シニア犬になってからのトリミングは危険がいっぱい
シニア犬になってからのトリミングは成犬とはわけが違い、身体的な機能の低下も相まって危険がいっぱいです。
例えば半年前までは健康体そのものだったのに半年後は心臓に異常が見つかる…ということもざらにあります。
また、そうした基礎疾患がなかったとしても衰えは進行していきますので、トリミングに対する負担と疲労も大きくのしかかるのです。
もしもすでに基礎疾患を抱えているのであればなおのこと無理はしてはいけません。
トリミングという負担を与えたことによって急変してしまい、早急に処置が必要となるケースもあります。
トリミングサロンがシニアになるとお断りするのは、こうしたさまざまなリスクがあり責任を負うことができないという判断があるからです。
シニア犬になったら事前に獣医師と相談してからにしよう
しかし、シニアになったからといってお手入れをしないわけにはいかないという現実もあります。
シャンプーまではしなくても爪切りや足裏の毛をカットしなければいけないこともありますし、洗わないとどうしようもないような汚れがついてしまった場合には、部分的にでも洗う必要もでてくるでしょう。
また、長年お世話になっているトリミングサロンであればシニアになってからも可能な限り面倒を見てくれることもあります。
そこで提案したいのは、トリミングなどケアをするのであれば事前に獣医師に診察をしてもらい指示を仰ぐという方法です。
様子次第では後日にしたほうがいいという判断になることもありますし、今は大丈夫そうだけど様子が少しでもおかしくなったらやめるように、といった判断をされることもあります。
こうしたことを事前にわかっていれば対応がしやすいですし、かかりつけの動物病院としてもその日にサロンに行くなどわかっていれば、対応が必要となるかもしれないという可能性を頭に入れておくこともできます。
シニア犬は絶対に無理をさせないで状況でやらない選択を
ただ、いずれにしてもシニア犬をトリミングするのであれば、絶対に無理をさせないということが重要です。
何かが起こってからではなく何かができるだけ起こらないように策を打ち、大丈夫そうだからやってしまおうではなく、何をやって何をやらないかというやらない選択をしなければなりません。
やらない選択というのはどこか手抜きのようなイメージがあるのかもしれませんが、これは命を守るための必要な手抜きなのです。
獣医師・トリマー・飼い主さんが三位一体となって、シニア犬のトリミングをする際には十分な準備を進めていきましょう。
まとめ
シニア犬になってからのトリミングはいろんなリスクが複数に絡み合うため、「大丈夫だろう」と過信してはいけません。
まだシニアとはいっても元気だからと思いがちですが、目に見えないところで確実に機能の低下など老化による影響は進んでいます。
愛犬を守るためにもシニアになってからのトリミングは事前に獣医師とトリマーと相談し、やらない選択を大切にしながらケアしてあげてくださいね。