愛犬の心を休ませるために「飼い主がすべき配慮」
愛犬のストレスにならないように、飼い主さんはその犬の性格に応じた構い方、接し方を工夫してあげましょう。
1.構いすぎない
子犬を迎えた際等は構いたい気持ちをぐっとこらえることが大切です。
見慣れない新しい場所で強い緊張状態にある子犬が落ち着いてくれるまで、静かで安心できるスペースを作ってそこで過ごしてもらいます。この時、お水はたっぷり用意してあげてください。徐々に慣れてくれるので、初めのうちはとにかくそっとしておいてあげましょう。
成犬の場合も、犬の生活リズムをよく観察し、節度をもって遊んだり散歩をしたりというような触れあいをしましょう。犬から構って欲しそうに誘ってきても、それらをすべて受け入れる必要はありません。人間の都合の良い時間に構ってあげることで、犬も人間のタイミングを学習します。
また、一日のうちで「スキンシップの時間」を決めておくのも良いかもしれません。朝の散歩の時間、食後の時間、仕事から帰ってきた時間など、この時間だけは犬としっかり遊んでスキンシップを取る、と決めてあげることで、犬も自然とその時間を楽しみに待つようになるでしょう。
2.眠っているときはそっとしておく
飼い主が愛犬のためにすべき配慮として、愛犬が寝ているときやまったりと過ごしているときは無理に遊びに誘わない、ということもが必要です。
犬は子犬であれば18時間ほど、成犬であっても1日12~14時間ほどの睡眠時間を必要とします。人間同様、睡眠不足は心身に悪影響を及ぼしますので、愛犬のために安心して邪魔されずに眠れるスペースを用意してあげてください。
さらに、愛犬がそのスペースで熟睡しているときは、どんなに可愛い様子でも絶対に触ったりして邪魔しないようにしてあげましょう。
構いすぎは愛犬のストレスに繋がる?!
子犬を迎えると、その姿がかわいくてうれしくて、ついつい家族総出で構おうとしてしまいますよね。
しかし子犬にとっては新しい家族は「全く知らない人」であることが多く、迎えられたあとの数日は緊張しっぱなしとなります。また子犬は食べることと寝ること、遊ぶことが仕事なので人間の相手をずっとしているのはとても疲れてしまいます。
また成犬であっても、犬には犬の生活ペースがあるため、四六時中人間の相手をしているわけにはいきません。可愛いからといって、飼い主が終始テンションの高い状態で接していては、犬も常に興奮状態になってしまい、構われること自体が大きなストレスとなります。
さらに、常につかず離れずの生活をしていると、それが当たり前となり、犬が飼い主に強く依存してしまうようになる危険性があります。
飼い主の都合で構わない時間が発生したり、飼い主が目の届かないところに行ったりすると精神的に落ち着かなくなり、いわゆる「分離不安」という状態になって強いストレスを受けることになってしまうのです。
そのほか、構いすぎている飼い主さんの場合、犬の要求にすべて応えて犬をワガママに育ててしまっていることもあるようです。
ワガママに育ってしまった犬は、飼い主が自分の言うことを聞かないと思うと、吠えたり噛んだりというような問題行動を起こすことで言うことを聞かせようとするようになる可能性がありますので注意が必要です。
まとめ
今回は、愛犬の心を休ませてあげるために「飼い主がすべき配慮」について考察してみました。
ここで勘違いしてはいけないのは、犬を構ってはいけないということではなく、犬の気持ちになって配慮しよう、愛情は嬉しいけれど犬も時には休みたい、ということです。
犬にも生活のリズムがあり、それに配慮することが大切なのです。構い方や接し方にメリハリをつけることで、犬との距離感も適切になり、その結果信頼関係もさらに築けるかもしれません。
(そういえば、最近構いすぎてるかも…)(犬がいつも興奮している…)などと感じたときは、愛犬に接する頻度を下げたり睡眠時間をしっかり確保させてあげたりして、愛犬を少し休ませてあげられるように配慮してあげましょう。