犬に運動をさせてはいけない『NGなタイミング』3選!その理由と対処法に「楽しそうでも止めなきゃいけない時がある」

犬に運動をさせてはいけない『NGなタイミング』3選!その理由と対処法に「楽しそうでも止めなきゃいけない時がある」

犬の心身の健康を維持するために、運動はとても大切です。しかし、運動することで反対に体に負担がかかってしまうタイミングもある、ということを知っておきましょう。

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記事の監修

めのうアニマルクリニック院長。猫が大好きなあまり、犬と猫を分けた動物病院を開院。「犬にも猫にも優しい動物病院」をコンセプトにしています。腫瘍学を得意分野としていますが、しつけに対しても力を入れており、パピークラスを開校して子犬のトレーニングを行っています。

1.ご飯を食べた直後

ご飯を食べているシュナウザー

犬に運動をさせてはいけないタイミングとして、まず気をつけたいのが「ご飯を食べた直後」です。

食べもので胃が満たされているときに、激しい運動をすると「胃拡張捻転症候群」といった疾病を引き起こすことがあります。胃拡張捻転症候群は、食べものや大量の水などで膨れた胃が、体を動かすことによって捻じれてしまうことで起こります。

血管などとともに胃が捻じれてしまうと、血行が阻害されて周辺の臓器が壊死してしまいます。すぐに対処しないと、発症から数時間のうちに死亡してしまう恐れもある恐ろしい病気です。

『胃拡張捻転症候群が起こる原因は様々ある』といわれていますが、特に顕著なのが「食後の激しい運動」だとされています。また、ドーベルマンやグレートデンのような胸の深い大型犬に起こりやすいといわれていますが、それに当てはまらない犬でも発症することがあるので注意が必要です。

そのため、食事の後すぐに散歩に出かけたり、室内でおもちゃ遊びしたりすることは控えて、少なくとも30~60分はゆっくり休ませるようにしましょう。

2.足腰を痛めているとき

足を痛めて包帯を巻かれる犬

犬は足の関節や腰などを痛めることがあるため、そのときには運動を控えるようにしましょう。犬に多く見られる疾病は、膝蓋骨脱臼や股関節形成不全、椎間板ヘルニアなどで、いずれも激しい運動はNGとされています。

もちろん、強い痛みがあるときは犬も運動をしたがらないと思いますが、症状が落ち着いたり痛み止めを使用したりしているときは、犬は怪我や病気を気にせず動こうとしてしまいます。

元気になったように見える姿は、飼い主さんを安心させると思いますし、思い切り遊ばせてあげたい気持ちもよくわかります。しかし、獣医師から制限を受けているうちは、飼い主さんが運動量をコントロールしてあげてください。

3.体調を崩しているとき

寝ている犬

犬が下痢や嘔吐をすることはめずらしくありません。そうした症状を見せる愛犬に慣れてしまう飼い主さんもいると思いますが、体調を崩しているときは運動を控えるようにしてください。

下痢や嘔吐と運動は直接関係がないように感じるかもしれませんが、消化器系疾患を患っているときは体力や免疫力が低下していることが多いため、できるだけ安静にして体力回復を図るようにしてください。

特に子犬や老犬の場合は、下痢や嘔吐で極端に体力が消耗してしまうことがあるので、十分注意してください。

犬の体調やライフステージに合わせることが大切

犬のライフステージ

犬にどれくらいの時間、どのような運動をさせるかは、年齢や体質、体調などをしっかりと考慮して決める必要があります。

散歩や遊びは日課になっていて、いつも同じ内容になってしまうことも多いと思います。しかし、犬にとって適切な量と質の運動をさせるためには、そのときの愛犬にとって必要なことは何かを考えなくてはなりません。

日々の体調をきちんと把握して運動をさせるかどうか判断することはもちろん、半年に一度程度は散歩や運動量がそのときの愛犬に適しているかを見直してみるといいでしょう。

まとめ

食事中の大型犬

多くの犬は運動が大好きで、楽しそうに走り回る姿はとても愛らしいものだと思います。

しかし、時と場合によっては、運動が愛犬の体に大きな負担をかけてしまったり、思わぬトラブルを招いたりする恐れがあります。

犬のライフステージやその日の体調などをしっかりと考慮して、運動や散歩の内容を調整するようにしてあげましょう。

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