犬は言葉を大まかなニュアンスで理解している
犬はコミュニケーションを取る際、言葉ではなく行動や仕草で意思疎通を図ります。人間の言葉を正確に理解し話すことはできない犬たちですが、言葉の「音」と状況を組み合わせて、大まかな意味やニュアンスを理解することは可能です。
そのため、私たちが何気なく言っている言葉の意味を自然と理解していることもあれば、言葉から感情を読み取るという高度なスキルを習得している犬たちも大勢います。
だからこそ、飼い主は愛犬に向けて発する言葉には気をつけなくてはいけません。「理解できないだろう」と暴言を発していると、愛犬を傷つけている可能性があります。
愛犬を悲しい気持ちにさせる『飼い主の発言』4選
では、犬たちは飼い主のどのような発言に悲しい気持ちを抱いているのでしょうか。愛犬を悲しい気持ちにさせる『飼い主の発言』をいくつか紹介します。
1.「嫌い」
「嫌い」という発言は、相手を確実に傷つけ不快にさせる発言です。もしも相手が人間であれば、多くの人がこの言葉を使うことはほとんどないでしょう。
しかし、愛犬相手だからと平気で「嫌い」と言ってしまう人が残念ながらいます。犬は「嫌い」という言葉の意味を正確に理解していなくても、その時の飼い主の表情や声のトーン、行動や態度から、ネガティブなことを言われたと理解することはできます。
2.「邪魔」「あっち行って」
忙しいときにかまってとアピールされた時など、つい機嫌が悪いと「あっち行って!」「邪魔」と冷たくあしらってしまうことはありませんか。言葉と同時に手で追い払うような仕草をする人もいるでしょう。
こうした発言、飼い主の態度や仕草を見て、犬はとても深く傷ついていることが多いです。「嫌われたかも」「冷たいな、寂しい」と寂しさやストレスを感じているかもしれません。
3.「どうしてできないの?」「バカだなぁ」
しつけやトレーニングの最中、さらに問題行動や失敗を繰り返してしまった時など、つい感情的に「どうしてできないの?」「バカだな」と言ってしまう人は少なくないでしょう。
ついポロッと出てしまった言葉も犬たちは聞き逃していません。表情や声のトーンから「飼い主さんが怒ってる」「がっかりしている」と察し、悲しい気持ちになっています。
4.「面倒臭い」
お世話をしている時など、つい「面倒臭いなぁ」と呟いてしまうことはありませんか。疲れている時などは、愛犬のお世話に限らず動くことが面倒に感じてしまうので、つい発してしまう人も多いでしょう。
しかし、この面倒臭いという発言にはネガティブな感情が乗っているため、普段から飼い主をよく見ている犬たちは「嫌がられている」「なんだか寂しい」と感じてしまう恐れがあります。
どのような言葉をかけてあげると喜ぶの?
愛犬を傷つけるような発言は言葉を正確に理解できていなくても、飼い主のまとう雰囲気や声のトーン、表情からニュアンスを理解できてしまうのが犬たちの賢いところです。
犬たちに声をかけてあげるならば、なるべくポジティブな言葉にポジティブな感情を乗せて声をかけてあげてください。
例えば「大好き」や「すごいね!」といった言葉を愛情を込めて、そして嬉しそうに伝えてあげると、犬たちは「飼い主さんが喜んでくれている」「愛情が伝わってくる」と幸せを感じます。
また愛犬の名前を呼ぶときも、なるべく明るいトーンや表情を意識して声をかけるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか。犬は言葉の意味を正確には理解していませんが、飼い主の様子から言葉のニュアンスを大まかに察することができます。そのため、ネガティブな発言は控え、なるべくポジティブな言葉をかけるよう心がけましょう。