犬との旅行における『5つのタブー』 絶対にしてはいけないNG行為と安全に楽しむためのコツ

犬との旅行における『5つのタブー』 絶対にしてはいけないNG行為と安全に楽しむためのコツ

近年、愛犬と旅行する飼い主が増え、犬と一緒に宿泊できる施設も増えてきています。愛犬との旅行を楽しい思い出にするためには、絶対にしてはいけないNG行為を避けることが大切です。この記事では、犬との旅行におけるタブーと、犬との旅行を安全に楽しむコツについてご紹介します。

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記事の監修

めのうアニマルクリニック院長。猫が大好きなあまり、犬と猫を分けた動物病院を開院。「犬にも猫にも優しい動物病院」をコンセプトにしています。腫瘍学を得意分野としていますが、しつけに対しても力を入れており、パピークラスを開校して子犬のトレーニングを行っています。

犬との旅行におけるタブーは?

車の窓から外を眺めるビーグル

愛犬と旅行する際、絶対にしてはいけないNG行為に注意が必要です。それをしてしまうと周囲に迷惑をかけたりトラブルが発生したり、愛犬の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

では具体的に、どのような行為を避けるべきなのでしょうか?以下では、犬との旅行におけるタブーをご紹介します。

1.車内や客室に犬だけ残す

車移動の旅行の場合、車内に犬だけを残して観光や食事、買い物などに行くのは絶対にNGです。エンジンを切った車内の温度は短時間で高温になるため、そこに犬を残すと熱中症になる恐れがあります。

これは夏に限ったことではなく、春や秋でも車内が予想以上に高温になることがあり、油断できません。冬は熱中症になるリスクは低くなるものの、エンジンを切った冬の車内は寒いため、残された犬は震えて待つことになるかもしれません。

犬と車で旅行する際は、なるべく犬が車で留守番をしないで済むように予定を組み、どうしても留守番が必要なら、必ず誰かが犬と一緒に車に残るようにしましょう。

また、宿泊先の客室に犬だけ残すのも避けるべきです。家では上手に留守番できる犬でも、慣れない客室では予想外の行動に出るかもしれません。

慣れない場所でひとりで過ごすことに不安を感じ、吠えたり、粗相をしたり、客室の備品を壊したりする可能性があります。

宿泊施設によっては、ダイニングや脱衣所まで犬を同伴することができます。それができない施設の場合は、同行者と交代で食事や入浴するなどして、極力客室に犬だけを残さないようにしましょう。

やむを得ず客室で犬を留守番させる場合は、クレートやケージに入れるようにしましょう。それがルールとなっている宿泊施設は多いです。

2.認められている場所以外でのノーリード

公共の場所ではもちろん、犬と泊まれる宿泊施設内でもノーリードが認められている場所以外では、必ず犬にリードをつけなくてはいけません。

普段は大人しい犬であっても、慣れない場所で見知らぬ人や犬を見て興奮し、飛びついたり激しく吠えたりしてしまうことがあります。

旅先での思わぬトラブルを避けるためにも、ノーリードが認められている場所以外では犬にリードをつけて短めに持ち、何かあったらすぐに制御できる状態にしておきましょう。

3.予防接種を済ませておかない

犬と泊まれる宿泊施設のほとんどが、1年以内に接種した狂犬病予防注射済証(または注射済票)および混合ワクチン接種証明書の提示を求めます。

そもそも狂犬病の予防注射は、年に1回の接種が義務付けられています。混合ワクチンは義務付けられていませんが、感染症や伝染病をうつしたり、うつされたりしないようにするために接種が必要と言えるでしょう。

犬と旅行する際は、狂犬病の予防注射や混合ワクチンの接種を済ませておきましょう。さらにノミとダニ、フィラリアの予防をしておくことも大切です。

4.迷子対策をしない

旅行中、犬はいつもとは違う環境に興奮しがちで、急に脱走して迷子になってしまうことがあります。

万が一の事態に備えて、首輪や胴輪には装着が義務付けられている鑑札と狂犬病予防注射済票の他に、飼い主の連絡先を明記した迷子札をつけておきましょう。マイクロチップを装着していると、より安心です。

5.いつものフードを持参しない

犬と泊まれる宿泊施設では、犬用の食事を用意してくれることもあります。しかし犬がそれを口にしないことも考えられるため、いつものフードを持参するようにしましょう。

食器が慣れたものでないと食べないこともあるので、いつも使っている食器も持っていくことをおすすめします。

犬との旅行を安全に楽しむコツは?

旅行の荷物とパグ

愛犬との旅行は、安全かつ楽しいものにしたいものです。そのためには、ご紹介したタブーを避ける以外にもいくつかコツがあります。ここからは、犬との旅行を安全に楽しむコツをご紹介します。

1.宿泊先の近くの動物病院を調べておく

普段から健康で家を出発するときも元気だった犬でも、環境の変化などから旅行中に体調を崩したり、ケガをしたりする可能性があります。

いざというときに慌てず対処できるように、宿泊先の近くの動物病院を調べておきましょう。診察時間や休診日を確認しておくこともお忘れなく。

2.持ち物を万全にする

旅先では何が起こるか分かりません。犬との旅行を安全かつ楽しいものにするために、持ち物を万全にして出かけましょう。

持っていく必要があるものとして、以下のようなものが挙げられます。

  • 首輪、胴輪
  • リード(切れたり、置き忘れたりした場合に備えて2本)
  • 鑑札、狂犬病予防注射済票、迷子札(いずれも首輪や胴輪に装着しておく)
  • 狂犬病予防注射済証、予防接種証明書
  • トイレシート
  • うんち袋
  • ウェットティッシュ、ティッシュ
  • フード、おやつ(普段食べているもの)
  • 食器、水入れ(使い慣れているもの)
  • 携帯用給水器
  • お散歩バッグ
  • おもちゃ
  • タオル
  • クレート、ケージ
  • ベッド
  • マット、ブランケット
  • ブラシ、コーム
  • 服用している薬
  • 酔い止め薬(乗り物酔いする場合)

持っていくと便利な物として、以下のようなものが挙げられます。

  • マナーパンツ、マナーベルト
  • 洋服(寒さ対策や抜け毛対策)
  • 粘着ローラー
  • 消臭スプレー
  • レインコート

3.日頃からしつけをしておく

旅先での思わぬトラブルを避けるために「オスワリ」「マテ」「フセ」「オイデ」といった基本的なしつけを日頃からしておきましょう。また普段の散歩などを通して社会性を身につけ、知らない人や犬を見ても興奮しないようにしておくことも大切です。

4.犬から目を離さない

旅行中は、犬から目を離さないようにすることが基本です。旅先の慣れない環境に犬が不安を感じたり興奮したりして、普段はやらないようなことをやってしまうかもしれません。

飼い主はできる限り犬から目を離さないようにし、旅行中の事故やトラブルを未然に防ぎましょう。

まとめ

車内の大荷物と犬

犬と旅行する際は、トラブルなどを回避するために、以下の行為はしないようにしましょう。

  • 客室や車内に犬だけ残す
  • 認められている場所以外でのノーリード
  • 予防接種を済ませておかない
  • 迷子対策をしない
  • いつものフードを持参しない

さらに

  • 宿泊先の近くの動物病院を調べておく
  • 持ち物を万全にする
  • 日頃からしつけをしておく
  • 犬から目を離さない

 
といったことを実践することで、愛犬との旅行が安全で楽しいものとなるでしょう。愛犬と一緒に楽しい旅行の思い出を作り、絆を深めてくださいね。

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