犬がテーブルやソファなどの家具の下に潜るのはなぜ?5つの心理と注意すべきポイント

犬がテーブルやソファなどの家具の下に潜るのはなぜ?5つの心理と注意すべきポイント

「あれ?姿が見えない!」と思って愛犬を探すと、ソファやベッドなど家具の下に潜って隠れていた、という経験があるのではないでしょうか。犬には、狭くて薄暗い場所を好む傾向があります。愛犬がよく家具の下に潜っているのであれば、それにはなにか理由があるはず。犬が家具の下に潜る時によく見られる心理や、対応する際の注意ポイントをご紹介します。

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犬が家具の下に潜りたがる心理

ソファの下にもぐる犬

一般的に、犬は狭くて薄暗い場所が好きです。なぜなら、犬の巣穴に適している環境だからです。まだ犬が犬たちだけで暮らしていた時代、犬は家族などの単位で縄張りを持ち、その中に巣穴を作って暮らしていました。

縄張りといえども、天敵が侵入して自分たちを襲うかもしれません。そのため、安全な場所として食料を保管したり、敵の目から逃れて身を守ったりできる巣穴が必要だったのです。

人と一緒に暮らすようになった現代の犬たちも、基本的には同じです。縄張りである飼い主さんの家の中に、特に安心できる場所を見つけ、何かあったらそこで自分を落ち着かせたりリラックスしたりしたいと考えるのです。

家の中で狭くて薄暗い場所といったら、まず思い浮かぶのがソファやベッドの下ではないでしょうか。ご家庭によっては、家具と家具の隙間や階段下などにも、ぴったりとあてはまるスペースがあるかもしれません。

ただ寛いでいるのであれば問題ありませんが、中には問題があって身を隠している可能性もあります。犬が家具の下に潜り込んでいる時に考えられる主な心理状態と、それぞれのケースに対処する際に注意したいポイントをご紹介します。

1.好奇心

家に迎え入れられたばかりの犬や好奇心旺盛な子犬であれば、狭くて薄暗い場所を見つけたら、好奇心でどんな場所なのかを探るために入り込むことでしょう。

そして気に入ると、そこで遊んだり寛いだりするようになるでしょう。

2.怖い・不安な思いから逃れたい

犬は狭くて薄暗い場所だと落ち着きますので、何か恐怖や不安を感じるような問題が生じると、そういう場所に逃げ込むことがあります。

よくあるのが、突然の雷鳴や近所の工事の打撃音、交通事故の衝撃音などに驚いたり、見知らぬ来客に怯えて身を隠したりといったケースです。

3.叱られたくない

ベッドの下に潜る犬

決して悪気があったわけではなくても、飼い主さんの留守中に飼い主さんが大切にしていた鉢植えを倒してしまったりすると、「帰ってきたら叱られる!」と考え、いつものように玄関まで出迎えに行かずにソファの下に隠れていることもあるでしょう。

犬には「嫌がらせ」という概念はないといわれています。そのため、自分のいたずらを反省しているわけではなく、以前の経験から「◯◯をすると飼い主さんが怒り出す」と学んだり、飼い主さんの様子から怒っていることを察知したりした結果の行動でしょう。

4.飼い主の気を引きたい

以前ソファの下などで寝ていたら、飼い主さんが探し回って見つけてくれたという経験を持っている犬は、飼い主さんにかまってほしくなるとソファの下に潜るようになることがあります。

最近忙しくて一緒に過ごす時間が減っているという場合は、このケースかもしれません。

5.体調がすぐれない

犬は、体調がすぐれない時にも平気なふりをすることが多いです。なぜなら、敵に弱みを見せることで、狙われてしまうからです。

そしてそれは現代の犬の習性にも残されているようで、たとえ相手が飼い主さんであっても、つらい様子を見せたがらない犬が多いです。

とはいえ、体調が悪かったり痛みを感じたりしている場合、ひとりで静かに落ち着ける場所として家具の下などを選び、そこに潜り込んでじっとしていることがあります。

犬が家具の下に潜り込んだ場合に注意すべきポイント

テーブルと椅子の隙間に隠れる犬

では、実際に愛犬が家具の下に潜り込んでしまった場合、飼い主が注意すべきポイントについて解説します。慌てて間違った行動をしないように気を付けましょう。

そのまま見守る

ただ遊んだり寛いだりしている場合は、そのまま自由にさせてあげましょう。

ただし、愛犬が入り込めるようなスペースには、触ってほしくないものや触ると危険なものを置いておかないように、常日頃から注意しておきましょう。

できるだけそばにいて見守る

恐怖や不安を感じて家具の下に潜り込み震えているような場合は、優しく声を掛ける程度にとどめておき、しばらくそのまま見守ってあげてください。

できるだけ恐怖や不安の原因を取り除き、自分から出てくるまで待ちましょう。決して無理やり引っ張り出さないことです。

出てきたらすぐにチェックし、粗相の跡があれば速やかに片付けてください。恐怖からの失禁なので、叱りつけてはいけません。すぐにきれいにしないと排泄物のニオイが取れず、トイレであると勘違いさせてしまうことがあるので気をつけましょう。

叱らずに見守る

帰宅して、愛犬が悪戯をした形跡を見つけても、決して叱りつけないでください。悪気があったわけではなく、あまりに退屈で遊べる手段がそれしかなかったのかもしれません。

知育玩具を利用するなどで、留守番中も退屈しないような工夫をしてあげられるのが理想です。

出てくるまで待って一緒に遊ぶ

飼い主さんの気を引こうとしている場合で、あまり家具の下に潜り込んでほしくないのであれば、声をかけずにそのままにしてください。「家具の下に潜り込んだら、かまってもらえない」と教えるのです。

そのかわり、自分から出てきたらほめてしっかりと遊んであげましょう。また最近のご自身の行動を振り返って、もう少し一緒にいられる時間を増やしたり、密なコミュニケーションを図れないかも考えてあげてください。

病院に連れて行く

いつまで経っても姿を見せない、食欲もないし元気もない、また嘔吐や下痢といった症状が見られる場合は、体調不良や怪我の痛みを隠すために隠れている可能性が高いです。

そのような可能性がある場合は、速やかに動物病院に連れて行き、診てもらいましょう。

まとめ

テーブルの下に入り込む犬

愛犬が家具の下に潜ったり、家具の隙間や家の中のデッドスペースを見つけて潜り込んでいる場合、いろいろな理由があることがわかりました。

遊んだり寛いでいる場合は別ですが、なにか問題があって隠れている場合は、原因を除去し、それぞれの理由に応じた適切な対処を取ることで、愛犬との信頼の絆を崩さないようにしましょう。

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