犬が見せる「意味不明な行動」
犬の行動には必ず意味があり、その心理を追求することが犬の気持ちを知る大切な機会になります。
しかし、犬が時々見せる謎めいた行動には「それってどういう意味?」と思わず首を傾げてしまいますよね。犬の行動には、放置して大丈夫な場合と、すみやかに対応すべき場合も両方あるため、気になった場合は何か支障が起きていないか確認した方がいいでしょう。
そこで今回は、犬が見せる「意味不明な行動」について解説します。ぜひ愛犬の幸せやストレスの判断基準の参考にしてください。
1.飼い主の足の上に座る
テレビを見ている時など、飼い主が座っている足の上に犬が「ストン」と座ってきたことはないでしょうか。足の上だけでなく、飼い主の足の間に座るパターンもあります。
この不可解な犬の行動には、飼い主への信頼や愛情が含まれています。飼い主の足の上や足の間に座ることで、犬はニオイや温もりを感じながら、一緒にリラックスをしているケースが多いです。
ただし、テレビに夢中になっている飼い主の足の上に乗ってくる場合は、「遊んでよ〜」という催促なのかもしれません。
2.おもちゃを飼い主の目の前に落とす
犬が口におもちゃを咥えてきて、飼い主の足元に「ポトッ」と落とすような行動をしたことはないでしょうか。おもちゃを落とした後、上目遣いでジッと見つめてくる犬もいます。
この行動は、一見すると突然プレゼントをくれたかのように見えて、意味不明に感じるかもしれません。しかしこれは、犬が退屈な時に「このおもちゃで遊んでほしい」という心理から見せる行動です。
もし、最近犬と遊ぶ時間が足りていないと感じている飼い主さんは、こ行動を目にしたら、この機会に愛犬とのコミュニケーションを深めてみましょう。
3.寝床の上でくるくる回る
犬が寝る前になると、寝床の上でくるくる回る行動を見せることがあります。意味不明に見えるこの犬の行動には、「安全に眠れる寝床を整えたい」という意味が含まれているんです。
一心不乱にくるくる回る犬もいますが、犬の本能からくる行動のひとつなのでそっと見守ってあげてください。自分好みの寝床を完成させるための行動なので、邪魔をしないであげましょう。
4.床にお尻をこすりつける
犬が床にお尻をこすりつける行動には、何らかのトラブルが隠れているケースがあります。犬のマーキング行動であるケースもありますが、おしりに痒みがある、肛門腺が炎症しているといった病気を発症しているのかもしれません。
お尻を気にしているようなら、一度獣医師に診察をしてもらった方がいいでしょう。
5.自分の尻尾を追いかける
犬が自分の尻尾を一心不乱に追いかける姿もたびたび見られますが、この行動は「テイル・チェイシング」と呼ばれています。
単なる暇つぶしであるケースもありますが、ストレスが溜まっていたり、飼い主や環境に対する不満を抱えていたりする場合も多いです。
この行動を1日に何度も見せたり、尻尾に噛みついたりする場合は、常同障害と呼ばれる心因性の病気や、ノミやマダニなどの寄生虫あるいは皮膚の炎症を起こしている可能性を疑ってください。
6.床や家具を舐める
愛犬が床や家具を舐める行動には、さまざまな意味が見え隠れしています。真っ先に考えられるのは、食べ物の味やニオイがその場所にあるというものです。
これ以外には、食事への不満や体調不良、ストレスが溜まっているという意味も考えられます。
もし愛犬の行動に不安を感じるなら、しばらく行動を観察してみてください。
7.おもちゃを咥えて走る
帰宅を出迎える際や遊んでいる時など、犬がおもちゃを咥えたまま行動する姿を見かけるかもしれません。この犬の行動には、興奮や不安を抑えるため、遊びへの誘いというような意味が含まれています。
必ずしもおもちゃで遊んでほしいということではなく、その犬にとってのアピールサインであることが多いです。
また、不安や不信感から犬はおもちゃを口に咥えることもあるので、そのような意味も含めて愛犬の心理を考えてみるといいでしょう。
まとめ
犬と暮らす中で(それはどういう意味?)と感じるような「意味不明な行動」を目にしたら、その行動の意味する内容や愛犬の心理を考えてみましょう。
その結果、思わぬ犬のストレスや病気の発見につながることもあります。
また、犬の個性によって行動も違います。意味不明な行動に見えても、飼い主に対するサインが隠れているかもしれませんので、小さな行動もぜひ見逃すことなくチェックしてみてください。