犬に与えているドッグフードが合わないときに出る症状3選 体に合うものを選ぶ方法や移行するコツとは?

犬に与えているドッグフードが合わないときに出る症状3選 体に合うものを選ぶ方法や移行するコツとは?

愛犬のドッグフードを適当に選ぶと、体に合わないものを与えることになってしまうかもしれません。もしそうなった場合は、愛犬の体調に影響が出ます。この記事では、犬に与えているドッグフードが合わないときに出る症状や愛犬の体に合うドッグフードの選び方、ドッグフードを移行するときのコツについてご紹介します。

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記事の監修

めのうアニマルクリニック院長。猫が大好きなあまり、犬と猫を分けた動物病院を開院。「犬にも猫にも優しい動物病院」をコンセプトにしています。腫瘍学を得意分野としていますが、しつけに対しても力を入れており、パピークラスを開校して子犬のトレーニングを行っています。

ドッグフードが合わないときに出る症状は?

顎を掻くビーグル

ホームセンターやペットショップ、インターネットでは多種多様なドッグフードが販売されていますが、それらの全てが愛犬の体に合うとは限りません。中には愛犬の体に合わないものもあり、その場合には以下のような症状が出ます。

1.嘔吐

犬は吐きやすい動物で、食べ過ぎたり早食いをしたりしたときに、吐くことがよくあります。そして空腹時には、黄色い胆汁を吐くこともあります。

しかしドッグフードを変えたタイミングで嘔吐することが増えた場合は、そのドッグフードが体に合っていないのかもしれません。ドッグフードの特定の原材料にアレルギーや不耐性があり、嘔吐することがあります。

また食べ慣れていないドッグフードに胃腸がびっくりして消化不良を起こし、嘔吐することもあります。

2.下痢

ドッグフードを変えると、体が慣れるまで下痢になることがあります。しかし下痢が一時的ではなく、ドッグフードを変えてから継続的である場合は、アレルギーや不耐性を含め、ドッグフードが体に合っていない可能性が高いです。

下痢とまではいかなくても、軟便だったり排便の回数が増えたりすることが続く場合も、要注意です。

3.皮膚や被毛のトラブル

体に合わないドッグフードを食べると、犬の皮膚や被毛にトラブルが起こることもあります。これはアレルギー反応と考えられ、具体的な症状として発疹や湿疹、かゆみ、フケ、脱毛などが見られます。

アレルギーの皮膚症状は、目や口の周り、耳、足の指の間、お腹、内股など、皮膚が柔らかい部分に出やすいです。またアレルギーが原因で、涙やけや外耳炎が引き起こされることもあります。

愛犬の体に合うドッグフードを選ぶには?

ごはんを待つジャックラッセルテリア

愛犬のドッグフードは健康状態や年齢に合ったもの、そして体に合ったものを選ぶことが大切です。では愛犬の体に合うドッグフードは、どのように選んだらよいのでしょうか?ここからは、愛犬の体に合うドッグフードを選ぶ方法をご紹介します。

1.原材料が明確に表記されているものを選ぶ

愛犬の体に合ったドッグフードを選ぶためには、原材料が明確に表記されているものを選ぶことが大事です。

例えば「肉類」といった表記では、具体的に何の肉が使用されているのかが分からず、アレルギーを引き起こす可能性があります。

このような原材料が不明確な表記のドッグフードは避け、「鶏肉」や「ラム肉」など、明確に表記されているものを選ぶようにしましょう。

2.アレルギーを起こしやすい原材料は避ける

愛犬にアレルギーがあり、アレルゲン(アレルギーの原因となるもの)が分かっている場合は、そのアレルゲンが含まれていないドッグフードを選ぶ必要があります。

アレルゲンが不明、あるいはアレルギーの予防をしたい場合は、犬がアレルギーを起こしやすい食材が原材料のドッグフードを避けるといいでしょう。

一般的に牛肉、乳製品、小麦、鶏卵、鶏肉、ラム肉、大豆などは犬のアレルゲンになりやすいとされています。反対に、低アレルゲン食材とされているのは魚、鹿肉、馬肉などです。

3.人工添加物が不使用のものを選ぶ

ドッグフードに使用されている酸化防止剤や保存料、発色剤などの人工添加物は、アレルギーの原因になる可能性があります。

人工添加物の例として

  • エトキシキン(酸化防止剤)
  • BHA(酸化防止剤)
  • BHT(酸化防止剤)
  • 亜硝酸ナトリウム(発色剤、保存料)
  • グリシリジンアンモニエート(甘味料)

などが挙げられ、中には発がん性が懸念されているものもあります。愛犬の健康のためには、人工添加物が不使用のドッグフードを選んだほうがいいでしょう。

酸化防止剤でもミックストコフェロール(ビタミンE)やローズマリー抽出物など天然由来のものは、安全性が高いとされています。

4.獣医師に相談する

愛犬の体に合ったドッグフードを選ぶ際、獣医師に相談するのも手です。かかりつけの獣医師なら愛犬の体質や健康状態を考慮した上で、ドッグフード選びの有用なアドバイスを与えてくれるでしょう。

特に、愛犬にアレルギーがある場合は、獣医師に相談するのが最善と言えます。

ドッグフードを移行するときのコツは?

フードを食べる柴犬

愛犬のドッグフードを新しいものに移行する場合は、2週間かけてゆっくりと進めることが大切です。

急に新しいドッグフードに変えてしまうと、下痢や嘔吐を引き起こす可能性があります。また新しいドッグフードにアレルゲンが含まれている可能性もあるため、ドッグフードの移行は慎重に行う必要があるのです。

移行する初日は、元のドッグフードを90%、新しいドッグフード10%の割合で与えます。それで嘔吐や下痢、軟便などが見られなければ、元のドッグフードを80%、新しいドッグフードを20%にします。

このように愛犬の体調を観察しながら、少しずつ元のドッグフードの割合を減らし、新しいドッグフードの割合を増やしていってください。

もし移行している途中で嘔吐や下痢などが見られた場合は、全量元のドッグフードに一旦戻すか、嘔吐や下痢などが見られる前の割合に戻しましょう。

嘔吐や下痢が激しかったり、長く続いたりする場合や皮膚症状が見られる場合は、アレルギーや不耐性の可能性があるため、動物病院を受診しましょう。

まとめ

フードと犬

愛犬のために選んだドッグフードが体に合わない場合、嘔吐や下痢、皮膚や被毛のトラブルといった症状が出ます。

これらの症状が出るのを予防するためにも、本記事でご紹介した方法を参考にして、愛犬の体に合ったドッグフードを選んであげてください。

新しいドッグフードに変える際は、急に変えるのではなく、2週間かけて少しずつ移行していくことが大切です。

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