犬と人間は違う生き物…「幸せ」の基準も同じではない
犬と人間が共存するようになり、非常に長い年月が経過しています。その中でお互いの習性や本能を尊重しつつ、歩み寄りながら生活してきました。
しかし、犬と人間は全く違う生き物であることを忘れてはいけません。人間にとっての「幸せ」が必ずしも犬にとっての「幸せ」とは限らないのです。
だからこそ生活の中心を担っている飼い主(人間)が、犬の幸せに必要な条件を理解してそれを汲み取り、生活にできる範囲で取り入れることが求められます。
人間基準ではダメ!犬の幸せに必要な『5つの条件』
今回は、改めて犬にとっての「幸せ」について考えて行きましょう。人間基準で考えてしまうと、知らぬ間に愛犬にとって不幸せな環境を生み出している恐れがあります。では、犬にとって必要な「幸せの条件」とは何なのでしょうか。
1.安心して快適に暮らせる生活環境
まず犬の幸せに必要な重要条件として、犬が安心して快適に暮らせる生活環境が挙げられます。犬が快適に暮らせる室温だったり、怪我や事故のない安全な室内環境を整えてあげることが大切です。
また、常に警戒した状態ではストレスが溜まってしまうため、外からの干渉(騒音や直射日光など)がなるべく影響しないような工夫を講じてあげることも検討しましょう。
2.信頼できる絶対的な存在(飼い主)
一緒に暮らす飼い主が、犬にとって絶対的に信頼できるパートナーであることも重要な条件です。
犬にとって飼い主は母親のような存在であり、群れのリーダー的存在でもあります。したがって、「この人の言うことを聞いていれば大丈夫」「この人は何があっても味方だ」という安心感を与えてあげられる存在でいることが大切です。
一度決めたルールは一貫して守ったり、愛犬の気持ちを汲み取り適切な行動を取ったり、日々のコミュニケーションの中で信頼関係を築いていきましょう。
3.家族や飼い主からの愛情
犬の幸福度は家族や飼い主からの愛情によって、大きく左右されることが研究によって判明しています。そのため犬の幸せに必要な条件として、家族や飼い主からの愛情は外せません。
毎日の遊びやスキンシップ、声かけ、アイコンタクトなどを取ることで、愛犬に「あなたを想っているよ」「大好きだよ」「ちゃんと見ているよ」と伝えてあげてください。
4.健康を維持するための生活習慣
犬が幸せな生活をするためには、健康も重要な項目に含まれます。健康を維持するためには、生活習慣を整えることが必要ですが、飼い主が愛犬に良い生活習慣を身に付けさせることが大切です。
- 散歩や遊びを通した適度な運動
- 栄養バランスの整った適量の食事
- 歯磨きやブラッシングなどのお世話
- 定期的な健康診断
他にも健康的な生活習慣に大切な項目は数多くありますが、改めて基本的な生活習慣から見直してみましょう。
体重管理やストレス管理、体の健康を維持するためのお世話などは、基本的な項目に該当するのでしっかり取り組むようにしてください。
5.犬としての本能を満たせる生活の工夫
近年、長生きする犬たちは「犬としての本能を満たし、充実感を得られているかどうか」という特徴が共通していることがわかってきました。
犬としての本能といえば狩猟に大切な本能的行動だったり、群れとしてリーダーに従い動く安心感などが挙げられます。
例えば嗅覚や聴覚を使った遊びや、行動を存分に楽しませる工夫を取り入れたり、狩猟を彷彿させるような遊びを取り入れることで、狩猟本能を刺激し充実感を得ることができるでしょう。
また、日頃から簡単なコマンドトレーニングなどで信頼関係を築き、たくさん褒める機会を設けることも充実感や達成感による幸福度上昇につながります。
まとめ
いかがでしたか。犬の幸せに必要な条件には、犬が持つ本来の習性や本能を尊重するような生活や健康維持のための習慣が含まれます。私たち人間と生活を共存する上で、愛犬たちの幸せも考えて暮らしの環境を整えましょう。