犬のストレスサインに気づいてますか?
犬のボディランゲージにはさまざまな意味がありますが、その中でストレスや不快を感じているときに示すサインがいくつかあります。
- 上目遣いをする
- 目線をそらす
- 舌をぺろっと出す
- 耳を後ろに引く
- 眉間にシワを寄せる
- 眉が下がる
- はっはっと口で息をするパンティング
- 筋肉の緊張
- 震え
他にもたくさんありますが、こうしたサインを見逃していませんか?
または、なんとなく気づいていたとしてもそれくらいなら大丈夫だとその子の気持ちを軽視していませんでしょうか?
こうしたサインを見逃していたり無視してしまうと、少しずつサインは大きくなっていきます。
その結果いよいよ手がつけられなくなったり、反抗的な犬だと悪者にされてしまったりしている様子がいたるところで起こっているのは非常に悲しいものです。
サインを出しても無視され、それでも不快から逃げたいがために唸ったり攻撃に近い行動をすると罰を与えられてしまう。
しかし攻撃をすれば少なくともその不快な状況から逃げ出すことはできる、ということを学ぶと小さなサインを送ることをやめてすぐに攻撃をすることを選択するようになるのです。
こんな悲しい連鎖を起こさないためにも、小さなサインに気づいてそして適切な対処をしなければなりません。
犬のストレスサインが同時に複数出てたら高いストレスレベル
犬のストレスサインはストレスレベルが高ければ高いほど大きくなりますが、ストレスサインが小さくても複数同時に出ている場合も高いストレスレベルにあることが考えられるため注意してください。
普段から犬を観察すると気づくようにもなってくるのですが、ストレスを感じると目線をそらしたり舌をぺろっと出したりくしゃみをしたりといったことをします。
自宅やお散歩など日常においてもそうした場面は少なからず見る機会はあるでしょう。
それに1つでも気づくことができると、動物病院やトリミングサロンなど不慣れな環境に身を置いたときの様子にも気づけるようになるはずです。
恐らく目線をそらしてキョロキョロさせていたり、舌をペロッと何回もだしていたかと思えばパンティングをしだしたり、呼吸数や脈拍が早くなったりしている様子が見られるかもしれません。
それぞれは小さなサインですが、そのようにして複数のサインが同時に出ているということは、それだけ負担が大きいということを伝えているのです。
それに気づくことができればそのときに何ができるのか?またはそれを少しでも下げるためにどんな対策をとっておくといいか?ということを考えることができます。
逃げないから嫌がってないのではなく犬は助けを求めている
ここで注意してほしいのは、ストレスサインらしきものを確認できたとしてもその場所から逃げようと思えば逃げられるのに、その子は一向に逃げようとはしていないという状況についてです。
これはよく誤解されやすいのですが、その場から仮に自由に動ける状態だとしても犬は追い詰められていると感じている場合、その場を動くことができません。
例えば自分の立場で考えてみてほしいのですが、とある場所であなたは緊張状態でその環境に身をおいているとします。
周りは壁に囲まれていて、そこに見知らぬ人や顔見知りではあるけど心を開いているわけではない人がやってきました。
その人たちはあなたをみつけて側へやってきますが、あなたは近づいてほしくないしできれば通り過ぎてほしいと思っています。
この時点でおそらくあなたは相手にどうにかスルーしてほしい、放って置いてほしい、関わり合う気はないと思いながら目線を外し、下を向いたり顔を隠したりしているのではないでしょうか。
心拍数も緊張から上がっていき、もしかしたら手やひたいに汗をかいているかもしれませんね。
しかしそんな希望は叶わず相手はあなたのもとへやってきてあなたの前にやってきました。
あなたの気持ちを知ってか知らずかそのままあなたへ接触してきますが、一応あなたはその場から離れようと思えば離れることができます。
ですが恐らく多くの人はこうした状況に置かれた場合、愛想笑いを浮かべたりしながらなんとなく相槌をうちつつもその場からすぐに立ち去ることができないのではないでしょうか。
そして相手は「あなたはこの場から立ち去ることをしていないのだから、この状況を嫌だとは思っていないのだ。」と思っているのです。
どうですか?あなたの気持ちと相手の考えていることは真逆ですし、あなたももし助け舟があるのであればそれに頼りたいと思いませんか?
犬も同じで逃げないから嫌とは思っていないわけではなく、むしろ助けてほしい…どうにかこの状況を変えたい…と思いながら多くのサインを出しているのです。
サインを見逃したり誤解をして受け取ってしまうということは、それだけその子を追い詰めてしまうことにもなります。
まとめ
犬のストレスサインは最初は小さいものから始まりますが、それに気づき対処できる人は多くありません。
むしろなんとなく嫌なのだろうということがわかっていたとしても、可愛いと思うだけで対処はされることなく、むしろそのサインを蔑ろにして扱ってしまわれがちです。
しかしボディランゲージの知識があれば決して蔑ろにしてしまったり、無視してサインを送ることを罰するということもしないはずです。
どうか愛犬があなたを頼り信頼できると思えるような関係になれるようにするためにも、ボディランゲージを学び愛犬を助けてあげてください。