犬が「イタズラ」をアピールしてくる理由
犬がイタズラ好きなのは、犬の飼い主さんならよくお分かりかと思います。しかし、そのイタズラを「見て見て~!」とアピールしてくる理由をご存じでしょうか。
そこで今回は、明らかに確信犯とも思える犬の「イタズラ」アピールの理由や心理について解説したいと思います。
かまってほしいから
イタズラをすると飼い主がかまってくれるのが嬉しいからやってしまう、という犬は多いと思います。
物をかじる、壊すといったことをすると飼い主は怒ります。怒っている飼い主は怖いけれど、それよりもかまってくれて嬉しいという気持ちが勝ってしまうようです。
犬種や犬の年齢などが関係してきますが、人間と過ごすのが好きで活動的な犬こそイタズラをしてアピールしてきます。
退屈・不安な気持ちを紛らわしたいから
物をかじったり穴を掘ったりするのは、犬にとって本能的な行動であり、野生時代には生きていくために必要な行動でした。
人間が不安なときこそ何かしていたいと思って仕事をしますが、犬も落ち着かないときに何かしようと思って近くにあるものを壊してしまいます。それがイタズラです。
飼い主に見つかったら叱られますが、それまでの退屈や不安だった気分が紛れるというのが犬にとってはメリットです。
飼い主の反応が面白いから
犬のイタズラを見つけたときにの反応は、人によって様々だと思います。驚きの声を上げる、慌てて片付けるなどがありますが、その反応それぞれが犬にとっては面白いようです。
ゴミを拾い集める、拭き取るなど、普段見られない飼い主さんの動きは犬にとって新鮮で、色んなニオイがするゴミ箱も魅力的に感じます。
もし犬が飼い主の反応を楽しんでいるようであれば、片付ける際に犬はリードで繋ぐ、ケージや別の部屋に入れるというような対策をとりましょう。
4.ストレスがあることをわかってほしいから
犬がイタズラをする原因のほとんどは、ストレスです。犬のストレスの要因はたくさんあり、寂しさや不安、住んでいる環境の変化などがあります。
環境の変化とは、引越し、新しいペットや家族が増えたこと、近所で工事が始まったり病気やケガをしているなどが該当します。
それまで問題なかった犬がイタズラをするようになったのであれば、ストレスのサインの可能性が高いです。愛犬にとって何がストレスなのかを突き止め、できるだけ犬が快適に暮らせるようにしてあげましょう。
犬は一生子どものまま
野生動物は、子どもの頃には遊びを通じて狩りや同族との付き合い方を学びます。大人になると、遊びを卒業して狩りをして群れを養うようになります。
しかし現代の犬は、人間に一生養われます。精神的に自立する必要がないので、見た目が大人になっても甘えたい、遊びたいという気持ちが残ります。
つまり、イタズラをこっそりするのではなく、わざわざアピールしてくるのは、その子どものままの気持ちが残っているがゆえ、かもしれません。
『犬を迎えるときは人間の子どもを引き取る覚悟で』と言われますが、毎日世話をする時間を確保して一生自立しない犬の方が、実は人間の子どもを育てるより大変かもしれません。
まとめ
人間が暮らしている空間には、犬が飲み込んだら危険なもの、感電するものなどがたくさんあります。互いの安全のためにも「イタズラ」はやめさせるべきです。
できるだけ部屋を片付ける、危険な場所に犬が入れないようにするというような対策も必要ですが、犬が何を求めているのか知ることも大切です。
例えば、人間が好きな犬は寂しがり屋なので、放っておかれるとイタズラをしやすくなります。留守番の時間が長ければ短くする、留守中に世話をしてくれる人を頼む、というような対策が必要です。
また、犬がひとりになるのを異常に嫌がる場合は、精神的に問題があるので、獣医師や訓練士に相談しても良いでしょう。
人間と同じように、犬も一緒に長く暮らしていると、互いの言いたいことがわかってきます。犬も飼い主も、互いのことを理解し合えるかけがえのない存在になりたいですね。