犬が隙間に鼻を突っ込みたがる理由
犬が(どうしてそんなところに…)と思うような隙間に鼻を突っ込んでいる姿を目にすることがあるのではないでしょうか。
実はそれには、犬なりの理由が存在するようです。今回は、その理由について解説したいと思います。
1.狩りをするような気持ちになっている
犬が隙間に鼻を突っ込みたがるのは、狩りをするような気持ちになっているからです。
犬の狩猟本能と言えるのではないでしょうか。猟犬としての歴史を持つ犬種であれば、獲物が暮らす小さな巣穴を捜索している気持ちなのではないでしょうか。
自宅にある隙間に鼻を突っ込みたがるときは、遊びとして取り入れてあげることができます。よく鼻を突っ込みたがる隙間におやつを隠してみてください。
犬の狩猟本能を満たしてあげることもできますし、宝探しゲームのような感覚で楽しむこともできると思います。
外にある隙間に鼻を突っ込みたがるときは、その隙間に実際に小動物が住んでいる、通り道になっているなどするのではないでしょうか。ネズミを捕えてしまう犬もいるようです。
2.落ち着かせたい
犬が隙間に鼻を突っ込みたがるのは、落ち着かせたいからです。
犬は暗く狭い場所を好むことがあります。野生であった頃、暗く狭い巣穴で暮らしていたからです。その名残によって、今でも暗く狭い隙間に鼻を突っ込むことで、体も心も落ち着くのでしょう。
お散歩から帰った後、隙間に鼻を突っ込んだまま眠ってしまうことがあります。体の疲れを落ち着かせ、ゆっくり休みたいのです。
飼い主に抱っこされ、胸元や脇の下、腕の間に鼻を突っ込むことがありますが、不安や緊張する気持ちを落ち着かせたいのです。
愛犬が隙間に鼻を突っ込むことで落ち着くことができるのであれば、そのようにさせてあげてください。安心して心地よく過ごせるのでしょう。
3.「何があるのか知りたい!」という好奇心
犬は(この隙間に何があるのか知りたい!)という好奇心から隙間に鼻を突っ込みたがることがあります。
鼻を突っ込んで、隙間の奥まで覗こうとしているのでしょう。隙間に鼻を突っ込んだままでいるのは、ニオイを探っているところです。
目や鼻では確認することができなかったとき、隙間に手を突っ込もうとすることもあります。
好奇心と楽しい気持ち、わくわくする気持ちが入り混じっている状態だと思います。遊びのような感覚での行動なので、注意深く見守りつつ、楽しませてあげてはいかがでしょうか。
犬が隙間に鼻を突っ込みたがるときの注意点
犬が隙間に鼻を突っ込みたがる理由が理解できたところで、それを見守っているだけではいけません。遊びの邪魔をする必要はありませんが、飼い主として愛犬の安全を確保するために、以下の注意点もしっかり把握しておきましょう。
誤飲誤食
愛犬が鼻を突っ込んだ隙間には、食べ物が落ちていることがあります。食べ物のにおいを感知し、鼻を突っ込むことがあります。
しかしその食べ物が傷んだり、腐ったりしているかもしれません。犬が食べると中毒症状を引き起こす食べ物かもしれません。
隙間に落ちている食べ物を誤飲誤食することがないよう、注意しましょう。
自宅の中で執拗に鼻を突っ込みたがる隙間がある場合には、隙間に何があるのか、飼い主が十分に確認しておくようにしましょう。
虫や蛇、小動物
お散歩中、犬が鼻を突っ込みたがる隙間には、虫や蛇が潜んでいることがあります。刺されたり、咬みつかれたりしないよう注意が必要です。
また、小動物の巣穴である可能性もあります。鼻をガブリと咬みつかれるなど、攻撃されることがありますので注意しましょう。
目や鼻やマズルのケガ
隙間に鼻を突っ込むと、目や鼻やマズルにケガをしてしまうことがあります。目を傷つけてしまっては大変です。
隙間の先は鋭く尖っているかもしれません。隙間の中で棘のある植物が育っていることもあります。十分に注意しましょう。
まとめ
犬が隙間に鼻を突っ込みたがる理由を3つ解説しました。
- 狩りをするような気持ちになっている
- 落ち着かせたい
- 「何があるのか知りたい!」という好奇心
若い犬ほど好奇心が強く、小さな隙間にも大きな隙間にも鼻を突っ込んでしまいたくなるようです。
我が家の愛犬たちも同じでしたが、シニア犬になった今は、隙間に鼻を突っ込むことはなくなりました。隙間の先に自分が望むものはない、ということを知ったからかもしれません。