手足をペロペロ舐めることがありませんか。飼い主の態度に不安を感じ、気持ちを落ち着かせようとしているのです。
このとき、手足を舐めることを叱ると、犬はさらに不安を感じ、舐める行為がエスカレートしてしまうことがあります。
エスカレートした場合では、手足の先をペロペロ舐めるだけではなく、前歯を使ってカミカミしたり、肉球の間を舐め続けたりすることがあります。炎症や傷の原因になりやすいです。
また、叱られることが分かると、飼い主に隠れて手足をペロペロ舐めてしまうかもしれません。気づかないうちに自分の体を傷つけてしまっているかもしれません。
皮膚や肉球が真っ赤になっていたり、腫れていたりする場合には、すぐに動物病院で診てもらいましょう。指間炎や皮膚病になっている可能性があります。
4.痒みや痛みを取り除きたい
犬が自分の体をペロペロ舐めるのは、痒みや痛みを取り除きたいのかもしれません。
まずは、皮膚の異常を確認してみてください。サラサラとした細かいフケが出ている場合には、皮膚が乾燥し、痒みやピリピリとした痛みを伴っているかもしれません。
湿った大きなフケが出ている場合には、皮膚病を疑うことができます。愛犬の体臭とは違い、異様なニオイが感じられることもあります。
ぷっくりと腫れ上がった赤みがある場合には、虫刺されやそれによる皮膚炎かもしれません。予防薬を使用していないのであれば、ノミやマダニの寄生はないかもチェックしてみましょう。
犬の皮膚や被毛の間に黒いフケのようなものが多く付着している場合、それは、ノミの糞かもしれません。
皮膚ではなく、筋肉や関節の痛みがあり、取り除きたくて体をペロペロ舐めることもあります。激しい運動をすると、関節に一時的な炎症が起きたり、筋肉痛になったりすることがあります。
犬が落ち着きのない様子で体をペロペロ舐めるときは、痒みや痛みが強いのでしょう。なるべく早く動物病院へ連れて行ってあげてくださいね。
まとめ
犬が自分の体を舐めるときの心理を4つ解説しました。
- 体をキレイにしたい
- 退屈を紛らわせたい
- 気持ちを落ち着かせたい
- 痒みや痛みを取り除きたい
愛犬が体をペロペロ舐めていると、心配されることもありますよね。「やめなさい!」と声をかけたことがあるのではないでしょうか。
犬はそのことがストレスになり、さらに体を異常なほど舐めてしまうこともあります。
そのため、愛犬が体をペロペロ舐めることに対しては、飼い主として慎重に見守ることが大切です。