犬をリラックスポジションにすればリラックスできるは嘘
「犬をリラックスポジションにすることで服従心が芽生えリラックスすることができる」というのがリラックスポジションについて説明されている多くの内容ですが、これを見てなるほど!と思いますか?
結構言っていることがめちゃくちゃな気がするとなんとなくでも違和感を感じてもらえるといいのですが、これって自分の立場で考えるとピンとくると思います。
例えばあなたがコーヒーを注文したとしましょう。横にはあなたに銃をつきつけた男性が立っています。
男性は「コーヒーを用意してやればリラックスできるのだから銃を突きつけてもリラックスできるだろう」と言います。
どうですか?そんなわけないだろうと叫びたくなったのではないでしょうか。
もし本当にコーヒーでリラックスできるとすれば、それはコーヒーの香りを含めた環境が落ち着いて過ごせる場合のみに限った話です。
犬にとってもリラックスポジションというポーズを自分の意志でもそのときしたいわけでもないのに、強制的にひっくり返されてリラックスしろと言われてもそんなことはできません。
犬がリラックスしてたら勝手に仰向けになる
リラックスポジションと言われる仰向けのポーズは、犬が本当にリラックスしていれば勝手にそのポーズになります。
決して人間が強制的にひっくり返してさせるポーズではないのです。
ほのぼのと過ごしている犬を想像してみてください。ゆっくりくつろぎながらゴロゴロ転がっているかと思えば、次に見たらお腹を向けて寝ていたりしますよね。
それがリラックスした先に現れたポーズであり、リラックスポジションと言われる状態です。
人間はまずは格好からと自分の気持ちを目標に近づけるために整えたりしますが、犬はそんなことはしません。犬はその時の気持ちに忠実でありそれが行動で現れます。
人間のまずは格好から入るというものも、それをやったからといって緊張しなくなったりその格好にふさわしい行動ができるわけではありませんよね。
人間は無理やりそうした別の自分を作り出して頑張ることができる人もいますが、犬にそれを当てはめないようにしましょう。
でなければ犬にとってはただただ負担でありストレスであり、そんなことをしてくる飼い主さんに対して自分に害をなす存在だと判断してしまいます。
犬を強制的に仰向けにするのではなく仰向けになりたくなる環境を提供しよう
犬にリラックスポジションと言う状態になってもらいたいのであれば、犬を強制的にひっくり返すのではなく犬が仰向けになって寛ぎたくなるような環境を提供したほうがずっと健全であり建設的です。
繰り返しますがリラックスポジションの目的は犬にリラックスしてもらうことであると同時に、リラックスポジションとは結果であって手段ではないのです。
犬にリラックスをしてもらい飼い主さんとの関係をより深いものにしたいのであれば、決して犬の気持ちを無視して強制することをしてはいけません。
そんなことを続けていると関係はどんどんマイナスになり、あなたに対していつか攻撃をしかけてくる可能性すらあります。
そうなれば今度は犬に対して罰を使って正そうとしてしまうため、より関係は悪化していきます。
そんな悲しいことにならないためにも、犬を仰向けにするのではなくリラックスできる環境を提供してあげましょう。
まとめ
犬を仰向けにしてリラックスポジションというポーズにすれば犬がリラックスしますと書かれているものは嘘だと思ってもらって大丈夫です。
なぜなら結果と手段を履き違えてしまっているから。
あくまでもリラックスポジションは犬がリラックスしているときにするポーズというだけであって、人間が強制的にそのポーズにすればリラックスするというものではありません。
これを間違えてしまうと愛犬を苦しめ飼い主さんとの関係も壊れていってしまうため、そうならないためにも犬がリラックスできる環境を提供して穏やかに過ごしましょう。