犬を車に放置してはいけない理由は?
愛犬と車でお出かけ中に、愛犬だけを残して車を離れていませんか?飼い主は軽い気持ちで愛犬を車でお留守番させてしまいがちですが、これは避けるべき行為です。以下では、犬を車に放置してはいけない理由をご紹介します。
1.熱中症のリスクがある
犬を車に放置してはいけない理由の一つは、熱中症のリスクがあることです。夏場、エンジンを切った車内は温度が急上昇し、高温になります。
JAF(日本自動車連盟)が行ったテストによると、気温35℃の炎天下で窓を閉め切った状態の車内は、エンジン停止後15分で熱中症指数が危険なレベルに達しています。
犬は体が被毛で覆われ、主に足の裏でしか汗をかけないため体温調節が苦手です。犬は人よりも熱中症になりやすく、重症化もしやすい傾向があります。
命を落とすこともあるため、特に気温の高い日は短時間でも絶対に犬を車内に放置してはいけません。春や秋であっても、日光によって車内が高温になることがあるので油断大敵です。
なお、フロントガラスにサンシェードをしたり窓を少し開けたりしても、エンジンを切った車内の温度の上昇を防ぐ効果はあまり期待できません。
またエアコンをつけたまま車を離れても、犬がエアコンのスイッチに触れてオフにしてしまう可能性がありますし、運転をしていない状態では思ったほどエアコンが効かない場合もありますので注意が必要です。
2.冬場は低体温症のリスクがある
エアコンが作動していない夏の車内は温室のように高温になりますが、冬は冷蔵庫のように冷え込みます。寒い車内に犬を放置してしまうと寒さで震えたり、体調を崩したりするかもしれません。放置される時間が長くなれば、低体温症を起こす可能性もあります。
特に短毛種やシングルコートの犬、小型犬、子犬、老犬は寒さに弱く、低体温症になりやすいです。低体温症も重篤になると、死に至ることがあるため軽視できません。
3.ストレスになる可能性がある
犬を車に放置すると、犬のストレスになる可能性があります。車内で独りぼっちという状況に不安や寂しさを感じ、それがストレスになることがあるのです。また車内でのお留守番はすることがなく、退屈がストレスになることも考えられます。
犬を車に放置することは危険なだけでなく、犬のストレスにもなりうるのでやはり避けるべきです。
4.インロックの可能性がある
犬を車に放置すると、インロックが起こる可能性もあります。インロックとは、車内に車のキーを残したままドアをロックしてしまうことで、インキーやキー閉じ込みと呼ばれることも。
すぐに戻るつもりで車内にキーと犬を残した際に、犬がドアのロックボタンを踏んでしまい、インロックになるケースがあります。
スペアキーを持ち歩いていれば問題ありませんが、そうでない場合はロードサービスなどに頼んで開錠してもらうことになります。
開錠されるまでの間、車内に閉じ込められた犬は大きな不安を感じることになるでしょう。またエアコンが作動していなければ、熱中症や低体温症になる危険があります。
犬を車に放置しないための対策は?
犬を車に放置してはいけない理由を理解すると、犬だけを残して車を離れることは犬を危険やストレスに晒す行為であることが分かります。
犬を同伴できない場所へ立ち寄る予定があるなど、愛犬を車に残す可能性がある場合は以下の対策をして、愛犬を車に放置しないようにしましょう。
1.誰かが車に残る
犬を車に放置しないための有効な対策の一つは、適切な対応ができる誰かが車に残ることです。たとえ飼い主が車を離れても、誰かが車に残ることで犬を見守ることができ、犬も安心して待つことができるでしょう。
2.犬を家でお留守番させる
車に誰かを残すことができない場合は、犬を家でお留守番させることを検討しましょう。
犬を車に放置して危険やストレスに晒すよりも、慣れ親しんだ環境で飼い主の帰りを待つほうが犬にとって安全かつ快適です。ただし、飼い主が宿泊する場合は、犬だけでお留守番させてはいけません。
3.信頼できる家族や知人、ペットホテルに犬を預ける
飼い主が宿泊する場合や、お出かけが長時間になる場合は、信頼できる家族や知人、ペットホテルに犬を預けるという方法があります。そうすることで、飼い主も安心して出かけることができるでしょう。
まとめ
犬を車に放置するのは避けるべきです。熱中症や低体温症のリスク、精神的なストレスが生じる可能性、そしてインロックが起こる可能性があるからです。
「少しぐらいなら…」という軽い気持ちが取り返しのつかないことになりかねませんので、特に夏は犬を車に放置するのは絶対にやめましょう。
犬を車に放置するのを避けるために、誰かが車に残る、犬を家で留守番させる、信頼できる家族や知人、ペットホテルに犬を預けるといった対策を取りましょう。