犬は飼い主の「嘘」を見破ることができるのか
ほとんどの飼い主が「愛犬に嘘を見破られたことがある」と答えるでしょう。
それは、愛犬に嘘をつかなければならない事情を抱えることがあるからです。1回や2回は、嘘を見破られることなく過ごすことができたでしょう。
しかし、犬は賢い動物です。学習することができます。経験を積むことで、飼い主の嘘を見破ることができるようになります。
犬はどのようにして飼い主の嘘を見破ることができるのか、信用を失わないためにすべき配慮についても一緒に考えてみましょう。
嫌がる場所に連れて行くときに嘘をつかないこと
信用を失わないためにすべき配慮は、愛犬が嫌がる場所に連れて行くときに嘘をつかないことです。
「お出かけ」と聞いて喜んでついて行ったのに、実際には動物病院だった、トリミングサロンだった、という経験によって、犬は飼い主の嘘を見破ることができるようになります。
本当にお出かけするとき、嘘をついて動物病院やトリミングサロンに連れて行くときでは、飼い主の感情やテンションも違うはずです。
初めは嘘を見破ることができなかった犬も、飼い主の微妙な変化を読み取り、「これは嘘だな」と見破ることができるようになります。
お薬を飲ませるときに「おやつだよ」と言わない
信用を失わないためにすべき配慮は、お薬を飲ませるときに「おやつだよ」と言わないことです。
お薬のニオイを嗅ぎ取り、食べようとしないことがあります。おやつは飲み込み、お薬だけ器用に吐き出すことがあります。
病気やケガをしたとき、かるい体調不良を起こしたとき、お薬を飲まなければならないことがあるかもしれません。犬も高齢になれば、毎日飲まなければならないおお薬が増えることだってあります。
おやつと言われて食べたら苦いお薬が入っていたという経験をすると、(このおやつにもお薬が入っているのでは…?)と、犬が毎回疑わなければならなくなってしまいます。嘘だと見破られると、今よりもっとお薬を飲ませることが難しくなってしまうかもしれません。
「おやつ」と「お薬」は分けて教えた方がよいと思います。おやつに混ぜてお薬を飲ませることはあっても、「お薬飲もうね」と言ってあげた方が、信用を失わずに済むでしょう。
まだ帰宅しない家族を「帰ってきたよ」と言わない
信用を失わないためにすべき配慮は、まだ帰宅しない家族を「帰ってきたよ」と言わないことです。
嬉しくて玄関に走って行くでしょう。しばらく玄関で待っているでしょう。その姿が可愛くて、面白くて、つい嘘をついてしまうことがあると思います。
「何だ、嘘じゃん!」ということが何度も続くと、犬の信用を失います。飼い主を信じて行動したのですから…。
犬は家族の帰宅が分かります。車のエンジン音や足音などから、飼い主よりもずっと先に感知しています。嘘であることを簡単に見破ることができるのです。
それでも飼い主のことを信用して玄関まで走ったのですから、嘘だと分かれば悲しい気持ちにもさせてしまうことがあるのではないでしょうか。
まとめ
犬は飼い主の嘘を見破ることができます。
- 嫌がる場所に連れて行くときに嘘をつかない
- お薬を飲ませるときに「おやつだよ」と言わない
- まだ帰宅しない家族を「帰ってきたよ」と言わない
今回は、信用を失わないためにすべき配慮について解説しました。
「うちの子はよく騙される」「うちの子は嘘を見破ることができない」と感じることがあるとすれば、それは愛犬からの飼い主への配慮であるかもしれません。
本当は嘘を見破っているけれど、騙されたフリをしてくれていることもあるからです。