老犬の『筋力アップ』はお散歩コースの工夫でできる!4つの方法やポイントを解説

老犬の『筋力アップ』はお散歩コースの工夫でできる!4つの方法やポイントを解説

老犬になると筋力が衰えて、体を動かすことがむずかしくなってきます。寝たきりを防いで少しでも長く健康的な生活を送れるように、若いうちから筋力アップや筋力維持を意識しましょう。

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記事の監修

めのうアニマルクリニック院長。猫が大好きなあまり、犬と猫を分けた動物病院を開院。「犬にも猫にも優しい動物病院」をコンセプトにしています。腫瘍学を得意分野としていますが、しつけに対しても力を入れており、パピークラスを開校して子犬のトレーニングを行っています。

1.散歩の途中でこまめにトレーニング

おすわりと伏せをする犬

犬の散歩では、歩いている時間が長いと思います。ゆっくりと歩いていることも、筋力や体力をつけるためにとても大切なことですが、筋力アップを重視したい場合は、歩くだけでなく「筋トレ」のような動きを取り入れてみましょう。

具体的には、おすわりと伏せを数回くり返したり、伏せている状態から立つ、または座るという姿勢に変えさせたりして、人間がおこなう腕立て伏せやスクワットのような運動をさせてみてください。

これらをくり返すことで、老犬の足の筋力が鍛えられます。散歩の途中で立ち寄った公園の中でやってみるのもおすすめです。

また、信号待ちや道路の横断前などに必ず座らせるようにして、自然と立ち座りの行動が増えるようにするのもいいでしょう。

2.足元が不安定な場所を歩く

海辺を歩くコーギー

犬の散歩で自然に筋力をアップさせたいのであれば、あえて足元が不安定で歩きにくい場所を選んでみてください。

私たち人間もそうですが、砂浜やふかふかしたクッション状の場所を歩くととても疲れると思います。これは、地面が柔らかいことで、体のバランスを取る必要があり、足はもちろん全身の筋力が必要とされるからです。

筋肉は使わなければ鍛えられません。そのため、あえて不安定な場所を歩いて筋力を使うようにすると、自然と全身の筋力やバランス感覚が鍛えられていくのです。

砂浜をはじめ、落ち葉でふかふかとしている散策路やウッドチップや砂利が敷き詰められている道などがおすすめです。しかし、大きく尖った砂利が敷かれている場合、犬の肉球が傷つく恐れもあるので注意しましょう。

都市部で生活している場合などは、そのような自然のある場所に日常的にいけないということもあると思います。その場合は、家の中でクッションや布団の上を歩かせるなどして、筋力アップを図りましょう。

3.緩やかな坂を歩く

ゆっくり歩くトイプードル

老犬になると足を上げる筋力が衰えるため、階段や段差を超えるのがむずかしくなってきます。関節に負担もかかりますし、そのような場所を避けて散歩している飼い主さんも多いと思います。

しかし、ただ平坦な道を歩くよりも、やや坂になっている道を歩かせた方が筋力アップには効果的です。段差や急な坂は逆効果ですが、緩やかな傾斜の坂であれば、それほどの負担がかからずに程よい筋力トレーニングができるのです。

長く緩やかな坂があれば、ぜひ散歩コースに取り入れましょう。歩いているときに、思ったよりも坂がきついようであれば、少し斜めにジグザグと歩くようにすると体への負担が軽減されます。

4.後ろ歩きに挑戦する

狭い道を歩く犬と女性

年齢を重ねると少しずつ筋力が低下していきますが、犬の場合特に後ろ足の筋肉から落ちていく傾向があります。運動していると後ろ足だけ震えたり、ウンチをしているときにふらついたりする様子が見られたら、後ろ足の筋力が衰えてきているのかもしれません。

後ろ足の筋力アップを意識的におこないたい場合は、犬に後ろ向きに歩かせる(バックウォーク)のがおすすめです。犬がバックすることは自然に生活しているとあまりない状況ですが、普段使わない筋肉を使うためとてもよいトレーニングになります。

長い距離を後ろ向きで歩くことはむずかしいので、まずは3〜4歩程度歩ければOKです。おやつで誘導したり、狭い道を利用したりして、時間があるときにぜひチャレンジしてみてください。

老犬の「筋力アップ」でのポイント

マッサージされている犬

ではここからは、上記で紹介したような老犬のための「筋力アップ」をする際に、飼い主として注意しておきたいポイントについて解説します。

散歩前に体をほぐす

老犬になると筋力が衰えるだけでなく、体が硬くなってきます。そのため、散歩や運動を急に始めると体を痛めてしまうことがあります。

特に寒い時期には筋肉を痛める可能性が高いので、散歩前に軽くマッサージやストレッチをしてあげるといいでしょう。

また、関節部分を蒸しタオルなどで温めてあげるとさらに効果的です。

体調を優先する

老犬になって体の衰えを感じてから筋力アップトレーニングをする場合は、決して無理のない範囲でおこないましょう。

「愛犬のために必要なことだから」と、長時間散歩をしたり無理やりトレーニングをしたりすると、筋力アップどころか筋肉や関節を痛めてしまうので注意してください。

過度なトレーニングは厳禁

筋力や体力を維持するためにトレーニングをすることはとても大切です。しかし、犬の体に合っていない長時間や過度なトレーニングは、絶対にやめましょう。

坂道や不安定な地面などを歩いて軽い負荷をかけることは効果的ですが、ジャンプをさせたり走らせたりと過剰な運動は大きな怪我やトラブルを招く要因となるので控えましょう。

まとめ

海辺を歩くコーギー

犬が年齢を重ねると、どうしても筋力が衰えてきてしまいます。それを完全に防ぐことはできませんが、若いうちから筋力アップや筋力維持を意識しておくことはとても大切なことです。

老犬になっても、できるだけ長く健康的な生活をできるように、この記事で紹介したような内容をぜひ毎日の散歩や遊びに取り入れてみてくださいね。

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